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RITA(リタ)  作者: 虹空
23/24

ハル=ビクトリア

「ちょっと待ってくれ・・・どうしてワクチンが出来たのなら、俺達は

ここにいるんだ?とっくに解放されても良かったんじゃないのか?」

「俺の母親は、俺達の方がばい菌扱いされていたとは言っていたけど。俺は

そうじゃないと思ってる。本当の理由は、なんなんだ?・・・!」

ケントの怒鳴る声と同時に、オリジン博士は隙を見て、レオンの銃を奪いとろうと

飛びかかった。それを見たケントもオリジンに飛びかかって行った。

3人は銃の奪い合いとなり、はずみで銃がハルの足元に転がっていった。

「ハル!銃をこっちへ!」

ケントは銃を自分に渡す様に叫んだが

ハルは目に涙を溜めて銃を握った。

そしてその銃口はレオンに向けられていた。

「ハ・・・ハル・・・?」

レオンは何故銃口が自分に向けられているのか分からず、呆然としていた。

ハルは無言のまま、レオンの胸に銃弾を撃ち込んだ。

大きな銃声と共にオリジンとレオンが重なって倒れた。

「ど、どうして!?」

弾はレオンをかばったオリジン博士の胸にあたっていた。

倒れたオリジン博士に駆け寄ったレオンは大きな声で叫んだ。

「どうして俺をかばった!?」

レオンとマリーはオリジン博士を抱きかかえた。

「ハル!」

ハルはまだ銃口をレオンに向け銃を握ったままだった。

「ハル!辞めるんだ!銃から手を放せ!」

ハルは再びレオンに向け引き金を引こうとしていた。

「やめるんだ、ハル、どうして!?」

「ハル!やめて!」

「私は・・・、この時を待っていたのよ!こいつは、レオンは、死んで当然の

人間なのよ。こいつは、こいつは・・・私の両親を殺したのよ!」

みんなは驚いた。

「ま・・・まさか・・・ハル。君は、あの・・・家の?」

レオンの声が震えていた。

「そうよ、私は、ビクトリア家の一人娘よ!」

「あ、あなたが、あのビクトリア家の・・・。」

マリーは、ハルが父の製薬会社で働いていたビクトリア家の一人娘と知り驚いていた。

「こいつはね・・・私の両親の家にお金を盗みに入ってそこに居合わせた両親を

殺したのよ。私は母に言われて、物置に隠れたから1人助かった。その物置の中から見たのよ、母を殺す犯人の首の後ろにヘビの刺青があるのを!」

レオンは首の後ろに手をやり立ち尽くした。

「両親が殺されてから、もちろん、復讐を考えたわ。街を歩いてても気が付いたら

ヘビの刺青ばかり探している自分がいて・・・。そんな復讐を考えてた時に

オリジン計画のメンバーに偶然選ばれて私は悩んだわ。もしかしたら、どこかで

こいつに会えるんじゃないかと。でも、結局は母の最期の「幸せになって」と言う

言葉通りこの計画に参加する方を選んだ。でも、不思議なものね、コロニーに入って

こいつの首筋にヘビの刺青があるのを見つけた時の私の何とも言えない気持ち。

これで又、復習が出来るって、最高の喜びだったわ。それから私は考えた

どうすれば70年も待たずこいつに復讐出来るかってね。だから私は、みんなが

カプセルに入って眠りに着くのを待ってみんなのカプセルを操作して10年だけ

眠る様に操作した。」

「10年!?」

マリーハルの言葉に驚いて聞き返した。

「ああ、そうだ。俺達は70年眠ったと思っていたが実際はそうじゃなかった。

実際は10年だったんだよ。だからジャックの育てた植物も、それだけ成長して

いなかった。全てがハルが復讐のために、仕組んだことだったんだ。」

それからしばらく、沈黙の時間が流れた。


「ハル・・・聞いてくれ。」

そう言いながら、ケントがハルに一歩一歩近づいて行った。

「来ないで!来ると撃つわ!私が殺したいのは、あいつだけよ!

レオンだけなの!だから・・・あなたを打ちたくない・・・来ないで・・・。」

レオンはそれまで黙って聞いていたが、銃を持ったままのハルを見ていて重い口を開いた。

「すまない・・・あの頃の俺は、どうかしてたんだ。親に捨てられて、誰も知らない

施設で隠れる様に暮らしていて、息苦しかった。そのせいで、毎日苛立っていたんだ。

そんな時施設を抜け出して、たまたま通りかかった・・・ハルの屋敷で窓から見える幸せそうな家族を見ていて、ぶち壊してやりたくなった。半分やけになって

あの屋敷を襲った。そのことをシスターに告白したけど、そんな事が公になれば

ここの存在もみんなに知られる事になるって、施設の存続も危うくなると言われて

自首を踏みとどまった。」

ハルは泣き崩れそうな身体を奮い立たせ、その場に立っていた。

それを見ていたケントが、ハルに言った。

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