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舐められる男と銀髪令嬢  作者: 宮本シグレ
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銀髪少女と燃ゆる鐘

【銀髪少女と燃ゆる鐘】


崩界へ、炎と刃による侵略と破壊。

彼女の他者の崩界への干渉は、人々の崩界の在り方、心さえ簡単に変えてしまう程の力。


他人事ではない。


******


チヒロという少女は崩界で戦う術を持っている。

『どうやったら、チヒロさんみたいに戦えるようになれるんだ?』

しかしケンジは、彼女の戦いを見守るだけだった。

だからこそ、そうたずねた。



『ここは貴方が作り上げた場所』

『きっと明日から、変化が起こるハズです』


------戦える、自分が?

------逃げるだけだった自分が?明日になれば?


『信じられないよ』


『では、私が代わりに斬っていきますね』


彼女の頼もしい言葉。

同時に男である自分が、情けないなと思えた瞬間だった。


明日の約束をし、帰宅。

自室の部屋のベッドに背中を預ける。


「明日は………」


天井に、手を伸ばし、空を掴んだ。


******


獣や蛇のように、鋭い視線。

瓦礫を踏みしめ、銀に燃え盛る辺りを見回すジーク。

彼女の不意を突こうと、背後から襲い来る悪魔を、

意思を持つかのように拡がる炎が焼き焦がす。

「ありがとうございます。ノヴァ」

礼を言いながら、足元で構築される瓦礫の巨人が起き上がる

そうなる前に大地に刃を振り下ろした。

再構築の膨張が止まり、燃え盛る。

次は、左右。

『キリがねえなあ』

「貴方なら余裕でしょう?」

メイド服の女がジークの背後に現れたかと思えば、増援がやってくる。

すぐに銀の炎がジークとメイドの間を遮り、カーテンのように

メイドの女の姿を隠す。

そして左右へと炎が走り、挟撃を抑えた。

『あの少年の世界の影響でしょうか、クラスメイトの世界も、穴場ですなあ』

「でも、まだまだ、足りない」

ジークの不満の正体を、ノヴァは理解している。

斬る、燃やす。その属性が得られるものがなんなのか。

無尽蔵の炎は、彼女の欲望、虚しい飢えそのものと、情熱。

千差万別の血をすする銀の鋭刃もまた、彼女の美しさと、攻撃的な内面を同時に表している。


「現れましたか」


崩界の主、【セラトス】と呼ばれる者。

この者を倒せば……、どうなるか。

『油断禁物です』

「ええ、常に、補助を」


銀の炎のきらめきが、彼女の刀身に反射すれば、同時に、彼女の頬が僅かに緩んでいる。


彼女にとって、それは油断ではなく、ほんのささやかな、喜びだった。


短い文章で圧倒的な部分を表現…………。


なんとなくですね

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