【チンギスカン編】6.ダークグフ商会本部
こんにちはマルマルですです(^^)‼
チンギスカン編6話です
次回は、真田幸村編の7話です
○ダークグフ商会本部公園
ダークグフ商会本部に中には、従業員が快適に過ごせるように公園があった。
噴水の前で二人のカップルがいた。
「僕と結婚して欲しい。リータ」
恐竜のティラノサウルス族であるオーディスが、片膝をついて指輪を見せた。
「嬉しいわ。オーディス」
リス族のリータは頬を赤ませて言った。
二人の光景を木の影から、悔しそうな顔で見ていたカエル族のアクエがいた。
○ラル家の屋敷
オーディスとリータは、結婚の了解を得るためにオーディスの実家に来ていた。
屋敷は手入れがされてなく、ボロボロだった。
居間には、ボロボロの着物を来た父ラルが座っていた
「父さん。僕たちの結婚を許してくれ」
「ダメだ」
驚く二人
「何で?」
「我がティラノサウルス族は、恐竜の中でも名門だ。リス族の嫁など釣り合わん。」
「でも、二人は愛し合ってるんだ」
「そんなのは関係ない。大事なのは血すじだ。お前達の子供は弱い。」
「そんなの解らないじゃないか。強い者が生まれるかもしれない」
必死に訴えるオーディス。
「強い者と結婚した方が良いに決まってる。それになんだこの弱そうな女わ。
見る目が無いぞ。オーディス」
「おっさん。黙って聞いていれば何だい!!」
リータが怒って大剣を出し、ラルの方に向けた。
「ほぉおお。ワシに剣を向けるとは、良い度胸だ。」
微笑むラル。
「リータ。落ち着いて落ち着いて」
オロオロしながら、必死に止めようとした。
「イヤだ。ここまで言われて黙ってられない。帰る」
大剣をしまって帰ってしまった。
「リータ。待ってくれ~」
オーディスはリータを追って出て行った。
○ダークグフの部屋
「そっちは、4億ゴールドからだ」
カエル族のダークグフが、モニターを見ながら部下に指示を出していた。
扉をバタンと大きな音を立てて、アクエが中に入ってきた。
「パパ。お願いがあるの」
「ちょっと、待て仕事中だ」
「そんの後で出来るでしょ」
無理やりモニターを切った。
「アクエ」
怒るダークグフ
「パパ私。悲しいの」
その場に座り込んで泣き出してしまった。
「ど、どうしたんだい。」
アクエの前に急いでやってきた。
「私の、私の好きだったオーディスが結婚するの。うううう」
「そうか。それは残念だったな」
「でも、絶対諦めない。だからパパにお願いしにきたの」
涙を拭って甘える声で言った。
「お願いとはなんだい?」
「オーディスと結婚したいの」
「何を言っている。他の女と結婚するんだろ?」
・・・・・
「プロポーズはしたけど、まだ両親から結婚の了解を得てないの。だからまだ正式な夫婦でわないわ」
「アクエまさか!!」
「そう。奪うのよ」
ニヤリと笑うアクエ
「でも、どうやって?」
「商団の次期後継者にして欲しいの」
「何!!それは・・・」
困惑するダークグフ
「聞いてパパ。
まずは、オーディスのラル家について話すわ。恐竜のティラノサウルス族の中でも、下の中くらいのランク。
元々、ティラノサウルス族は、同じ仲間でも仲が悪いの。
この間、縄張り争いに敗れて、下の下まで落ちてしまったの。
だから、縄張りを取り返すために、お金や部下集めに必死なの。
それに、戦力UPが期待出来る結婚は、弱い嫁や利用価値が無い者と、絶対に結婚させたくないの」
「フム。それで」
「ラル家に、支援条件として結婚を申し込むの。
そうすれば勢力を拡大出来るし、オーディスと結婚出来るわ。
それに、ティラノサウルス族を掌握出来れば、大きな戦力になるし知名度UPするわ」
「だが、オーディスが結婚を受けるか解らんぞ」
「オーディスは、防衛長官として優秀で野心家なの。必ず受けるわ。
この取引は、パパにとっても損はないはず。良いでしょパパ」
「うーん。」
腕組みをするダークグフ
「私はパパの子よ。欲しい物があったら奪えと教育されたわ。今がその時!!」
キリッとダークグフの方を見る
