漫画を読んで伏線について考える
こんなの書いていいのかな?
まあ、あまりのショックに錯乱した、ということで、生暖かい目で見逃してください。
先週(2019年8月末)は風邪を悪化させ寝込んでしまいました。
やっと風邪が治った週末、遊びに行くわけにもいかず「なにすんべ?」と悩みました。
そして「そうだ、ラブコメを読もう」となりました。
好きなんですよ、ラブコメ。
楽しく笑えるし、ヒロインの可愛さとか、すれ違って悶える様子とかにニヤニヤできるし、基本ハッピーエンドで読後感もいいし。
なろうにもいっぱいありますよね。人気ジャンルです。
しかし熱が下がったばかりで文字だけの小説は辛い。
PC画面も辛い。
じゃどうするか……そうだ、漫画にしよう!
というわけで、家の中を徘徊し、「ラブコメ」だという以下の三作品をゲットしました。(読んだ順)
『僕たちは勉強ができない』(筒井大志、集英社)
『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』(赤坂アカ、集英社)
『五等分の花嫁』(春場ねぎ、講談社)
今年(2019年)の初めにアニメ化したやつばかり、全部そろってる我が家はなんなんだろう。
うん、気にしない!
で、ふんふんふーん、と鼻歌まじりに読んだ結果……
びっくりしました。
ラブコメって、主人公が正ヒロインと出会って、邪魔する他のヒロインと出会って、それぞれの女の子とイチャイチャエピソードを繰り返して、正ヒロインと結ばれておしまい、てやつでしょ?
始め盛り上がって、中だるみがあって、人気投票で作品順位が下がった頃に……(ゲフンゴフン)……一通りエピソードが終わったところで、一気に盛り上がって正ヒロインと結ばれて終わり、てやつでしょ?
わりとノリと勢いで進むやつでしょ?
時には読者人気が一番の女の子がヒロインに成り上がるやつでしょ?
少なくともメジャー漫画誌のはそうでしょ!?
(※以上、個人の感想であり全ての作品に当てはまるわけではありません)
でもこれってそうじゃないよね?
そう思った作品が『五等分の花嫁』です。
これラブコメ?
話が練りすぎじゃない?
てゆーか、既刊10巻(2019年8月末時点)まで読んで1巻読むと、景色変わるよ!?
思わず続きをネットで漁ってダイジェスト読んだら、別の物語になったよ!?
これ、コメディじゃなくてドラマだ!
しまった読む本間違えた!
今日はお気楽に過ごしたかったのに!
ちくしょう、ちくしょぉぉぉぉっ!
面白いから、もう一回読んでやる!
まあ、そんな感じになってしまいました。
……すいません、前置き長くなりました。感想を書くつもりはないので、この辺で。(書いちゃってるけど)
で、この作品の何にびっくりしたかというと、「伏線」の巧妙さです。
私は鈍い方なので、たいていの人が気づく伏線に気づかず、後で「うっそ!」とびっくりしてお話を満喫できるオトクな性格をしております。(なので、推理小説で犯人を推理するという面白さの醍醐味を味わえません……)
ラブコメでこれって、ホントすごいなあ、と思いました。
そしてその「伏線」がしっかりと生きているのは、物語の構成がしっかりとしているからでしょう。
きちんとゴールを設定し、ぶれることなく書き続けています。
しかも、ラブコメとしての基本はしっかりと押さえていて、奇抜はことはしていません。
丁寧に、しっかりと、ゴールに向かって書くべきことをきちんと書いているだけです。
書き切っている、と言っていいです。
「これがメジャー誌に連載する人の実力かぁ!」と思いました。
そして、ここからがいけない……ふと自分が書いた小説を思い出してしまい……
や、やめてくれぇ、比較させないでくれぇ!
どうせおいらの作品なんてミジンコ以下の虫ケラみたいなものだよ!
ノリと勢いだけのものだよお!
めんどくさくなって、はしょったところもあるよ!
認めるよ、認めるからもう責めないでくれ!
もう許してくれ、放っておいてくれぇ!
……とのたうちまわり、風邪で体が弱ったところに心まで弱る結果となりました。
うう……かなしいよぉ……
はい、気を取り直します。
でも「伏線」て埋めるだけじゃダメなんですよね。
しっかりと生かして、きっちりと回収しないと、物語は完結しません。
伏線張るだけ張って放置しているお話って、やっぱり消化不良ですよね。だったら張らない方がいいんじゃね、と思います。(該当作品は……心の中で思い浮かべてください)
ちなみに伏線の回収に関しては、「すっげえ、あれだけの伏線全部回収しやがったぁっ!」と唸った漫画があります。(すいません、漫画です)
ちょっと古いですが、
『からくりサーカス』(藤田和日郎、小学館)
です。これは見事でした。
そういえばこれもアニメ化してましたね。見てませんが。絵にクセがあるので好き嫌い分かれますが、泣けるシーン満載でホントに面白かったです。
また読も♪ 勉強になるし。
漫画と小説、表現方法は違いますがとっても勉強になった週末でした。
……だいぶヘコんだけど。
・お話はしっかり考えよう。
・伏線はしっかり埋めて、生かして、回収しよう。
・書くべきことはめんどくさがらずに書き切ろう。
それがこの週末に得たものです。うん、またがんばろー。
あ、他の二作品もとっても面白かったですよ。未読の方はぜひどうぞ。




