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FORSE  作者: 巫 夏希
『人は何の為に生きていくのか?』――ジャパニア二次空白化作戦
199/207

27

そのころ。


「遅かったじゃない!!」


集合場所にフランシスカたちとサリドたちが合流していた。


「いやぁ、悪い。悪い」サリドは駆け出して、笑う。


「で? 待たせたならそれほどの情報を掴んだんでしょうね?」


フランシスカは冷たく、突き放すように言った。


「ああ、勿論さ」そう言ってサリドは先ほど修一から聞いたことについて話した。


「……なるほどね。それならあれはこの世界を滅ぼそうとしている、と」


「ああ。たぶんそうだと思う」


サリドはフランシスカに話をして、ひとつ溜息をついた。


「どうしたのかしら?」


「ああ、いや、これで終わると思ったら気が……」


「そうね……。確かにそうなっちゃう気持ち、解らなくはないわ」フランシスカは笑う。「でも、まだこれからよ! 戦いが終わったらバカンスなり何なりすればいいじゃない!!」


「……、」サリドはずっとフランシスカの顔を見て、その照れを隠そうとして、顔を沈め、「……これ、あげようと思ってさ」


サリドが差し出したのは二、三本の鼻。桃色の、小さな花だった。


「……これは、アネモネ?」


フランシスカが呟き、サリドはゆっくりと頷く。


「アネモネの花言葉……」それを思い出そうとしてフランシスカは気付く。


刹那、フランシスカは顔を顰めてヒュロルフタームへと歩いていった。


だが、花を手放すことはなかった。


後を追ってロゼ、ウィンド、リリーの三人もそれぞれのヒュロルフタームに乗り込んだ。


「あの馬鹿、何が言いたいんだか……。『薄れ行く希望』だと?! 馬鹿も休み休みにしてほしいよ……」


フランシスカはひとり、ヒュロルフタームのコックピットで愚痴を言っていた。


『ちょっといいかな。フランシスカ。最終的な作戦を立てようと思ってだね』


突然通信が入った。その主は――ロゼだった。


「えぇ、いいわよ」フランシスカは了承する。


『ありがとう。では簡単に説明しよう。ウィンドもリリーもよく聞いてくれ……』


そう言ってロゼによる作戦の説明が開始された。

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