「ハハハハハ。さすが我が娘。よく言った。よかろうアクエの望みを叶えてやろう」
「ありがとう。パパ」
アクエは抱きついて、不敵に笑うのだった。
○路地
オーディスがリータに追い着いた。
だが、オーディスの方を見ずに背中を向けていた。
「リータ。すまない。嫌な思いをさせて。
けど、リータの実力を見ればきっと父も結婚を許して貰えるはずさ。
だから、諦めずに説得しよう」
「どうしよう。お父上を怒らせてしまった」
リータは目にウルウルした状態で、自分の行動を後悔していた。
「大丈夫さ。許しを得るまでじっくり説得しよう」
「うん」
二人は抱き合った。
○ラル家の屋敷
「初めまして、オーディスと同僚のアクエと申します。」
「用件はなんだ?」
オーディスの父ラルは、興味なさそうに答えた。
「実は、贈り物をお渡しようと思いまして」
ニコリと笑うアクエ
「贈り物?何だ?」
前のめりになった。
「こちらです。」
パチンと指を鳴らすと、1億ゴールドがラルの前に現れた。
「!!(°○°)!!!!! これをくれるのか?」
目を大きくして、思わずごくりとツバを飲み込んだ。
「もちろんです」
「だ、だが、なぜだ?」
「実は、オーディスと結婚させて欲しいのです」
「それは、ダメだ。お前の様な弱い者はダメだ。」
腕組みをして、厳しい顔になった。
「では、これでどうですか?」
パチンと指で鳴らすと、10億ゴールドがピラッミドのように積み上げられていた。
「!!!!( ̄▽ ̄)!!!!!!!」
口を大きく分けて、よだれが垂れていた。
「もちろん。これだけではありません。
ラル家を支援させて頂ますし、結婚すればダークグフ商団の次期後継者にもなれます」
「本当か!!!」
「はい。それでは、ゴールドが偽物でないかご確認下さい」
ラルは、今まで見た事ないゴールドに戸惑いながらも、
片手で取れるだけ取って、( ̄▽ ̄)ニヤニヤしながら眺めた。
「どうですか?」
満面の笑みを浮かべるアクエだった。
○オーディスの部屋
「オーディス」
モニターに、父のラルが表示された。
「どうしたんだい?めったに掛けて来ないのに」
「結婚の話だが、相手を見つけてきた」
「父さん。リータとしか結婚しないよ。それだけの用だったら切る」
モニターを消そうとした。
「最後まで話を聞きなさい。相手はお前も知っている相手だ」
「誰?」
「ダークグフ商団の娘アクエだよ」
「何!!アクエが?」
厳しい顔した。
「お前の気持ちも解る。でも、結婚してくれれば、
ラル家に資金援助をしてくれるのだ。しかも、次期後継者として迎えるそうだ。」
「次期後継者!!」
動揺するオーディス
「そうだ。ダークグフ商団の次期後継者になれば、周りの者からバカにされず
お前のやりたいように出来るんだぞ」
「・・・しかし。リータとの結婚が・・・」
「彼女は側室にしなさい。そうすれば、お金と名誉と愛が両方とも手に入るぞ。オーディス」
「・・・・・・」
考えるオーディス
「それにもう後戻りは出来ぬ。お金を沢山を貰って使ったからな」
ラルが嬉しそうな顔で、高そうな斧を見せた。
ボロ屋敷だった家が、綺麗に改築され人も増えていた。
「父さん・・・」
困惑するオーディス
「今がチャンスの時だ。もう二度とチャンスは無いかもしれない。
後で後悔しても遅いんだ。チャンスを掴め。オーディス。」
考え込むオーディスだった。
○廊下
「フンフンフン♪」
上機嫌のリータ
「やっぱり、良いわね。この指輪」
指輪を見てうっとりしていた。
「これはこれは。嬉しそうなリータ」
アクエがニヤリと笑って言った。
「何?その笑顔。気持ち悪いわね」
不振そうにみた。
「( ̄ー ̄)フフフ。だって幸せそうじゃない?」
「まぁあね。私オーディスと結婚するの」
アクエに指輪を見せた。
「綺麗な指輪ね」
アクエはじっと指輪を見ていた。
「( ̄▽ ̄)フフフ。良いでしょ?」
「ええ。とっても」
「どうしたの?いつもみたいに嫌味を言わないの?」
「( ̄ー ̄)フフフフ。今、あなたと同じで最高の気分なの」
微笑むアクエ
「何か良いことでもあった?」
