第3話魔法適正を測ろうとしただけなのに
大変長くなってしまいました。
途中のお婆ちゃんの説明は時間がある人だけ読んで下さい。
さぁ、待ちに待った(待ったのは10時間程度で、ずっと寝てた)魔力適正値の測定日だ
綺麗なエルフのお姉さんが水晶玉を持ってきた。いやー、絵になるわ。ん?別部屋に移動?まさか、
「貴方と私の相性を占っちゃうよ〜♪」
とか言ってあんなことやこんなことを…
やだー襲われるー(棒)
「知ってました?エルフって相手の心を少しだけ読むことが出来るんですよ?」
ヤバイ…
「大変申し訳ございませんでした!!」
俺の最終奥義THE DOGEZAだ!
ほら、うろたえてる。その隙にローアングルからパンツでも…
「いい加減怒りますよ?」
大変申し訳ございませんでした。
エロフ怖い。あ、いやいや、エルフ怖い。
「はぁ、あと期待には添えませんが私は占いませんよ?まぁ、部屋にどうぞ。」
へ?え?ヨボヨボの婆ちゃんじゃねえか!
まぁ、こっちの方が雰囲気出てていいんですけどね。いやいや、エルフが良かったとか思ってませんから。
「…失礼なクソガキじゃ。」
…はい、調子に乗りました申し訳ございません。いやー、貴方様のような人に鑑定して貰えて光栄です。
「はっはっはっ!そうじゃろう。では、鑑定を始めようかのう。」
びっくりするぐらいなら鑑定してからにして欲しいものだ。
「ではまず、主六属性からじゃ。」
ちょっとドキドキしながら手をかざす。
まずは火属性。
水晶はルーレットみたいに数字が出てくる
最初に桁が現れて次にその人の適正値で数字が止まる。例えば、適正値が15だった場合、最初に二桁のルーレットが出てきて十の位から1、次に一の位から5が出るという感じだ。あ、因みに適正値は努力次第で上がるらしい。
俺が出たのは3桁だった。
次に3、次に9最後に7が出て火属性は397が適正値となった。
意外と才能がある方らしい。ただ、歴代の英雄は4桁で、後半か5桁の前半らしい。
これが俺の最高適正値じゃないことを祈る
次は水属性だ。これは4546高いんだが…
下ネタを回避した感が半端ない。
で、長々と説明してもあれだからちょっとハイペースでいくか。
風属性:9998
土属性:500
風属性、9998ってあと1足して下さい。お願いします。
土属性はいうことがない…。
次は光属性だ。桁は1桁…
光属性:8
うん?違う!8じゃない!∞だ!横から覗いてたから8に見えたんだ。
ということで
光属性:∞
ふと思ったけど、適当すぎない?
お婆ちゃんちょっと倒れかけてるけど大丈夫?
主属性最後の闇属性
闇属性:∞
………光と闇は表裏一体って聞いたことがあるけどこれはちょっと…
「お主光と闇は絶望的じゃな。」
え?なんで?
「そりゃ8だからさね。今後の成長に期待しようじゃないか。」
まぁ他が高いし他人には8で通すか。ちょっとこの適正値は嬉しいを通り越して怖い
ほら、ゲームのガチャで10連で、最高レア
のキャラが2体ぐらい出た時は嬉しいが、
5体ぐらい引くと明日の不幸が心配で怖くなるみたいな感じだ。例えがあれだけど。
塞翁が馬って感じだ。
次の副属性が怖い。
副三属性はこんな感じだった。
雷:666
氷:427
空間:∞
…上二つ怖すぎ。ヤバイ悪魔に目を付けられた。終わった。空間は…水晶さん仕事してください。
結局普通だったのって火属性と土属性だけじゃん!
お婆ちゃんはさっきからびっくりし過ぎて若返っている気がする。
いや…見た目が完全に若返ってる。
今にも死にそうな曾曾曾お婆ちゃんみたいだったのに今では初老ぐらいまで若返ってる。…この世界って本当にファンタジーなんだな。
「お主素晴らしいのぅ。英雄の卵の誕生じゃ!」
いやいやいや、英雄なんかじゃないから。
そうして俺の魔法適正値の測定は終わった
- - -
「そうじゃ!お主に魔法をちと教えてやろう。」
お昼を食べながらお婆ちゃんが上機嫌に話かけてくる。このお婆ちゃん見かけによらず、元A級冒険者の魔導師だったらしい。
これは聞いた方がいいんじゃないか?
「魔法とはのう。イメージ、言わば想像力によって己の魔力を変質させて奇跡を起こすものなのじゃ。適正値とは、どれだけ豊かな想像力を持つかを数値にしているが故
減ることも有れば増えることもわけじゃ。
例えば火属性の魔法を見て、想像力が乏しい…もとい適正値が低い奴は『火』という認識しか持たないのじゃが、適正値が高い想像力が豊かなものは『温度は約百度、灼熱で、まるで不死鳥のようだ。魔力を使い火を灯し続けている』という、認識を持つわけじゃ。よって、自分が火の属性魔法を使う時、適正値が低い奴は『火』という大雑把な魔法しか使えんから、魔力の消費も抑えられず、威力も弱い。逆に適正値が高い奴は『火』という存在を詳しく理解しているから威力や魔力の消費、更には自分流にアレンジすることもできるのじゃ。水属性魔法も同じで……(以下略、この後約1時間説明が続いた。)
…選択を間違えた。死ぬかと思った。まぁ
だいぶ収穫はあった。
要するに魔法はその現象が起こる過程を理解して詳細までイメージすればいいということか。あと、エルフが使える精霊魔法というのも気になったがそれは後でいいだろう。
というわけでやって来ました!迷いの森!
