表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妄想全開で創ったキャラクターにログインしたら、ログアウト出来なくなった件~ワールドクロスオンライン~  作者: ソラ・ルナ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/30

17.前作トップギルドマスターとの戦い

 翌日。

 丁度宿から出た所で、またリーズとプリハドールに話しかけられ、パーティを組んだ。

 少し話していると、離れた所から呼び声が聞こえる。

 俺に、じゃないけど。


「リーズ!プリハドール!」


 金髪のガタイの良い、半鎧を着こんだ男が近づいてきた。

 所々肌が結構見えているので、男版ビキニアーマーとでも言うのだろうか。

 どうやら、リーズとプリハドールの友達のようだ。

 なんつーか……凄いイケメンだ。

 俺のような作られた綺麗さじゃなくて、自然な肌色に、爽やかな顔をしていて、好青年という感じがする。

 よく言われる勇者って、こういう見た目してたのかもな。

 なんて考えていたら、俺の方を見てきた。


「初めまして。俺はユリウス。前作クロスオンラインで、リーズやプリハドールと同じギルドでプレイしていたんだ」


「俺はミリアです」


 そう簡潔に答えたら、ユリウスと名乗ったこの男は、俺の全身を見た後、言った。


「ミリアちゃん、いやミリア君かな?良かったら俺と、勝負してくれないか?」


 はい?確かに、このゲームにはPvP(プレイヤーVSプレイヤー)はあるし、1対1の決闘システムもある。

 なぜなら、コロシアムのようなシステムもあって、観客がどちらが勝つか賭けるシステムだってあるのだ。

 だけど、なんでいきなり俺と?

 怪訝な表情をしていると、ユリウスは話しだした。


「君達の戦いを見せてもらった。そして俺は、君が只者ではないと理解した。あのデュラハンの動きを見切るのは、並大抵の事ではない。それに、扱いの難しい『カウンタースラッシュ』と、『分身』を使いこなす腕前。上げたらキリがないが……そんな君と、一手試合たいと、そう思ったんだ。どうだろう、ここで俺と戦う事は、君の実力を知ってもらう良い機会だとも思うんだ。俺はこれでもギルドマスターだったからね、少しは名が知れてるし」


 そう片目をウインクする。

 気付けば、周りに人だかりが出来ている。

 成程、自分の欲を満たすのと同時に、俺の事も考えてくれてるって事か。

 リーズとプリハドールの腕前の高さは、実際に一緒にパーティを組んだから分かる。

 この二人を率いていたリーダーなら、その腕前は推して知るべしだな。


「……良いよ。武器は何にする?」


「「ミリアちゃん!?」」


 二人が驚いた顔で声をかけてきた。


「ミリアちゃんが強いのは知ってる!だけどユリウスは、本当に強いの!私も剣は極めたつもりだった、だけど……どうしても勝てないと思った相手が居たの。それが……我らがギルドマスターの、『剣聖』ユリウス、この人なのよ……!」


 そう、悔しそうに言うリーズ。

 成程、努力しても……越えられない壁ってのは存在する。

 リーズは、ずっとユリウスとパーティを組んできたんだろう。

 凄い奴と一緒にいつもいると、こいつには敵わない、そう思うようになる場合が多い。

 自然と、心が負けてしまうんだ。

 俺にも姉貴が居て、姉貴に勝てないって思ってきたから良く分かる。

 だけどさ、なら……俺が、見せてやるよ。

 ここは、ゲームの世界だ。

 現実世界とは違う。

 壁なんて、存在しない!


「リーズ、君の限界を超えてあげるよ。この世界に、限界なんてものは存在しないからね」


 そう言って、前に出る。

 リーズは驚いた顔をしていたが、素直に後ろに下がってくれた。


「『剣聖』の名が示すように、俺は剣を使う。ミリア君はどうする?」


 その言葉に、俺は初心者用の剣を取り出し、ユリウスに向ける。


「当然、これさ。言っとくけど、リーズに勝てたからって、俺に勝てると思うなよ?」


 そう精一杯、不敵な表情のつもりで言ったら、ユリウスは笑い出した。

 それは、侮りや蔑みからではなく、喜びの笑いだと感じた。


「はは!はははっ!!良いね、その言葉、嬉しいよ。久しぶりだ、俺にそんな事を言ってくれた人は。それに、ミリア君の視線、分かるよ。俺の動きを一瞬も見逃さないその視線、君は強い!」


