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そのころ、リーフガット。
間一髪、レイザリー城を離れて巡視飛行機を用いて空にいた。
「……危なかったわね……」
リーフガットはタブレットと書類の入った封筒を持って、言った。
「そうですね……。まさかディガゼノン聖軍が地下から攻撃を仕掛けてくるだなんて……」
「もしかしたら……敵が狙うのはレイザリー城じゃなくて、私たち……?」
リーフガットはそう言ってパソコンを開く。
アルパは巡視飛行機の操縦桿を握って話を続けた。
「ところで……ジャパニアとはいえ、どこへ?」
「ジャパニアには知り合いがいてね。彼に今メールをおくってる。そこへ助けを求めようかな、と思っているよ」
そう言ってすぐリーフガットはパソコンをしまい、カバンから何かを取り出した。
「アルパ……後ろ向くなよ?」
「向きませんよ。ってか、カーテンついてるんでそれ使ってくださいよ」
「そっか、解った」
そう言ってリーフガットはカーテンを閉めた。