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映画 青くて痛くて脆い ネタバレあり

はい。じゃあ、ネタバレありでまとめてみる。


原作は読んでないけど映画のパンフレットと原作者の住野よるのことをネットで軽く調べてから語ってます。


はいじゃあ行くよ。


映画青くて痛くて脆いとは……


なりたい自分になれない青年が、自分の思うあるべき人物像とずれていく女性に対して裏切られたと感じて復讐を行うことで自分の本当の望みに気が付く物語、である。


はい、青春ですね。


そして、表現の仕方次第でサイコなホラーにもなりそうな物語ですな。

例えば、アイドルに自分の理想像を押し付けて、それとずれることを行ったアイドルに何かひどいことをする、みたいな。


で、これを就活を終えたばかりの大学四年生になった主人公の視点で語られます。で、そこにちょいちょい回想が挟まれていく、という形ですな。


そんでね。どうやら原作は一人称で書かれていて叙述トリックがあるらしいんだわ。最初に述べた女性が死んだ、みたいな体で主人公が語るらしい。映画ではここは友人に話すみたいな感じであっさりと彼女は死んだと言い切ってるね。序盤は彼女はこの世界から消えてしまったみたいな言い方をしてるんだけどね。


そんじゃ、三部構成を観ていきますが。


設定

大学四年生の主人公が内定が取れたというお祝いで友人と飲んでいる。その飲み屋ににぎやかに飲んでいるグループがあり、同じ学内のモアイというサークルであることが語られる。


社会人とかかわることで就活を有利に進めるサークルとして学内では認知されており、反発を感じている者も少なくないことが明かされ友人も反感を持っていることを打ち明ける。


それを聞いた主人公は友人にモアイはもともと自分がもうすでに死んでしまった友人と立ち上げたものであり、後から加入されたメンバーに奪われ自分は追い出されてしまったことを語る。そして、二人はモアイに制裁を加えるために行動を開始する。


葛藤

サークルモアイの行っている悪事を暴こうとモアイに接触していく二人。モアイに対する嫌がらせ行為をエスカレートさせていく。そして、ついに二人はモアイがサークルメンバーの個人情報が企業に流されていると知ることとなる。


そのことを世間に公表しようとする主人公とそれを止める友人。友人は内部情報を得るためにモアイの人物たちと交流をするなかでモアイが本当に悪なのか、主人公の言ったこと自体、主人公の視点自体が事実と違うのではないかと疑いを持つようになっており、それでいて主人公に優しく諭す。しかし、世間に公表してしまう主人公。




結果


主人公がモアイが謝罪と報告のために用意した会場で一人で物思いにふけっているとサークルの主催者であり、かつて主人公とともにサークルを立ち上げた女性が現れた。


そこで二人は気持ちをぶつけあう。俺を利用しただけだと言う主人公に対して、否定しようとしたが結局否定しきれなかった女性。主人公はその会場を出ていく。そして、ネットの動画で女性がモアイの解散を宣言するとじっとしていられなくなり女性に会おうと居場所を探す。


結局見つけることはできなかった。罪の意識にさいなまれた主人公は自らが告発者であるとネットに名乗り出る。しかし、なりすましとして相手にされずに誰からも断罪されることなく日々を過ごす。


それから一年後、モアイの設立当初に行っていたフリースクールでの活動をしている主人公のもとへかつてのモアイのメンバーが現れる。残ったメンバーでモアイを再び立ち上げたとして現在の活動場所へ主人公を案内する。その帰りに偶然あの女性を見かけた主人公は必至で追いかけて、女性と向き合う。傷つく覚悟とともに。


と、まあ、こんな感じだね。


俺は女性と主人公が本音をぶつけ合う場面とか心が痛くてどきどきしてしまった。で、そうなるように回

想シーンでいい感じの二人の様子が描かれているのね。それが効くように作られていると感じたよ。


あとね、主人公が女性を探すシーンでありえたかもしれない過去を想像していくんだけどさ。どこで間違がえちゃったんだろ? 俺。みたいな自問自答しがちな俺には刺さったね。


女性が大学入学当初に横断歩道の白線だけを踏んでいくっていうのをやってて、主人公の想像で自分も一緒にそれをやってる、みたいなシーンがあってぐっときちゃった。


円環構成

冒頭大学に入学した当初の主人公が自分の考えを語るのね、ざっくりいうと傷つけあわないようにする処世術みたいなこと。

で、ラストは女性と向き合うために追いかけているときに主人公が何を言われるだろうかと考えながら追いかけるだけどさ。最後女性に追いついて目の前に立ったタイミングでこういうモノローグ。


「そのときはちゃんと傷つこう」


という感じでした。


で、あと人物描写もうまいなと思ったところがあるからいくつか挙げるね。

出演者の演技もうまくてリアリティ感じたよ。

ただ、ミスリードのための演出もあるだろうからちょっと微妙なんだけどね。


とりあえず一つ上げると

フリースクールでベースを弾いていた少女がうまくいかなくて逆に持ち替える。ちょっとくわしくないんだけどベースって右利き用と左利き用があるらしんだけど左手で弦を抑えるのがうまくいかないくてひっくり返して弾き始めるとこ


ああ、この子はここでは自由にやれてるんだなって思った。小説に応用できそう、とも思ったよ。


そんじゃね。



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