「そうよ。凄く良いことがあったの」
「何?」
「( ̄ー ̄)フフフフ。そのうち解るわ」
アクエは上機嫌で去って行った。
「変ね。まぁいいわ。今が人生で1番最高に幸せよ」
キラリと光る指輪をまじまじと見て言った。
○ピンクイルカ
ピンクイルカは両ヒレがない状態だが、異なる4匹のカエルが支えて飛んでいた。
「左旋回」
カンは、丸いテーブルから現れた長方形の操縦管を左に倒した。
ピンクイルカの下にいる左のカエル達が遅くぴょ~んと跳ねた。
そして、右のカエル達が速くぴょんぴょん跳ねて、左へ旋回した。
銀の球体も鼻風船を作りながら、左へ漂っていた。(ー_ー)ZZZZ
「上昇」
操縦管を手前に引っ張った。
カエル達は、思いっきり高く跳ねて上の方へ飛んだ。
銀の球体は、ニヤニヤして良い夢でも見ているようだった。( ̄▽ ̄)エヘヘ
「よし。だいぶコツは掴んできたな」
その後、左右に動いたり急ブレーキを掛けたりした。
「どうやら。ミニモンスター艦は大丈夫のようですね」
カンの左にいるアルクが言った。
「ああ。何とか上手く操縦出来て、ほっとしているよ」
安堵の表情を浮かべるカンだった。
「おい!!てめぇ。さっきから危ねぇ~じゃないか」
突然、モニターがカンの前に開いて、黒牛がどなってきた。
「すまん。両ヒレが破壊されて、ミニモンスター艦を召喚して対処していたんだ。
慣れるまでに色々と試しているんだ」
カンが言った。
「ああ!!ミニモンスター艦?」
ピンクイルカの下にいるカエル達を見た。
「ぷははははっは。何だこれは?ダサーーー」
大笑いする黒牛
「何よあいつ。ムカつくーーー( ̄△ ̄)!!」
「まぁまぁ。落ち着いて」
アルクがなだめる
「後これだけは言っておく、後ろに気をつけろよ。カカカカカ」
モニターを消した。
「何あの態度!!」
怒り心頭のサーシャ
「まぁまぁ」
「全くーあの黒牛と言ったら・・この~~~( ̄○ ̄)!!」
怒った表情で独り言を言いながら、モンスター艦に備え付けてある3Dの砲撃練習ゲームをした。
「そういえば、全体のステータスはどうなっているんだ?」
「そうですね。モンスター艦ステータス ピンクイルカ」
====================================
【スピード艦:ピンクイルカ】
○役割済み ○相性済み
全体ランクB3
HP B1:1753(頭582・胴体655・ひれ0・カエル516)
魔力 A3:5777万1794
防御力 B1:1578
回避率 A1:7万9521
命中率 A1:3万5834
移動速度A1:6万0497
攻撃 A1:魚雷(遠距離3万1246・単体攻撃・消費魔力5・無属性・胴体)
A1:ステルスちょうちんお化け(遠距離7万3122・反射攻撃2回・消費魔力50・火属性・頭)
:ちょうちんお化けの2体が姿を消して発射され、敵に近づいたら現れて攻撃をする。
敵に1体当たったら、もう1体が反射して別の敵に攻撃
ランクが上がると数が増える。
(マトリョーシカ人形の様に、大きさはどんどん小さくなるが、ダメージは変わらない)
特殊能力B1:ひらめき
:攻撃をしていると、新しい攻撃や特殊能力を覚える
C2:召喚(消費魔力20)
:ミニモンスター艦は、買ったり拾ったりして手に入れる
モンスターは契約すると召喚出来る
ランク以下のモンスター艦などを召喚出来る。
ランクが上がる毎に、召喚出来る数が増える
召喚数:10体
C2:合体(消費魔力1)
モンスター艦と合体して、他のモンスターに変化する
自分よりランクが上のモンスター艦と合体出来ない
合体する時は、双方の同意が必要
オプション:カード2枚まで(カードレベル上限C2まで)
====================================
「うん?」
カンはグッと前のりになってモニターを見る
「いや。ミニモンスター艦のカエルを追加したから、回避率と移動速度がUPするのはわかる。
ただ何だこの魔力が約5777万とは?」
目を丸くして驚くカン!!(○_○)!!
