初の彼女とおたのしみと
サブタイトル少し悩みましたが、少しでも笑ってもらえたら嬉しいです。
昨日の更新で21がいっきに30に 評価もありがとうございました。
誤字脱字修正、添削、心理描写の加筆、セリフ修正も 時間を見つけて頑張りますが、第一章完成させるための執筆を優先したいと思います。
洞窟の奥で膝枕してあげてる。
僕ってリア充?
女性の泣き顔があんなに美しいとは思わなかった。
頬を真っ赤にして、凄く色っぽく、そして、僕を求めてくれたカルラさん
カルラさん、本当に魔物を殺さないのかな?
というより、なんか現実が信じれない。
第一印象最悪というか、瀕死にさせられた相手に惚れられてる僕っていったい……。
そんな冷静な判断をしていると、膝枕している足がガクガクと震えた。
でも、さっきまで泣いたのは幻じゃない、まだカルラさんの頬に涙が残っている。
『……いっぱい叱ってね……でも、ユージといるなら誰も殺さないから……本当だよ?』
……
叱る……。叱るとお仕置きって同義語だっけ?
ほどよく実った胸の果実とか触っちゃって良いのかな?
しゅ、趣味じゃないよ、お仕置きとしてだよ? 触りたいなんて微塵も……あるけど。
ゴクリ……。
そして、僕の前世の恋人だった右手がジワリジワリと胸の膨らみへ伸びていく。
(いや、あのやめようよ、ヘタしたら殺されるよ? 死んじゃうよ?)
そういって止めに入ったのは冷静な左手だった。
がっしりと右手首を掴んだ。
(叱ってっていったのはあいつじゃないか、口で言っても聞くわけないから体に)
(れ、冷静になるんだ。 まだ正式な恋人という訳でもないんだから)
そういって、右手と左手は真面目に話をし始めた。
(いやいや、寧ろ、お仕置きして、罪をこいつの心の罪を制裁してから恋人になる方が、償いってもんじゃないのか?)
(なるほど、確かにそうか)
(だろう? じゃオマエは、右乳を頼む、オレは左乳を……)
(分かった、では、尋常に……)
((いただきま……))
右手と左手がようやくカルラさんの胸元の果実に飛びつくかに思えたその時だった。
「マテマテマテマテマテ!!……れ、冷静な左手までどうしたんだ」
僕は両手の自制が聞かなかったのでそのまま体を背面にのけぞらせた。
(右手の言うことに納得したからだ断じて揉みたいわけではない)
そんな左手は、心なしか空気をもみもみしていた。
どうやら右手はエロに忠実で、左手はむっつりスケベらしい。
……
……
……
……
それから、三十分程経ってから、カルラさんは目を覚ました。
三十分は文字通り死闘だった。(性的な意味で)
「んっ……んんっ……」
「あ、起きた? おはようカルラさん」
「ユージ……ありがと」
「あの僕、フクr……」
「ユージ、大好きだよ」
この時のカルラさんの寝起きながらも満面の笑みは神がかっていた。
「Yes ! I am Yuuji」
神様、僕今日からユージになります。
突然の英語での返事にカルラさんは、一瞬だけ困惑していたが。
少しだけ、間を開けてニコリと笑い、ゆっくりと体を起こして僕の手をとって真剣に見つめられた。
カルラさんの可愛さが半端ない、受付嬢とは比べ物にならないわ……。
「ねぇ……フクロウ、パートナーになってよ」
「……はふんっ……」
色目って凄い……。
そして、不意を突かれてフクロウと言われたから、ときめきがヤバイ……。
反射的に視線をそらすが、自分でも顔が今真っ赤なのは感じた。
「なんて……急に言われても困るよね」
「……んと……嬉しいよ、でも正直どうして僕が?……みたいな感じかな?」
気持ちを正直に伝えると、数秒だけカルラさんは何かを考え、ハッと我返った。
「あっ、ごめんね、ユージの話しても良い?」
「あっ、うん、お願いします」
それから、僕はユージの話を聞いた。
カルラさんの最初の友達で、最初に好きになった人らしい。
そして、初めての暖かくも落ち着かない感情に戸惑い、暫くして恋に気づいたが
事が落ち着いたら告白しようと思った矢先、ユージという人は、殺され、それから今の今まで殺戮者になっていたらしい。
「要するに、ユージって人は魔物との共存を目指していたってこと?」
「そんな感じ、で、今のユ……フクロウ見てるとなんか戻ってきたみたいで嬉しいんだ」
笑顔あふれるカルラさんは可愛かった、これがカルラさんの自然体なんだろうか?
さっきまでのカルラさんは、悪霊に取り憑かれていたように病んでいたみたいだ。
「そうなんだ……実はさ、僕自身まだ戦闘したことないんだけど……」
それから転生した直後、戦闘とはいえない戦闘でスライムを抱きしめ、スライムだって生きていることを感じたり
魔獣にあったことを話した。
「それでね、干し肉を備えたのは、昨日魔獣にあった時、薬草を吐き出し、不味そうにしていてなんかほっとけなかったからなんだ」
「なるほど……フクロウは優しいんだね、ユージみたいに……」
とたん、カルラさんの表情が曇った。
その様子を見て、何を心配しているのかが察せた。
だって彼氏だもん!
