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なんでやねんと歌姫は笑った。  作者: 烏有
第1章
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第28話 賑やかな朝食


初めていいねがついてました。嬉しいです。感謝!



少し早い時間に目を覚ます。慣れないソファーで寝たからか、起き上がり伸びをすると身体中の骨がボキボキと音を立てた。

カーテンを開けて外を眺めた。今日もいい天気だ。出しておいた麦茶を冷蔵庫に入れる。代わりに牛乳を取り出して飲み干す。昨夜、大須が起きた気配はなかった。ぐっすり眠れたようだ。未だに寝室から音はしない。まだ眠っているだろう。起こさないように顔を洗ってからソファーに座りなおす。誰からも連絡は無い。彼女は何時ごろ来るだろうか。窓越しの外を眺めた。



ソファーでぼーっとしているとスマホの通知音が鳴った。隣人からのメッセージだ。

『おはようございます。もう起きていますか?』

『おはよう。大須はまだ寝てる。』

『起きているみたいなのでそちらに向かいますね。』

『了解。』

メッセージを既に読んだことを知らせるマークがついてしばらく経つと玄関の扉が開く音がした。

「時人くん、おはようございます。大須くんが起きてないみたいなので鍵開けて入っちゃいました。」

いつもより小さな声で彼女が挨拶する。別にそろそろ大須を起こしてもいいとは思うが。

彼女は合鍵のついたキーケースをこちらに見せてから仕舞った。自分の家の鍵と同じキーケースに入れているようだ。二つ似た鍵が横に並んでいる。

「おはよう。せっかく鍵渡してるんだし好きに使ってもらって構わないから。」

「ありがとうございます。」

彼女はそう言うとエプロンをつけてキッチンに向かう。

「朝なのでそんなに凝ったことはしませんが、とりあえず作ってしまいますね。」

右手にもつカバンから食パンを取り出す。冷蔵庫から材料をとりだして調理を開始していた。

「時人くん、牛乳好きですね。」

何か作りながら彼女が言葉を飛ばしてきた。

「まあ好きかな。栄養もあるし。」

料理中の背中に返事をした。残っていた牛乳を飲み干したことを察したらしい。新しい牛乳パックを開けている。彼女はクスクスと笑っていた。

「そればっかり言ってますよね。」

「……いいだろ。別に。」

「ええ。いいと思いますよ。」

彼女は笑いながら料理を続けた。



どこか甘い香りが漂ってきた。そろそろ完成はちかいらしい。

「時人くんそろそろ出来上がるので、大須くん起こしてきてもらえますか?」

予想通り彼女から声がかかった。了承を告げて寝室に向かう。

ベッドの上には布団を蹴り出してお腹を出して寝ている大須がいた。

「起きろ大須。朝ごはんだ。」

肩を叩いて起床を促す。うーん。と起きない大須を見て微笑む。しかしお腹もすいているので叩き起こすことにする。

「おい、起きろ。大須の分も食べるぞ。」

「だめだよー。……おきるー。」

間延びする語尾に開ききってない瞼。全てが眠たさを表現している。ゆっくりと大須は立ち上がった。ようやく起きるようだ。

「じゃあ顔洗って来い。」

大須の背中を軽く叩いて歩き出させた。乱れた布団を直してから大須に続いて寝室を出る。

「朱音ちゃんおはようー。」

「おはようございます。もう朝ごはんできますよ。」

「いいにおいするー。」

長テーブルの上にはフレンチトーストが出来上がっていた。甘い香りはこれだったらしい。

大須はトイレに行ったのかリビングから出て行く。

「作ってから気づいたのですが、朝からフレンチトーストは重たかったでしょうか?」

「問題ないよ。美味しそうだ。」

少し不安げな彼女だったが、こちらの返事に安堵の表情に変わる。

「時人くんコーヒーでよかったですか?」

「ありがとう。コーヒーがいい。」

彼女が俺と自分の分のコーヒーを準備している。大須には牛乳を出すらしい。コップに注いでおいてあった。

テーブルにはフレンチトーストに瑞々しいレタスのサラダ。目玉焼きに焼き目の付いたウインナー。

「すごい豪華な朝ごはんだね!」

戻ってきていた大須が嬉しそうにはしゃいでいる。もう待ちきれないようで椅子に座ってこちらを見上げている。

大須のコップをキッチンから持ってきて大須の前に置く。コーヒーも出来上がったようで彼女がマグカップを二つテーブルに置いた。これで朝ごはんの準備は整った。

三人座っていただきますと揃うと大須が勢いよく食べ始めた。

「はまふてほひしいー!」

フレンチトーストを口いっぱいにほおばって何を言ってるのかわからなかったが、後半が美味しいと言っていたことだけわかった。それを見ていた彼女も満足そうだ。

「大須、飲み込んでから喋れ。……美味しいよ。」

もごもごと言っていた大須を嗜める。一口食べてから、それを見ていた彼女に感想を伝えた。

中まで染みたフレンチトーストはちょうどいい焼き加減で甘さも絶妙だ。切れ目も入っているので食べやすい。

「よかったです。」

凝ったことはしない。なんて言いながら高いクオリティの朝ごはんに舌鼓をうつ。

「朝から朱音ちゃんのご飯食べれて嬉しいね!」

大須がこちらを見ながらそう言った。

「そうだな。」

「ありがとうございます。」

彼女は照れながらも満足げだ。賑やかで明るい朝だった。





ここまで読んでいただきありがとうございました。

続きが気になる方はブックマークなどしていただければ嬉しいです。

評価や感想などいつでも待ってます。


今回いつにもまして話が進んでないです。すいません。



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