「ワシがA1で1万くらいだ。アルクが凄いのか?」
「まさか。私は200万くらいですよ」
首を振るアルク
「一人で5500万くらいか。道理で他の連中が欲しいと言うわけだ」
「ですね」
二人はサーシャをジッと見つめた。
「何?( ̄△ ̄)!!」
『いや別に』
怒り気味のサーシャに恐れをなした二人は、顔の前で右手を左右に振った。
砲撃練習ゲームに夢中のサーシャは、ぶつぶつ黒牛の文句を言いながら練習をし始めた。
「全体ランクがC2からB3へUPです。上出来ですよ」
「確かにな。ただ、まだ時間があるから、貪欲に戦力UPの方法を探したい。
他に無いか?」
「そうですね。・・・・ありますよ。ありますよ」
ポンと手を叩いた。
「何だ?」
「私とした事が基本的な事を忘れてました。カードですよ。カード」
「ああ。そういえば、サーシャが説明しようとしていたカードか」
「そうです。モンスター艦のステータスをUPさせたり、特殊能力を追加させる事が可能です。」
「例えばどんな感じだ?」
「そうですねー・・・。残念ながらカードを持っていないんです。サーシャさん。
モンスター艦のカードあります?」
「無い」
そっけなく言う
「だそうです。お金があればカードを購入出来るんですが、
あいにく前の職場では、無給状態で働いていたのでお金が無いんです・・・・。
サーシャさんは、浪費家のイメージだからお金が無いかと」
チラリとサーシャを見た。
「何か私の悪口を言いった?」
砲撃練習のゲームをやりながら、目だけ( ̄△ ̄)ギロリとアルクを睨んだ
「い、いえ何も言ってません」
冷や汗のアルク
「フン」
ゲームに集中すサーシャ
ほっと胸を撫で下ろすアルクだった。
「そうだ。カスタマイズの魔法でカード作成が出来たはず」
「ああ。そうですね。やってみましょう」
「よし。モンスター艦カスタマイズ」
カンの目の前に、黒板が出てきた。
====================================
【何を行いますか?】
①モンスター艦の作成やパラメータの変更
②モンスター艦の武器や部品などの作成
③モンスター艦のカード作成
====================================
黒板に表示された。
【最大魔力が足りないため、カード作成出来ません。】
「うん?どうゆう事だ?」
「もしかして、パラメータ変更の時に、最大魔力を使い過ぎたから出来ないのでは?」
「あ!!( ̄○ ̄)!!」
はっと気づくカン。
「カンさんの最大魔力が上がらない限り、今後出来ないかもしれませんね」
「その可能性が高い」
(×_×)ガーーンとうな垂れるカン
「でも、この戦闘で一気にレベルがUPするかもしれませんよ」
「確かに、敵を沢山倒す事が出来るチャンスだからな。力が沸いて来たぞ(^○^)/」
「フフフフ 元気が出て良かったですね。
艦内に何かカードがあるかもしれないので、調べてみます」
モニターで検索をした。
「色々ありますね。例えば、これ」
モニターに表示した
====================================
【攻撃:範囲攻撃】
ランクC2
回数:3回
対象:1体→2体
時間:1分
説明:1分間だけ、単体攻撃を範囲攻撃に変える。
====================================
「範囲攻撃に変えるカードです。」
「フム。敵が多い時に役立ちそうだな」
「そうんですね。他に役に立ちそうなのは、これですね。」
====================================
【回復:1/4回復】
ランクC1
回数:1回
対象:どの部分でも
説明:1/4回復をする。ただし、破壊された部分は回復しない
====================================
「回復出来るのか?」
「そうですね。1回だけですけど、結構役に立ちます」
「使えそうだな。ステータスをUP出来る物はないのか?」
「ありますよ。」
====================================
【ステータス:防御力UP】
ランクC1
回数:無制限
効果:+100
説明:防御力が+100される
====================================
「うーん。余りステータスがUPしないだな」
「ランクによって効果も変わるんですが、C1としてはこんなもんですね」
「これなんか、面白そう?」
カンがモニターを表示させた。
====================================
【特殊:クローン】
ランクC2