今回は自分で入る為、前回みたいな醜態は晒さない。木に、火属性魔法で燃やした後黒くなったら水属性魔法をかけて俺が通った道だけ木の一部が黒くなっているということだ。
「ファイヤーボール!」
口に出さずに魔法は打てるのだがこういうのは雰囲気が大事だろう。ということで、
近寄って来たゴブを『ファイヤーボール』
で、片っ端から片付けていく、最初はなるべく強くしようと思って全力で打ったら、めちゃくちゃでかいファイヤーボールができてそれを調節するのに時間が掛かったのはいい思い出だ。10回目ぐらいでこつを掴むまで、ゴブ達の頭を爆散させるという
ことをやってしまい、超オーバーキルをしてしまった時もあったなぁ。←5分前
実験台になってくれたゴブの皆さんありがとうございます。
そんなことを考えながらサクサクレベルを上げて探索を進めていった。
- - -
「ふぅ、流石に疲れたな。」
歩くこと3時間。そろそろ魔力が枯渇して来た。いくらレベルが上がって、その分の魔力が回復するとはいえ、ゴブの量が多すぎるのだ。…帰りどうしよう。
とにかく、一回休憩をしたい。どこかにベンチでもってある訳ないかじゃあ土属性魔法でベンチでも…ってあれなんだ?
椅子か?いやいや、椅子に鎖なんてついてないだろう。あれに座ると呪われそうだしやめておこう。
〜1時間後〜
風魔法で空を飛べばいいんだ。はい俺天才
…なんでもないです。よくよく考えたら誰でも思いつきますよね。
まぁいいや、人工的に上昇気流を発生させて制服のジャケットをグライダーがわりに
飛んでいこう。とりあえず木に登ろう。
その時だった。すごい地鳴りがしたのは。
ヤバイ。危険に晒されていない世界で馴染んでいても分かるほどの濃密な殺気、いや
こいつはそんなの出していない。ただ俺の近くを歩いているだけだ。本能が危険だと訴えている。凄まじい悪寒が背筋を走る。
しかもこちらに向かってくる。
※※※『生存本能』・『並行思考』を獲得しました。
これじゃ俺の存在何バレる。ヤバイ。
『忍足』で気配を薄める。まだダメだ。どうすれば良い。スキルを最大限まで活用する。主に今獲得した『並行思考』を使って
考える。未だにこの迷いの森では俺のマップ機能は使えない。くそっ!逃げるに逃げられない。あとおおよそ100メートルぐらいだ。魔法。そうだ!魔法だ!だけど何を使う?迎撃は今の力じゃ到底あいつには及ばない。あの婆ちゃんの話を詳しく…
スキルレベルが上がっている。
※※※スキル『並行思考』のレベルが上限に達した為、進化します。
スキル『賢者の頭脳』に進化させます。
…成功しました。派生スキル、『検索』を
獲得……失敗しました。
さっきから頭が焼けそうなぐらい熱い。
パソコンの気持ちが今なら分かる。ん?
待てよ?無属性魔法は確か自分の魔力を何かに変換せずに使う魔法だよな。なら、姿を隠せるか?いや、それなら光属性魔法を使って光学迷彩を使えば…いや、アレは動物だ。鼻が効くはずだ。
「おい、エンペラーよ。今日が生贄の日か?」
うん?ゴブリンが喋ってる?いや、アレはゴブリンのじゃない。金色に光っている。
けど、配下らしき奴は緑色だ。ヤバイ。声が聞こえる位置に来てしまった。
「gyahagyaa!」
は?なんて言った?ああ、ゴブリン語はわからん。
「そうかそうか一ヶ月後かまぁ、ヒトの匂いがするから行ってみるか。ここら辺はなんか方向感覚が狂うんだよな。」
…まさか。あのゴブリンの上位種でも磁場が狂うのは苦手なのか。なら!
俺はジャケットに自分の血を垂らして、思いっきり投げる。それで俺の方は血を塞いで磁場をかく乱させる無属性魔法を掛ける
あとは俺の服の方にゴブリンが騙されるかどうかで俺の命運が決まる。
あと10メートル。
「うん?ここら辺だと思ったんだかな。あっちか。やれやれ、本当に困る。早くエルフが欲しいもんだ。あの顔は本当たまんねえ。」
俺は密かに鑑定眼を発動させてアイツの能力を見る。
名前:ゲルド
種族:アルティメットゴブリン
称号:エルフ喰らい・性豪・絶倫・迷いの森の頂点に立つもの
加護:緑鬼を統べる者・邪神の加護
スキル:性神Lv10/10
棍棒の達神Lv10/10
スキル継承Lv10/10
全属性魔法Lv10/10
スキル喰らいLv10/10
威圧
レベル99991
体力:鑑定不能
魔力:鑑定不能
防御力:999999
回避力:10
これはヤバイ、初めて恐怖で失禁するところだった。
そのまま蹲ってやり過ごした時の安堵がすごかった。、
書くのが疲れたけど読者さんはもっと疲れると思います。すみません(汗)