貧窮問答歌:か_山上憶良へのオマージュ
貧窮問答歌:か_山上憶良へのオマージュ
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【か】
金を貸し
証文晒し 仕切るかな
かんしゃくを ふるいて
なんぼの人生か
聞き役失せば 迷いの無明
かんしゃくに 火をつけぬよう
配慮して
言葉選ぶも 人の務めか
我の強さ あまりの事に呆れ果て
付き添う友朋 無かりけり
金無くて 銭湯行けぬ
つらさかな
己が身なりに 決意隠しつ
かたずけて
何故、片付けたのか!?と
苛められ
形無しの稼ぎの低さ
差し置いて
空威張りするすき間風
神様を
代弁すると言うつもり
ダメ人間を嘆く醜さ
稼ぎ無し
何の罪咎
責めらるる
稼げども
先の見えざる世の流れ
地獄極楽己が見極め
缶ジュース
頼みの綱の小銭かな
猛暑の仕事場残り数えつ
我慢して
するべき仕事にあらざりし
腹の内なる覚悟を磨く
家族とは
許して受け入れ 癒すもの
可愛さを
ふりむけたるは 己のみ
考えを 肩代わりさすテレビなり
口当たりよき言葉 ふやけた脳みそ
【き】
聞き役に徹する根性 無きが故
思わずこぼれる さしで口
虐待の空気を知らぬ 能天気
語るは他人事 虚しき言葉
虐待の 地獄に救いあれぞかし
暖かき言葉我は用意す
偽善者の 弱者を好む 浅ましさ
偽善者の
言葉に迷う世の風に
おのが道標を 無くすことなし
偽善者…うわべだけよい行いをすること。そういう行為をする人。hypocrisy
偽善者と
見返るおのれ見据えれば
貧しき心 反面教師に
牛丼を
わがご褒美に
かきこむ日
絆とは 失われし時越えて
蘇ることこそ 神髄なるべし
【く】
ぐずダメ男
気が利かないと決め付けて
自ら仕込む見下し目線
口だけの偽善と
呼ばれて怒るなら
行い浄むる 望み無し
くず人間
自分の仕切りに背く人
そう呼ぶ事で 慰む自分
口だけが 達者な人の
ご高説
空腹に
明日を祈る
拳かな
空腹を
まぎらわすチョコ
ひとかけら
グズ不器用ドジマヌケ
要領なしの人生を
得意に責めらるわが手みて
これでよかりと ため息深く
苦労なし
自分は苦労を したと言う
上から目線に 気付かぬ己
苦しい時の神だのみ
苦しき事を 苦しと言いし
おのれの言葉 忘れがたし
【け】
携帯の
海に呑まれし
虚ろな眼…
蹴落として
蹴落とされつつ
修羅の道
経営者言い訳口上口達者
何の修行をやりたる人生
【こ】
言葉じり
表と裏の
はざかいに
心の見えぬ
愚鈍さか…
言葉じり
権威のせては
格好つけ
ぬくもり失せて
響くものなし…
高山の
ごときプライド
そそりたち
見下す人の
あまりの多さ…
孤独なる
路を歩むが
人生と
悟る所に
光ありけり
"こんなにも
してやったりと
恩にきせ"
"言葉なし"
かく責める事
限りなし
何故無かりしを
確かめもせず
根気よく
仕事で尽くせし
誠あり
金払う側
恩知らず
交通費
無いのは
おまえだけじゃない
貧しき身の上
脅しに堪えつつ
交通費
検討中と
けむにまき
払わず行かせる
現場なりけり
交通費
日銭稼いで
半額が消し飛ぶ現場
我も行くはめ
高収入
見上げる額におののいて
おのれが足元 見ぬは過ち
向上心 あると思えばここにあり
向上心 無いと思えば影も無し
他者の胸うち 安んじる
言葉なき事棚にあげ、
己のみ
真実語る資格ありと言う…
思い違いの 極みなりけり
小綺麗な言葉振りまき
得意げに
語るは己 立てんがためなり
言葉なき 言葉を読み取る術もなし
ただきらびかな 見た目は道化
'09,3/29
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