回数:3回
対象:どれでも
説明:自分の分身を作る。ただし、1回攻撃があたると消えてしまう
====================================
「使い方が難しいカードですね。」
「なおさら良い。余り使う人がいないんだろ?チャンスだ
それに使えそうなカードもないだろう?」
「まぁ。そうですね。」
「今思ったが、状況によってカードを変える事も出来るのか?」
「もちろんです。」
「だったら、さっきの防御力UPのカードを1枚目に使って、2枚目は状況に応じてやろう」
「良いですね」
ウンウンとアルクが頷いた。
「あ~~早く使ってみたい(^○^)!!」
ワクワクするカンだった。
「やったーーークリアしたーー(^○^)/」
サーシャは砲撃練習ゲームをクリアした。
「ん?何だろう?」
モニターから一枚のカードが現れた。
====================================
【策略:熱空間】
ランクB1
回数:3回
説明:指定したポイントに熱空間が出現し、複数の相手にダメージを与える
====================================
「カン様。ゲームをクリアしたら、モンスターカードをゲットしました(^○^)♪♪」
「おお。よくやったぞ。サーシャ」
「( ̄▽ ̄)デヘヘヘ」
頭を撫でてやったカン
「・・・・・・・」
二人の様子を見て、無言のアルクだった。
○オークション会場
「お集まりの皆様。今日は我がオークションに来てくださり、真にありがとうございます。」
ダークグフはステージに立ち、オークション会場にいるお客様に一礼をした。
「オークションを始める前に、私事ですがお知らせがあります。
娘のアクエが結婚する事になりました。」
周りから拍手があった。
「そうか。だから、あんなに機嫌が良かったのね」
従業員の休憩室で、モニター越しに見ていたリータはご飯を食べながら見ていた。
「皆様にお披露目をしたいので、結婚する相手と一緒に入場します。アクエおいで」
綺麗なドレスを着たアクエとタキシードのフィアンセが現れた。
「!!!!!!!!!!うそ」
余りの衝撃に、食べていた割り箸を床に落としてしまった。
アクエと一緒に腕を組んで現れたのは、リータにプロポーズしたオーディスだった。
「皆様。ダークグフの娘アクエと申します。この度、夫のオーディスと結婚する事になりました。
今後は二人で幸せな家庭をきづいて行きたいと思います。
今後とも我がダークグフ商会をよろしくお願い致します」
二人一緒に礼をして、顔を見つめる二人はキスをした。
「おおおおおおお!!」
会場から驚きと祝福の拍手が鳴り響いていた。
「では、さっそく。オークションを始めたいと思います」
ダークグフが司会を進行し始めた。
モニターで見ていたリータは、怒りに振るえてコップを握り潰した。
そして、部屋を飛び出した。
○アクエとオーディスがいる部屋
「どーーーーーーん」
足で扉を壊した。
そして、リータが怒りの形相で入ってきた。
「あら。リータどうしたの?」
にこやかに笑って言った。
「アンタには要はない。オーディスどうゆうつもり」
「リータ。それが、その~」
目が泳ぐオーディス
「はっきりしなさい」
ぴしゃりと言うリータ
「色々考えた結果。アクエと結婚する事になった」
「だったら何で、私にプロポーズをしたのよ」
「あの時は、本当に君の事を愛してたんだ。
でも~」
チラリとアクエを見た
「リータ。オーディスはこの商団の次期後継者になるの」
「つまり、私の愛は出世ごと気に負けたと言う事!!!」
「ほほほほ。合点が早いわね。その通りよ。
そして、これから二人で愛を育むのよね~。オーディス」
甘えた声でいうアクエ
「そうだね。はっはは」
苦笑いのオーディス。
「そう。解ったわ。二人で仲良くしな」
薬指にはめていた指輪を地面に投げつけて、部屋を飛び出した。
「ま、待てくれ。リータ」
オーディスは部屋を出て追いかけた。
アクエは落ちていた指輪を拾って、ゆっくり自分の指にはめて微笑んだ。
○公園
「リータ。待ってくれ」
「何よ。」
リータに追い着いて、強引に振り向かせた。
「聞いてくれ。君の事を愛している。だから側室になってくれ」
「はぁ?」
「アクエの事は全く愛してない。でも、権力を握るには必要だから、仕方なく結婚した。
結婚した後は君と一緒に過ごしたいから、側室になってくれ。頼む」
「本気で言っているの?」
「もちろん。本気さ。」
「私の答えはこうよ」
リータは思いっきり顔面を殴った。
「何でーーーーーーーー!!」
後ろにふっとぶオーディス
