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時が止まった君と動く私

作者: 由良
掲載日:2018/02/15



高校生の私にとっては、学校が全てと言っても過言ではない。





「おはよー!ねえねえ、新作のスムージー買っちゃった!みかんヨーグルト味なんだけど今回こそは当たりかなあ?」



私は教室ではカーストが1番高いグループに所属している。故に、毎日を楽しく過ごせている。







「えー、また凛変な味の新商品にチャレンジしてるの?」

「本当こりないよねー!さあ、早く飲んで感想をきかせてよ!」





私中心の会話は気持ちがいい。このグループの中でも私は中心になることが多くて、本当に良い立ち位置だ。

みんなと騒いでいるのは楽しい。

でも、何か満たされない。

きっと私は寂しいのだと思う。











帰り道は友達といつも帰っているが、電車を乗ったらお別れする。





よく遊びにも誘われて程々に顔を出すようにしているが、あまり誘いには乗らない。

わたしには大切な用事があるからだ。





行き慣れた道を歩きながら、学校での私を封印する。別に特段キャラを作っているわけではないけど、これからは素の自分になりたいのだ。



向かう先は病院。

通い始めて早2年経った。





慣れた受付を済ませていつもの病室に足を運ぶ。





「今日も会いにきたよ。大好きだよ。」

その安らかに眠って動かない彼を見ると胸が苦しい。











桜が舞う季節に出会い、そこから私の人生は変わった。





「凛はいつも他人にとらわれすぎてるよ。もっと自由に生きな?」





彼に言われてすごく印象に残っている言葉。



自由に生きることなんてできない。

自由に生きる方法がわからない。

それを教えてくれると思っていた彼は、目を覚まさないで病室で寝ている。





いい加減自分で自由に生きる方法を見つけなきゃ。







彼はきっとこれからも目を覚まさない。

でも、私は諦めないでここにくる。





私は彼が寝ている間も自分で人生を決めなきゃいけない。

籠の中の鳥ではなく自分で羽を羽ばたかせる。





「そろそろ行くね。」







人生を諦めない。





帰り道に彼が大好きだったみかんを買って食べよう。

甘酸っぱいけど、前を向いて歩いて行こう。





頑張るのは難しいから、まず過ごすことから始めてください。歩き始めてから頑張ればいいと思います。

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