とはいえまだ抜け切らない緊張と闘いながら、恐る恐る手カルラさんの手を握った。
「大丈夫、そう簡単に死なないよ」
「うん……ユー……ごめん……フクロウ」
そんなにユージと似ているのだろうか?
名前は、呼ばれる方も嬉しかったら呼ぶ方もきっと嬉しい。
カルラさんにとってユージと口ずさむことで、ほんの少しでもユージを感じれるのかもしれない。
「皆の前じゃなければ、ユージって呼んでいいよ?」
ぶっちゃけ、ユージという名前は嫌いじゃない、とあるゲームの主人公でそれなりに好きだったのが記憶にあるのだ。何年も前のことだが
「ぇ?……」
戸惑うカルラさん、でも少し嬉しそうだった。
その笑顔を見て、その笑顔のキッカケは僕なんだと思って、なんか嬉しくてニヤけた。
彼女、彼女だ。 僕彼氏、僕彼氏! やったぁーーーーー!
それから、干し肉を備えたまま、そこを後にし、採取クエストのことを相談したり、収集したりしながら
最低限のノルマ分集めて村にあるギルド支部へ向かうのだった。
収集が終わった時、カルラさんが腕を組んできた。
心臓が爆発するんじゃないかと思った。
というより、お胸が僕の粗末な肘に当ってますよ!?
「エヘヘ……ユージ、お疲れ様っ!」
やわい……直に触ってみたい……。
「う、うん……」
興奮して鼻血がでるんじゃないかと思った。
鼻血なのか、鼻水なのかわからない鼻から垂れそうなものを僕は懸命にばれないようにすって、平常心を装った。
(ヤバイ、カルラさんっぱない! 可愛い、可愛いぉーっ はぅぅーっ!! お持ち帰りぃっっ!!)
カルラさんと触れ合うことで徐々に緊張はとけていった。そんな矢先、森が開けてきて村の門が見えた。
門にいるモンロウさんと目が合う、退屈そうに欠伸をしていたが、欠伸を中断し嬉しそうに手を振ってくれた。
「お、フクロー……ぃっ!? か、カルラ……?」
「っち……」
モンロウの声を聞いてから、カルラさんは、名残惜しそうに組んでた腕をといた。
それから、カルラさんは、平然を装いながら僕だけに聞こえる小声で言った。
「後でフクロウが泊まってる宿屋行くね、良いよね?」
「ぃっ?……」
その言葉を聞いた瞬間
ドラクエⅠの中盤の画面が目の前に広がった。 それはもうある意味見慣れた走馬灯のようだった。
姫を抱えた勇者は、宿屋に泊まろうとする。
※*は宿屋店主である。
*「たびびとの やどやへ ようこそ。
ひとばん 55ゴールドですが
おとまりに なりますか?」
16bitの文字送り音の後に『はい』と『いいえ』の選択肢が出る。
ティリーリッティー、ティッティッティィー♪~~(宿屋に泊まった時の効果音)
*「おはよう ございます。
ゆうべは おたのしみでしたね。」
*「では また どうぞ。」
『ゆうべは おたのしみでしたね』
『ゆうべは おたのしみでしたね』
『ゆうべは おたのしみでしたね』 『ゆうべは おたのしみでしたね』
『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』
『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたry
トランプゲームだよね?と思っていたプレイ当初とは違う。
勇者が姫になにをやったのかはオナニー覚えた数年後に自ずと分かるのだ。
つまり、御セ……御セッ……御セック……
それ以上は頭がパンクして考えれなくなった。
顔が今までにないぐらい熱い
「それじゃぁーね、フクロウ」
スキルを唱えて一気にかけ出す、カルラさん。
でも僕は、そのスキル詠唱すら全く耳に入らず。
ファミコンの16bit音と共に
『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでしたね』『ゆうべは おたのしみでry
……で頭がいっぱいだった。
……
……
ボー然と立ち尽くす僕の鼻から数滴の鼻血が垂れたのは言うまでもない。
僕が我に返ったのは、心配して駆け寄ってきたモンロウさん視界に入ってからだった。
「ん? 鼻血? カルラにどつかれたか? だ、大丈夫か?」
「んぁ? ん? え? 『ゆうべは おたのしみでした』?」
頭にいっぱい浮かんでた言葉が口から漏れた。
「はっ?」
困るモンロウさんの声に僕はやっと正気になれた。
「ぁ…… うん、大丈夫!」
それから、モンロウさんは、タオルのようなものを取り出し、僕の鼻を拭いてくれた。
鼻血がついた、それを一瞥してから、『それやる!』と ご祝儀代わりにタオルをくれた。
ありがとう、末永く幸せになります
…………
…… って違うか。
え……このたびは、文字数稼ぎをしてすいませんでした。
とはいえ、脳内にいっぱい浮かんだということで許してやって下さい。
さてさて、16話いや、17話にしてようやく本題ですかね、
正直どこまで連載するかわからないのですが、ブクマしてくださってる皆様には是非とも1章の終わりまでつきあっていただけたら幸いです。