「あなたとの縁は、これまでよ。さようなら」
リータはくるりと振り返って去っていた。
「リータ。待ってくれ~」
地面に倒れた状態で、鼻血を出しながら必死に叫んだ
○ランランとハイヤー
「うん?スコープLV3」
ランランが魔法を唱えると、目に小さな望遠鏡が現れ、3回に分けてどんどん伸びていった。
「全く見えないが」
ハイヤーが言った。
「間違いないもん。ランランは目が良いの。」
「さすが、ランランだな~」
「でへへへへ。そう?」
褒められて( ̄▽ ̄)ニヤニヤするランラン
「敵の数はどうだ?」
「ラッコさんが1体。泳いでいるよ」
「偵察隊か。」
「どうする?」
振り返るランラン
「ここは、戦わずに一気に突破する」
「アヒルさんのスピードじゃ~追いつかれるかも」
心配するランラン
「大丈夫。これを使う。カード イン」
ハイヤーは懐からカード2枚を取り出して、テーブルから挿入口が現れカード入れた。
「およよよよよよ(×3×)!!」
ランランが驚いた
「どうだ」
「すっごく速いよ。どうしたの?」
「新しいカードを挿入したのさ」
「ど~ん~な~カード」
クルクル宙返りを3回転をしながら言った。
「コラ。回りすぎだ」
「楽しいーーーーーー(^○^)♪♪」
移動速度が増したので、速度を速めて飛行を楽しむランランだった。
「ストーーーーープ!!」
アヒル号は動きをスットプした。
余りの速さと重力で、ごっそり体力を奪われたハイヤーは肩で息をした。
「これからが楽しいのに~( ̄3 ̄)」
口を尖らせて反論するランラン
「カードを抜くぞ」
「えええ!!ヤダ」
首を左右に振った。
「だったら、一直線に突破しろ」
「ハーーーイ」
渋々承諾した。
「奴隷ちゃん。何で速くなったの?」
「それは、この2枚のカードを使ったのさ」
====================================
【特殊:ランク無効化】
ランクS3
回数:無限
対象:どれでも
説明:カードの制限があっても、無効化するカード
====================================
「この、ランク無効化のカードは、1枚じゃ意味が無い。
だが、カードを組み合わせる事によって強さを発揮するのさ。」
ニヤリと笑うハイヤー。
====================================
【ステータス:どれか2つをS1にする】
ランクS5
回数:1回
対象:どれでも
説明:ステータスの2つをS1にパワーUPさせる事が出来る
====================================
「このアルヒは、ランクC1のカードまでしか使えない。
でも無効化カードで、次のカードは、どのランクカードでも使える」
「ふーーーん。で?」
「どれか2つをS1にするカードを使って、ステータスの移動速度と回避率をS1にしたんだ。」
「ほぇ~。そんな事も出来るんだ。凄い凄い奴隷ちゃん」
拍手をしながら、大喜びのランラン(^○^)♪♪
「まぁな」
照れるハイヤー
「じゃーーランラン行くよーーーーー♪♪」
アヒルのスピードをMAXにして飛んだ。
○偵察艦ラッコ
「ふぅー暇だなー」
「いいじぇねぇか。楽な方がさー」
ポーカーをしているラッコの二人だった。
「まぁな。だいたい。攻撃してくる奴なんているのかね~」
「スター砲が出来てから、ほとんど来なくなったな」
大きなカップに入ったポップコーンを食べながら、デブラッコが言った。
「そうだな。よし、キングの4カードだ」
「くそーーーー」
「ははははは。今日はついてるぜ!!おお?」
カップを手に持って、ポプコーンをほお張りながら、何かに気づいた
「どうした?」
「なんか、さっき光ったような気がして」
モニターをぐっと覗き込むデブラッコ
「うぁああああああああああああ!!」
持っていたポップコーンが宙を舞って、尻餅をついた。
デブラッコが目にした物は、突然モンスター艦のアヒルが目の前に止まって、手を振っていたからだった。
『ええええええ!!いつの間に!!!!』
二人とも目が飛ぶ出すくらい、ビックリしていた。
アヒルは、直ぐに凄い速さでいなくなった。
「なんだったんだ。いったい。敵・・なのか?」
「敵だったら、攻撃したんじゃねぇか」
「だよな。でも1番驚いたのはランクC1のアヒルが、なぜあんなに速いんだ?」
「知らねぇよ。でも何か可愛かったな」
微笑むデブラッコ
「とりあえず、本部に連絡するか」
「だな。」
相方が本部に連絡している時に、デブラッコは、新しいポップコーンを手に持って凄い速さで食べ始めた。
すると、レーダーに赤い点が徐々に沢山表示された!!
