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過去に守れなかった約束。

あれから僕たちは近くの公園でたくさん話をした。。。


今日は夢のような1日だった。こんな日が永遠に続くことを僕は願っていた。


------


それから数日後、先輩に彼女を改めて紹介することになった。


近くのレストランを先輩が予約してくれた。


「初めまして私、松下の先輩の田村と申します。」


「初めまして、祐一さんとお付き合いをさしていただいております小雪と言います。」


「本当に天使みたいにキレイな人ですね。松下にはもったいな(笑)どこがよかったんですか?」


「ちょっと、、、先輩!!」


「優しいところです。祐一さんがそばにいてくれると本当に幸せな気持ちになるんです。」


「まーな、小雪さん見る目あるなぁー!こいつ、ほんといいやつなんだわ!小雪さんのこときっとだれよりも幸せにしてくれるはずだから安心しなよ!俺が保証人になってやる!」


「せんぱーい!!僕、先輩のこと好きです!!」


「おいおい!俺に告白してどーすんだよ!」


「うふふ。本当に仲良しなんですね!うらやましいです。」


「ところで2人はどこで知り合ったんだ?お前ずっと彼女いないとか言ってたくせにいつの間にこんなかわいい彼女作ってたんだよー!」


「道端で運命の出会いしたんすよ。僕が彼女を見て一目惚れしたんすよ。」


「まさか、ナンパしたのか?」


「ちがいますよ。彼女が具合悪そうだったので声かけたんすよ。。」


「お前絶対に下心満開だったろ!」


「まぁ、、、それは否定できないっすけど、、、でも、本当に運命感じたんすよ。」


「いいなー!俺にもそんな出会い来ないかなぁ?!」


「先輩はいつも合コンでもモテモテじゃないですか!僕なんかいつも誰にも相手されないのに。」


「でも、この人だー!って思える人にまだ出会えてないんだよな。。。だから、お前がうらやましいぜ!」


「きっと先輩にもそのうち現れますよ!」


「はいはい。ありがとよ!」


-------


それから3人でたくさん話をした。僕は先輩と小雪さんが仲良くなってくれてとてもうれしかった!まだまだ謎だらけの小雪さんだが、僕を好きだと言ってくれたその言葉は何故か心から信用できた。


帰りに小雪さんに先輩のことを聞いてみた。


「僕の先輩面白い人でしょ?仕事もめっちゃできるし本当に尊敬してるんだ!」


「ステキな人ですね。私、子供の頃から病気がちで病院を出たり入ったりしてたから友だちもいなくて。。。だから、祐一さんがうらやましいです。」


「実は僕も子供の頃は喘息で病院を出たり入ったりしてたんだ。大人になってすっかり治ったけどね!でも、君に初めて会ったときは体がとても冷たくて倒れていたから死んじゃうんじゃないかと思ってほんとに焦ったよ。。。今はもう平気なの?」


「はい!祐一さんのおかげですっかり元気です。」


「ならよかった。そういえば、昔入院してた時同い年くらいの女の子がいてその女の子は何の病気だったかはわからないけど何回か会うたびにとても仲良くなったんだ!退院したら一緒に思いっきり外で遊ぼうって約束してたんだ。けど、僕の方が先に退院しちゃって、そのまま引っ越しもしたからそれ以来会ってないけどその女の子も君みたいに元気になってくれてたらいいなぁー!なんか急にその子のこと思い出したよ。。。小雪さんみたいに色が白くてまるで天使みたいな女の子だったよ。今思えば、僕の初恋だったのかもしれないな。なーてんてねッ」


「。。。きっと元気になってますよ。。。でも、どうして会いに行かなかったの?」


「ずっと会いたいと思ってたんだけど何せ、子供だったからどうしたらいいのかわからなくて。。。いつの間にか忘れてたよ。またどこかで会えたら僕はこんなに元気になったって伝えたいよ!それに約束守れなかったこと謝りたい。」


「そうですか。きっと、その女の子も同じ気持ちだったんじゃないかな。」


「それならとてもうれしいけどね。幸せになってることを願うよ。。」


「ところで、お家には何にも連絡していないけど大丈夫なのかい?ずっと、僕の家にいてるとご両親も心配するんじゃない?」


「まだ大丈夫です。そのうち帰りますから。」


彼女の言った、「そのうち帰る」とゆう言葉は僕には永遠のお別れになるように聞こえた。。。だが、それ以上恐くてその言葉の意味を聞くことができなかった。


「約束覚えてくれてるよね?黙っていなくなったりしないよね?」


「もちろんです。このままずっと祐一さんといれたらどれだけ幸せなんだろうと思ってます。」


「僕もだよ。ずっと一緒にいよう。」


「はい。。。」


彼女がとても悲しい顔をしているように見えた。。。


やっぱり、彼女は天国からきた天使でいつか帰らなければならないのかもしれない。


僕は彼女を帰したくなかった!!


僕は人通りの多い大通りで彼女を力強く抱き締めた。


「祐一さん?痛いですよ。。それに、みんな見てますから恥ずかしいです。。。」


「ごっごめん。。でも、君がこのままいなくなっちゃうんじゃないかと思ったら離したくなくて。。。」


「さっき、約束したばっかりじゃないですか!私のこと信用できないんですか?」


「ごめん。愛してる。」


僕は彼女をもう一度そっと抱き締めた。


彼女も僕の背中にそっと手を回してギュッと抱き締め返してくれた。


なんだか、ほっとして何故か涙が溢れた。


「祐一さん?泣いてるの?」


「なんか、僕がこんな幸せでいいのだろうかって思ったら泣けてきた。」


「私も世界一幸せです。祐一さん大好き!」


「ありがとう。。。」


僕は回りの目線なんか全く気にならないほどに彼女のことしか見えてなかった。。。


もう僕には彼女がいない人生は考えられないと思っていた。。。

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