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『灰の谷、ふたりの異端』ヴァイス

初投稿です!

「またか、ヴァイス。お前は魔導学院に戦争でも仕掛けるつもりか?」


その日も、ヴァイスはまた懲罰室に叩き込まれていた。

理由は単純――模擬試験で手加減せず、対戦相手を重傷に追いやったからだ。魔力の暴走ではない。意図的に、意識的に、徹底的に叩き潰した。


彼は、生まれながらにして“壊す”ことに快感を覚える、異端の魔法使いだった。


魔導学院の教師も生徒も、彼を「狂犬」「欠陥魔導師」と忌み嫌った。

確かに彼の魔法の腕は規格外だった。炎を自在に操り、雷で敵を焦がし、氷で動きを止める。それらを高速で切り替え、連鎖的に組み合わせる魔法戦は、正規の魔導師でも対処不能だった。


だが問題は、「なぜ杖に刀を仕込んでいるのか」という一点だった。


「後方支援の魔法だけじゃ物足りねぇ。俺は一番前であばれねえと、どうにも燃えねぇんだよなァ」


そう笑った彼に、魔導院長は言い放った。


「お前のような奴は、魔法使いなどではない。戦場の獣だ」


その日を境に、ヴァイスは正式に魔導師組織から追放された。



「クソどもが。」


憤るヴァイスは、今また王都から追い出され、ふて腐れながら辺境へと足を運んでいた。

だがそのとき、地面が震えた。


地割れ。魔物の群れ。

彼の進路を遮るように、巨大な蟲が群れをなして姿を現した――!


「やれやれ。いいぜ……焼き払ってやるよ!」


彼が杖を構え、詠唱もせずに放つのは、炎と雷の混合魔法――


「《焦熱雷閃陣スパーク・ヘルブレイズ》ッ!!」


魔物の群れが灰になったそのとき、背後から声がかかる。


「無駄弾が多すぎますね。弾道計算も甘い。あれでは群れの後列は焼け残りますよ」


振り向けば、灰色のマントを羽織った細身の青年が立っていた。


文書おかしいところとかあったら指摘してください!

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