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16 彼女の不意打ち

たくさんの方に読んでいただいて、とても嬉しいです。


ブクマや、評価もたくさん頂いて、感謝感激です。


本当にありがとうございます!

俺は今とても焦っている。


起きていないと思って頭を撫でたら、彼女は起きていたのだ。


いや、頭を撫でられて起きたのかもしれないが、そこのところはよくわからない。


ただ彼女の頭に触れたという事を知られてしまったので、彼女は怒っているのか、頬を赤く染めている。


まず最初に、謝らなければ。そう思い頭を下げる。


「本当にすまなかった。立花のつやつやの髪の毛を見て、手を伸ばしてしまった。断じて変な所は触っていない。気を悪くさせて、本当にすみませんでした」


俺は立花の反応を待って、床を見続ける。


立花は慌てたように、返事をした。


「い、いえ別に怒っているわけではありません。ただびっくりしたのでちょっと…」


俺は立花の反応に唖然とする。


俺の予想では、立花は怒って出ていくか、頬を叩いてくるとまで思っていたのだが、彼女は怒っていないという。彼女の寛容さに、驚いてしまった。


「い、いやでも他人に頭を触られるというのは、さすがに嫌なのでは…」


「…」


二人とも無言になる。


やはり嫌だったのだろう。


彼女は優しいから、そういう言葉を直接言おうとはしないだろうしな。


何にせよ、立花が嫌がることをしたんだから、謝らないと。


俺は 本当に嫌がることをしてごめんな と言おうとした。


「…やじゃないです」


「え?」


俺は彼女の発言に、また唖然とするしかなかった。


いや、ちょっと待ってちょっと待って。


今なんて言った?俺とうとう幻聴聞こえるようになったのか。


今さっき、頭を触られるのは嫌じゃないですっていう意味に取れる言葉が聞こえてきたんだけど。


いや、さすがにそれはないよな。幻聴でした。


「ごめん、何て言ったかわからなかった…」


「…だ…だから…や、やじゃないです」


彼女は頬と耳をとても赤く染めて、ぼそりと言った。


さっきの幻聴だと思っていたのは、幻聴じゃなかったみたいだ。


いやまじですか。


何ですかこの可愛すぎる生物は。


嫌じゃないなら頭撫でまわしていいんですかね?


いやでも今それをするとさすがに嫌われるか。


俺は撫でまわしたい気持ちを押し殺して、沈黙を破る。


「そ…そうなのか…ま、まあもうすぐ日も昇るし、立花は家に帰ったほうがいいんじゃないか…?」


「…そうですね」


「家まで送るよ」


「風邪は大丈夫なんですか?」


「ああ、立花のおかげで治ったよ。本当にありがとう」


「い、いえ。結城さんの風邪が治って良かったです」


「じゃあ、準備して行こうか」


「は、はい」


俺と立花は、まだお互い気恥ずかしくて、すぐに準備を済ませた。


玄関に立花が来ると、忘れ物チェックをした。


「忘れ物はないな?」


「はい」


「じゃあ行くか」


がちゃ とドアを開ける。


それと同時に、なぜか服の袖を摘ままれた。


何かあったのか、と思い後ろを振り返ると、少し頬を赤くした立花がいた。


「ど、どうした?」


「誰にも撫でられて嬉しい、というわけでは…あ、ありません」


立花はそういうと、急かすように「ささ、行きましょう」と小走りで出て行った。


俺は立花の不意打ちに、思考の再起動まで少々の時間を要したのであった。









後々書き直すかもしれません…。


投稿遅くてすみませんでしたm(__)m


感想、ブクマ、評価等よろしくお願いしますm(__)m

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