「今日は、アンラッキーだぜ」
ポップコーンのカップを落として、カランコロンと艦内をむなしく響いた。
○防衛室
オーディスがうな垂れて、防衛室に入って来た。
「オーディス長官」
「・・・・・・・」
「オーディス長官」
「・・・・・・・」
「オーディス長官」
「聞こえてる。なんだ?」
機嫌が悪いオーディス
「偵察隊からの報告です。アヒル1体がこちらに向っているそうです」
「ランクC1だろ。たいした事はない。こっちにきたら迎撃すればいい
ふぅ~~~ リーター」
椅子に座って、ため息をするオーディス
「オーディス長官。オーディス長官」
「何だ。今度わ」
「た、大変です。」
「また、アヒルが来たのか?」
「違います。およそ1000の敵艦を発見しました」
「なに!!」
立ち上がるオーディス
「急いで迎撃体制を整えろ。ダークグフ様にも報告を」
「は、はい」
防衛室は慌しくなった。
○オーディション
「6億ゴールドが出ました。ほかにありませんか」
あたりを見まわすダークグフ。
「はい。345番のお客様が落札されました。」
木槌のハンマーで叩いた。
「続いては・・・・少々お待ち下さい」
ダークグフの耳元にある貝のイヤホンで、敵が来た事を伝えられた。
「わかった。直ぐに対処させろ」
小さな声で言った。
「皆様に1つご報告があります。実は今、モンスター艦が約1000艦こちらにやってきています」
「え?ウソ」
「大丈夫か」
ざわつく会場
「でも、ご安心下さい。山賊などの輩が襲ってくる事は良くある事です。
その度に返り討ちにしてきました。 それは我が商団に、優秀な人物が多いからです。
中でも、さきほど皆様にご挨拶した娘の夫オーディスは、非常に優秀です。
みなさん。ご安心して下さい。」
少し、ざわつきが収まった。
お客の反応を見るダークグフ
「では、これより敵が勝つか、我が商団が勝つか、賭けをしましょう」
パチンと指で鳴らすと、お客様の手元にモニターが表示された。
『どっちが勝つでしょう?好きな金額を賭けて下さい』
「面白そうだ」
「私はこっち」
お客は楽しんでいた。ここにいるお金持ちは、刺激が大好物なのである。
どんどんお金を賭けていた。
「へぇ~面白そう。ピンチをチャンスに変えるアイディア。さすがダークグフ」
色っポイドレスのヘビ族のアンは、テーブルにあるワインをグラスで飲みながら言った。
「どっちに賭ける?どっちに賭ける?」
卵ぐらいの大きさで、フクロウのタダルがアンの肩に乗っていた。
「そうね。侵入者の方よ」
「なぜ?なぜ?」
「だって、そっちの方が面白いじゃない。みんなの慌てる表情が堪らないわ。」
下をチョロチョロ出して笑うアン
「次期後継者は優秀みたいだけど、大丈夫?」
「大丈夫。大丈夫。私の勘だと、たいした事ないわ。気になるのは隣にいた女ね」
「どうして?」
「私と同じ匂いがするよね。特にあの目は良いわ」
「ふーん。勘あたるの?」
「もちろんよ。じゃー。ダークグフ商会の将来を占ってあげるわ」
アンはパチンと指を鳴らすと、手に1ゴールドが現れた。
「表が出れば良い未来、裏が出れば悪い未来。いい?」
コクリコクリを頷くタダル。
指ではじいて、ゴールドを上げた。
そして、回転してテーブルに落ちた。
「表、表、表、表」
1ゴールドは表だった。
「まだよ。よく見ててね。」
アンは、1ゴールドに触れないように手をかざした。
「!!!!!」
タダルは、1ゴールドが裏に変わって驚いた。
「フフフ。ダークグフ商会は悪い未来が待っているわ。
・
もちろん。私の勘だけどね」
微笑むアン
「さあさあ。どんどん賭けて下さい。この様な出し物は他にはありませんよ」
ダークグフは、煽るように言った
「さてさて。儲けるチャンスが来たぞ。クククク」
肩で笑うダークグフだった。
○防衛室
主だった連中が集まっていた。
「では。今回の討伐をしたいと思う者は?」
「おれっちに任せて欲しいぜ!!」
カメムシのカムが言った。
「いや、おいどんだ。」
王冠を被った骸骨のドロが言った。
「なんだ!!やるか」
「かかって、こーいこーい」
