13
「さて。お互いが謝ったところで、用件と行きましょうか」
「それ絶対狙ってたよね? なにその計画犯罪?」
「人を犯罪者扱いするだなんて、酷いわね」リヴォルノは小さく微笑みながら、「それよりあなたたち、『使徒』って解るわよね?」
「大神道会の信仰対象でしょ? それくらい解りますよ」
ロゼは少し苛立ちながら言って、パスタを一口食べた。対してウィンドは小さく頷くだけだった。
「そう。使徒。それが今ジャパニアで会議を開いているのよ」
「ジャパニアで? なんで? 本部と“依り代の会議場”があるシャルーニュじゃなくて?」
「それはわからないわ。けれど、使徒が何かしようとしているのは事実」リヴォルノは箸を取り出し、「さらに神殿協会のディガゼノン聖軍がジャパニアに侵攻を開始している。……偶然とは、思えないわよね?」
「そういえばシャルーニュの隣国であり同じ資本四国のひとつであるレイザリーにも侵攻し、首都が陥落してましたね」ここで漸くウィンドが会話に参加した。ウィンドの声は少し低かった。「その後直ぐに資本四国が挑発をしたために追い出しに成功しましたが……それでもまだ被害は大きい、と」
「そうそう。それであなたたちに頼みたいことがある訳よ」リヴォルノは水を一口飲んで、「神殿協会の蔓延る地、ジャパニアへヒュロルフターム2台を派遣するわ」
「ええっ?! 彼と一緒に?!」
「いやなの?」リヴォルノは不敵な笑みをこぼす。この女、計画を緻密にたてている。
「さぁさ、決まったら飯食っちまいな」リヴォルノは端末を取り出して、「あんたのヒュロルフタームコードってAQ23-wesd-4c-4500でいいわよね?」
「許可ってこれからですか……。やれやれ、本当にあきれる」
ロゼは頭を抱えながら、テーブルに突っ伏した。
ウィンドはただその光景を見て見ぬ振りでもするようにスープを一口すすった。