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レモン色の日。

作者: チミー

目に留めていただき有難うございます。

短いのですぐ読めますので隙間時間に読んでみてください。

ある女性が突然苦しみ始めた。

「うう。」

夫は急いで医者を呼びに外へ出た。

その時は12月の夜で寒く、奥さんのためと言っても、4キロ先の病院に行くのは無理があった。

それでも夫は走った。

病院に着くとお医者様に知らせ救急車に飛び乗った。

お医者様が運転する救急車は早く、夫の気持ちをさらに焦らせた。

家に着くとお医者様は、

「赤ちゃんが生まれます。」

と言った。

女性とお医者様は病院へ戻った。

「今、あなたの体の中には二つの心臓があります。」

お医者様は女性に言った。

やがて、窓から暖かいレモン色の光が差し込んできた。

女性の赤ちゃんが生まれた。

生まれたての赤ちゃんをレモン色の光は照らしている。

「レモン。」

女性はそっと赤ちゃんの名前を呼んだ。

12年後夫は風邪を引いて、重大な病気になった。

1年後やがて夫は亡くなり、女性も後を追うようにこの世を去った。

レモンは明るくて陽気な女子に育ったが、この時は泣いて、しばらく経っても表情を暗くしていた。

レモンを引き取ったおじさんとおばさんは困っていた。

おじさんとおばさんとは、女性のお母さんとその夫だ。

おじさんとおばさんはレモンをあまり快く思っていなかった。

暇さえあれば女性と夫の形見のレモン色のハートのペンダントを握りしめていからだ。

おじさんとおばさんは自分たちに興味がないのではないのかとよく話していた。

おじさんとおばさんの実の娘が心臓が弱かった。

ある日、心臓移植をしなければもう生きていられないかもしれないという話をお医者様はした。

「レモン、心臓を娘にくれないか?」

と、おじさんはレモンに言った。

レモンは知っている。

自分の心臓はお母さんからもらった世界に一つしかない大切なものだということ。

自分の心臓お母さんとお父さんのためにも大切にしなければいけないということを。

レモンはそっと自分の胸を撫でて言った。

「私の心臓は私だけのもの。これだけは絶対にあげれない。」

レモンにおじさんは激怒した。

「こんな奴はいらん。出て行け!」

おじさんの言葉にレモンは家を出て行った。

レモンはもうに二度とおじさんとおばさんには会わなかった。

レモンは都会に行き、歌手として仕事をしている。

今の仕事は楽しいとレモンは思う。

でも、たまに後悔に襲われる時がある。

あの時心臓移植をしていればおじさんとおばさんの娘を笑顔にできた。

けれども、お母さんとお父さんからもらった大切な心臓を犠牲にすることはできない。

しかも、今は世界的に有名になり、歌を歌うことでみんなを笑顔にできる。

幸せだ。とレモンは思った。

最後まで読んでくれてありがとうございました。

この物語を通して命の大切を知っていただければ幸いです。

チミーは何作か作品を作っていますので是非読んでみてくださいね。

コメントと感想待ってます♪

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― 新着の感想 ―
[良い点] まだ10歳の小学五年生が書いた小説とは、考えられない!両親に、製作に手伝いをしてるのか訊ねたが、全く関係していない。六歳の妹と歩く道すがら小説に書きたいことがらかあふれでて、その妹に話すこ…
[良い点] 命の誕生の瞬間がとても美しくて神秘的でした。 その時に射しこんだ光から「レモン」と名付けた両親の想いがすごくよく伝わりました。 [一言] やっぱり、そんな両親から授かった大事な心臓を人に…
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