「おい。止めろ」
いい争いをする二人を止めるオーディス
・・
「長官。私が行きます」
リータが言った。
「リータ。長官って・・・。どんな相手か解らないんだ。君が行かなくても・・」
・・ ・・・・・・
「いえ。長官。今凄く凄くムシャクシャしているので、私が行きます」
凄い気迫だった。
「でも~・・・」
「いいじゃない」
アクエが入って来た。
「アクエ。何で来たんだ?」
「だって、旦那様の頑張っている姿を見たいじゃない」
オーディスに抱きついて、リータを見て微笑んだ。
顔をしかめるリータ
「遊びじゃないんだぞ」
「解ってるわ。だから、この商団で1番モンスター艦の指揮が、上手いリータに行って貰った方が良いでしょ
お客様も我々の戦いを見るのよ。ぶざまな戦いをして負けたら信用に傷がつくわ。」
「そうだが・・・」
渋るオーディス
・・
「大丈夫です。私が行きます。長官」
「ほら、本人が言っている事だし良いでしょ? リータより上手い人はいる?」
さっきまで争っていた二人も黙ってしまった。
「なら、決定ね。オーディス」
アクエは、オーディスの頬を手で、ゆっくり触れながら言った。
「よし。今回はリータに出撃してもらう。リータの指示に従うように」
「は」
皆で敬礼をした。
「リータ」
「・・・・・・」
無言のままリータが去って行く。
・・
「フフフフ。果たして無事に帰れるかしらね」
ニヤリと笑うアクエ。その目線の先には、カマキリの男がニヤリと笑っていた。
○戦場
防衛軍の500艦と奴隷軍の993艦が、空中に浮かんで対峙した。
防衛軍は、隊を分けずに500艦全てが1つの塊になり、攻撃力の高い突撃陣形を敷いていた。
奴隷軍は、右軍に300艦、中央に400艦 左軍に293艦の3つ分けて配置した。
右軍は、サル族のササグ爺100艦長が指揮を取る
中央軍は、全体の指揮も取るアリ族のブンブン軍曹
左軍は、キツネ族のベルンザ100艦長が指揮を取る。そして、カンは最後尾にいた。
ちなみに、ボボとトンボは、右軍に配置された。もちろん、スッポン族の女ビビも一緒( ̄▽ ̄)ニヤリ
「さていよいよ始めるか」
「そうですね」
「私の砲撃でどんどん沈めてあげるわ」
サーシャが指を鳴らしながら言った。
モニターが表示され、ブンブン軍曹が現れた。
「では作戦を開始する」
奴隷軍の右軍、中央軍、左軍の3軍は前進を開始した。
「ど~~~~ん」
突然、艦内で衝撃が起こった。
銀の球体がパチリと目を覚まして驚いた様子で、あっちこっち瞬間移動して騒いでいた。(○д○)ビックリ
「どうした」
「後ろから攻撃されました。それにより、左後ろの黄色カエルが破壊されました。」
性能が良くても後ろから不意打ちを食らっては、さすがのピンクイルカも避ける事が出来なった。
モニターが表示された。
「カカカッカ。あれ?まだ生きてたか?」
ニヤリと笑う黒牛だった。
「どういうつもりだ。ワシらは、仲間じゃないのか?」
カンが睨む様に言った
「仲間?よく言うぜ。俺様を殺そうと企んだくせに」
怒った表情で言う黒牛だった。
「何の話だ。」
「知らばっくれやがっても遅せーんだよ。証拠は上がってるんだ。
死ねぇえええええ」
黒牛が叫んだ。
「大変です。また攻撃です。」
「左へ旋回だ。一匹やられたから、操作が難しい。」
操作に苦戦しながらも、左へ舵を切った。
ピンクイルカは左へ旋回して、何とか魚雷の攻撃を避けた。
そして、黒牛との距離を少し離した。
「許さん。叩き潰す」
テーブルを強く叩くカン
「た、大変です。今度は前方より敵発見」
「何!!数は」
「およそ50」
「く、どうする?」
眉間にシワを寄せて悩むカン
「前方の敵から、魔法攻撃確認。どうするカン?」
「カン様?」
二人ともカンの方を見る
銀の球体も三人を交互に見ながら、
カンの周りを落ち着き無く飛び回っていた。(○д○)どうする?どうする?
「よし!!」
カンは覚悟を決めて言った。
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