冬の俳句2024(師走の唄)
『悩める師走 酔っぱらいの 讃美歌』
仕事の事。人間関係。健康不安。将来の事。
──眠れない。足が冷たい。
家の前の通りから、いきなり誰かの調子っぱずれの歌声。
──酔っぱらい?
うちの並びには3軒の居酒屋があるので、家の前を深夜に気持ちよく歌いながら通る人がけっこういる。
ご機嫌なのか自棄っぱちなのか、歌はフラフラと通りをさまよう。
──讃美歌?
──クリスマスソング?
──あっ、歌詞を飛ばした。
──なぜそこを何度も繰り返す?
深夜の時間帯に、かなり迷惑な天使(笑)の歌声。
どこかのお父さんに叱られちゃうかもね。
──ずいぶん昔、この歌を初めて聴いた時の感想は『サイダー?』だったな。
歌声が遠ざかった頃には、悩みの元はどこへやら。
歌の題名は『もろびとこぞりて』でした。