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第八話 会議

イーサン魔道具店の襲撃から三日後。イーサンの住む港町リーゴの外れにある、山の奥地の古城にて、【ラグナロク】の会議が行われていた。


 長方形の長いテーブルに、強面の男たちが椅子に腰をかけている。

 窓から入る光はカーテンで塞がれ、テーブルの上にある蠟燭がらんらんと部屋を照らしている。


「たかが一人に何故そんなに恐れをなすんだね、アームズ相談役」

「一人だからこそ恐れをなすんです。ホーク殿!」


 テーブルの一番奥に座り、疑いの目を向ける人こそ、十三の犯罪組織からなる【ラグナロク】を統括する男ホークである。

 そのホークに疑いの目を向けられているのは、かつて【闇の目】ではボスの右腕として活躍していた男、アームズである。


「かつて【闇の目】が、彼によって受けた仕打ちを説明したではありませんか!」

「馬鹿馬鹿しい。【闇の目】が弱すぎただけじゃないのか? 」

「なん、ですと」


 アームズの手に自然と力が入る。


「じぃや、【ラグナロク】は十三の組織から成り立っているんだぞ。構成員はこの南大陸と北大陸を合わせて三千人以上。魔法が使える者は数百人もいるし、【対テロ】から横流しされた魔法銃と装備。さらには潤沢な資金。一国の軍隊と同等以上の力を持っていると言っても過言じゃないのかい? 」

「ぼ、坊ちゃん」


 そうアームズに言葉を放った、小太りの男の名はウラール。

 父親であり、【闇の目】のボスであるヒードを容赦なく殺し、テーブルに座る権利を得た男だ。


「ふふふ......その通りだ。もし奴が何かしてきても、返り討ちにすればいいことよ。しかしウラール、君には感謝しているよ。君のおかげで事をスムーズに進めることができた」

「いえいえ、ギブアンドテイクですよ。大事業の役割を担わせてくれたじゃないですか」

「ふふふ......」


バァン!!


 部屋の厳粛な雰囲気をぶち壊すように、ドアが勢いよく開かれる。


 ドアを開けたのは下っ端で、その顔は誰が見ても分かるほど青ざめていた。


「た、大変です!、ホーク統括!!」

「今は会議中だ!! 見てわからんかね!!」

「き、緊急を要することなので......」

「どうした!? 言ってみろ!!」

「はっ!!各拠点の金庫から紙幣が全て盗まれました!!」

「なんだと!?!? 」



【最強の死神と黒猫の救世譚】を読んでいただきありがとうございます!

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