 そう言って、剣を構えるユリウス。

 まったく、イケメンで性格も良いとか、少しは遠慮しろ。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ユリウスによる決闘の申請がありました。

承諾しますか? YES/NO

ユリウスの決闘を承諾しました。

結界を展開します。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 俺とユリウスを囲んで、小さな円が出来上がる。

 これが決闘のバトルフィールドだ。

 この中には、決闘する二人以外存在する事が出来ない。

 仮に中に他のプレイヤーが居た場合、外に押し出される。

 リーズやプリハドールも例にもれず、結界の外に押し出されているのを確認する。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


決闘のカウントダウンを開始します。

3……

2……

1……

Fight!!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 アナウンスの終了と同時に、ユリウスが仕掛けてくる。

 『跳躍』からのあの動き、『ダブルエッジ』だな。


「はぁぁっ!『ダブルエッジ』!」


「『ダブルエッジ』」


 キィン!キィン!


 鉄の弾き合う音が聞こえる。

 次の動作、あの手の動きはそのまま繋げられる『クロスエッジ』か、『スクウェアクロス』だな。動きの軽さから、多分前者か。


「はっ!『クロスエッジ』!」


「『クロスエッジ』」


 キィン!!


「なっ!?これも、読んだのかいっ!?」


 また鉄の弾く音が響く中、『跳躍』で距離をとるのは予測できたので、今度は俺が攻める。


「そこだ。『ソリッドキャリバー』」


 剣から衝撃波が飛び、ユリウスが『跳躍』からの着地と同時に直撃する。


「ぐはぁっ!?」


 そのまま、ユリウスは少し吹き飛ばされた。

 俺も『跳躍』を使い、ユリウスの元へ飛ぶ。


「ぐっ、上なら、避けられまいっ!『デッドリーブロウ』」


 剣がオーラを纏い、俺に向かって突き刺さろうとしてくる。

 だが、それも予測済みだ。

 向かってくる剣の支点を押してやり、流れを変える。


「なっ!?」


 体制を崩され驚いた顔をするユリウスの首元へ、綺麗に着地した俺は剣を突き付ける。


「チェックメイト、かな?まだまだ甘いねユリウス」


「……まさか、ここまでとは……。まいった、降参だ。ミリア君、君は本当に強い。能力値がじゃない、腕前が、だ。それがこれで、証明された」


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


ユリウスが敗北を認めました。

ミリアの勝利です。

結界を解除します。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


 そうして、結界が消える。

 周りから凄い歓声が聞こえた。


「す、すげぇぇぇぇっ!」


「なんだよあのアーツの使いこなし様は!まるで使ってくるアーツが事前に分かってるみたいな……とにかくすげぇっ!!」


「あの『剣聖』ユリウスさんが負けたとこ、初めて見た……ミリアちゃん、本当に凄い……!」


 等々、誉め言葉が凄すぎて恥ずかしくなってきた。

 ユリウスがこちらを見て、笑顔を向けてきた。

 だからやめろ、イケメンの笑顔は俺には毒なんだよ。

 男の俺は、女の子のようにキャーカッコイイー!とかならないから!


「ミリア君、良い目標が出来た。俺は必ず、君を越えてみせる。今回はあっさりやられてしまったけど、次は負けないよ。レベルだけでなく、腕前も磨いて、また挑む。ありがとう、戦ってくれて」


 そう言って、去って行った。

 うぅむ、去り際も颯爽と、イケメンって凄い。


「ミリアちゃんっ!」


 リーズとプリハドールが駆けてきた。

 そしてまた、リーズに抱きしめられた。


「おぅっ!?だから、それを止めろと……!」


「ミリアちゃん、本当に凄い!まさかあのユリウスに勝っちゃうなんて……それも、あれは偶々なんかじゃない。多分、何度やったって、ミリアちゃんが勝ったよね。分かる、分かるんだから!」


 リーズがとても興奮しているようで、抱きしめる力が半端ない。

 俺の頭はリーズの丁度胸の位置にあるので、柔らかいけど息苦しい!

 助けを乞うように、プリハドールの方を向いたら、目がなんか輝いていた。

 これはしばらく、どうしようもなさそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