表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
FORSE  作者: 巫 夏希
『世界を、変えるのは我々だ』――ディガゼノン聖軍討伐戦
165/207

33

ラインツェルとリーフガットはあの少女に出来る限り近付こうと、建物の瓦礫をうまく使い、気付かれないように歩いた。


「信じらんない……。13層の特殊装甲がいとも簡単に……」


ラインツェルはもはや建物のそれを為さない瓦礫を見て、言った。


「あれは仕方ないわよ……。だって誰も想像できないわよ? 50mを超す高さを誇る獣が襲いかかるなんて事態」


「そうね。……でも、何で急にこいつは出てきたの……?」


「それが解ったら苦労しないんだけどね。生憎こちとら戦力は皆無に等しいし、敵さんのデータが少しでもあれば弱点とか突き止められるんだけどね……」


「しかし、こんなことではかなり時間をくうのはちょっと悩みところ。まずは進んでみましょ」


「……そりゃそうね」


リーフガットとラインツェルはどことなく二人で決意を固め、更に奥へと向かった。





少女がいる中心へと向かおうとすると、蔦が進路を塞いで通れなくしていた。


「ちくしょう……。まるで迷路だな」


ラインツェルは蔦をもともと所持していた護身用ナイフで切っていた。


切れ味が悪いのか、蔦がしぶといのかは解らないが、蔦はとても固かった。


「にしても彼女、一体何者……? あんな高いとこにいてかつ裸だなんて……」


「今はそんなことを考えてる場合じゃないわ。……兎に角、あいつを何とかしないと……」


ラインツェルのナイフは震えていた。ラインツェル自身が力を込めているからだ。それが何の感情によるものなのか、よもや語る必要はないだろう。


リーフガットはそれを解っていたからこそ、彼女とともにあの異形の正体を突き止めようとしているのだから。


「ともかく……、あれが何か良からぬことをしようとしている。それは事実のはずよ。あの駭駭しい気配は魔物そのものだもの……」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