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貧窮問答歌:ま_山上憶良へのオマージュ

【ま】



貧しさに

いたわり養う 日々務め



貧しさを

気の持ち様と誤魔化すも

言う人自身の 徳次第



貧しさに

耐えかねはてた その先を

想うは人の 務めなりけり



万札を 二枚重ねて

  ご満悦



貧しさに

握る飯粒

噛み締める




貧しくて

心に礎無きが故

苛めに流れる

心根哀れ




貧しさに

いたわり無用の

(ことわり)あらじ

そう書き留めて

寄辺(よるべ)となさん




負け犬と

さげすむ言葉

背にうけて

我の歩む道

確かなりけり




貧しさに

食を切り詰め

疲れ果て

みすぼらしきナリ

これを最後に





【み】



道標(みちしるべ)

持たぬも

人の自由なり!?

ただ風に舞う

落ち葉の如くに…



道標(みちしるべ)

曇らす人の

多さかな

食うに困らぬ

人故なりけり



道標(みちしるべ)

見えぬは

閉所の恐怖なり

ただ焦るとも

なす(すべ)はなし



道標(みちしるべ)

自ら求めるものなれば

歩む力も

そこにあり




自らに

誇るべきもの

無きが故

苛めを好む心根哀れ




ミスをして

人に説教奉る

(おのれ)の足りなさ

見極(みきわむ)(かがみ)




ミスを責め

自分もミスを

しておいて

はかりにかけぬ

心のすきま



右をみて

何故左ならずやと

責めたてる

己が言葉

右真なりと忘れ果て後



見て見ぬと

言葉隠してシラを切る

苦労なき人

貧しさ人ごと






満ち足りた

人の言葉の

虚しさよ

説けば説くほど

道を危ぶむ




満ち足りて

言葉が足りぬ

人の業

働く汗で

せめて償え




見下して

バカと呼び

マヌケと呼ぶも

その人の

哀れなるかな

心の(さが)




自らを

傷つけぬために

黙るのも

貧しき暮らし

生き抜く知恵なり




見返りの

心無くして

凡夫なり

気付くいとまを

願うて歩まん




見返りを 求めてばかりで 

 人やめる…




【む】



無徳の人あり

華美なる言葉弄びて

ただかまびすしき時

過ぎるのみ…



無能だと

(そし)られ

幾年過ごせども

生き甲斐殺す

権利なし



ムダ飯を

食らいて想う

我が身かな

ムダな事なぞ

何もなしとぞ



向き不向き

(はか)るは天の

おもわくなれど

耐える試煉も

尽きることなし




無視されて 斬って捨てらる人生か

 死なぬ智恵さえ あれば上々





【め】


命令を

信じて素直に

働きつ

貯まらぬお金の

真の行く末



目の前の

色失せたりし

絶望の

向こうへ生きて

言葉を紡ぐ




眼をふさぎ 

真実塞ぐ 

テレビかな





【も】


物持ちて

物に呑まれぬ

心がけ





'09,3/29   

'09,12/25 

'10,04/12 

'10,05/16

'11.12/18

'13.01/03

'13.05/04 up



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