表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/63

30 彼女とまたお昼の約束

短いですごめんなさい。時間も十分以上遅れました。すみませんでした。

ケーキを食べ終えた俺たちは、お会計をしようと席を立った。


何時もは並んで歩いているが、今回は俺が少し先を歩いていた。


理由は単純で、お金は俺が払いたいからである。


なぜ払いたいかは俺も分かっていない。


二人で千五百円ずつ払えば、なんの問題もないと心で分かっている。


だが男はこういう時、率先して払うというのが一般的だとどこか思っている。


立花も薄々気付いているようで、後ろから少し早歩きで追いつこうとしている。


だが残念、もうレジまで来てしまいました。


金銭の貸し借りは駄目だと聞いたことがあるが、男ならば意地を見せなければいけない時があるのである。


席を立つ前に準備していた三千円を店員さんに渡し、左の袖を優しく引っ張られたので、引っ張られた方を向く。


立花は不服そうに片方の頬を少し膨らませていた。


立ち止まっていてはいけないな。


「あとで聞くよ」


「もう」


そのまま立花の手を引いて、店を出てゆっくり歩き出した。


立花の方を見ると、今だ不服そうな顔をしていた。


「なんで一人で払ってしまったんですか」


「こういうのは何か男の方が払うイメージが強くて」


「駄目です、こんな貸し借りを作るような事。私は結城さんに奢られたいんじゃありません」


うーん。俺も深い意味があってやったわけではないからな…。


変に格好をつけちゃったんだし…いい感じに丸めなければ。


「分かった。これから服を買いに行くから、立花が厳選した中で一番良いのを選んでほしい。それと立花とまたお昼どこか食べに行きたいから、また案内してくれ。これで相殺してほしい」


「…服だって、お昼だって、私からお願いしたいくらいなんですけどね…」


「何か言った?」


「…何でも無いですっ。分かりました、絶対付き合ってもらいます」


立花は何故か嬉しそうに三階に俺を連れて行ったのだった。


次は二月十六日(日)に投稿となります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 雰囲気が好きです! 立花さんの反応とかも。(*´꒳`*) [気になる点] 無理しないでね。気長に待ってます。 恋雪ちゃん頑張って!(๑و•̀Δ•́)و [一言] ↑とはいいつつとても…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