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映画 屍人荘の殺人 ネタバレあり

はい、ネタバレありでこの映画を一言でまとめまぁす


男子だけの世界で気軽に楽しく過ごしていた青年が、女性と向き合わざるおえない環境に追い込まれる話


はい、まあ、殺人事件を扱っていたミステリーなんですけどね。もう、いきなりラストシーンに言及します。


ゾンビになってしまった親しかった先輩名探偵に襲われてただ動揺している主人公の青年を助けるために名探偵女子が先輩名探偵を槍で突いてとどめを刺す、というシーンです。


いきなりゾンビとか言われてわけわかんない人もいるかもしれないので簡単に映画を説明しておくね。


 推理小説の中にクローズドサークルものと呼ばれるジャンルがあります。外界と閉ざされた環境で、限られた人々の中で連続殺人事件が起きていくみたいな奴ね。で、この映画のなかで主人公たちがいる山荘が外界から閉ざされる理由がゾンビの発生です。


 ゾンビの発生です。


はい、2回言いました。


 大学のサークルの合宿が山荘で行われるんだけども、そのサークルは野外フェスを楽しむサークルで山荘近くで行われる野外フェスを観るっていうのが合宿の内容です。


 そこで、テロとして悪者たちに野外フェスの観客たちが、ゾンビ化ウィルスをお注射されていき、パンデミックが起きる。そして命からがら主人公たちはゾンビから身を守るために山荘に閉じこもる。そこで殺人事件が起きていく・・・・・・というわけですな。


 ね、雪がひどい、嵐がひどい、橋が落とされた、とかいろんな外界と閉ざされる理由のコンテンツを楽しんできたけど、閉ざされる原因がゾンビっていうのは俺は初めてみたよ。


まあ、それだけっちゃぁそれだけなんだけどね。


円環構造


最初

仲良し駄目探偵コンビが学内で起きた事件について仕事の依頼を受けている


最後

ゾンビ化した先輩探偵と戦えない主人公に成り代わって名探偵女子が先輩探偵を槍で突く


まあ、槍は何かの可視化か? とかいろいろ思えて考えることが楽しかったよ。


 そう簡単に周囲で殺人事件は起きないけどさ、身近でもよくある光景だよね。男同士の仲良しグループがあって、その中のメンバーに彼女が出来てさ。そんで、その彼女が男同士のグループから彼氏を引きはがそうと画策する、みたいな話。


  槍が何かの可視化っていうのはおっさんの下世話な発想かも知んないけどさ。女性の覚悟の強さみたいなものの表現とか男同士のぬるま湯の関係からいつかは卒業しなきゃいけないとかそういうメッセージがあったのかなっておもったよ。それを強烈な方法でやったんだな、という感想だね。


 あとは逆のパターンで男子グループの中にいて、憧れていたりリスペクトしていた他の男子もそれほど大したことがないって気が付いて、それでいて見捨てられなくてずるずるつるんでしまうのを運命の女との出会いによってそのグループと縁を切る決意をする、みたいなパターンもありえそうだけどね。


 これ、先輩がゾンビにされちゃうんだけどさ、ゾンビものの初期の映画って庶民たちが大資本の用意した娯楽に取り込まれていくうちに何も考えなくなって、みんな同じような行動をするようになってしまったっていう社会風刺が込められたものだったらしいのね。


 それで憧れていた先輩もだんだんと周りと対して変わりない普通の男なんだってことに気が付いてしまって、でも憧れていた自分を正当化したくって、気が付かない振りして今ままで通りリスペクトを続けるっていう思考停止の状態にならないようにする警告のような意味もあるかなぁって。


 まあ、美男子二人のいちゃいちゃは前半で終わっちゃうからそれを楽しみに行く人はがっかりしちゃうんじゃないかって余計な心配をしちゃったね。ま、俺の余計な心配なんてどうてもいいか。続けよう。

 

 俺はこの手の話の方が本格推理物よりも現在は好きになってしまったので、もうちょっとそこに対して、主人公や名探偵女子の気持ちを感じさせてもらえるようにしてもらえると嬉しかったかな。なんとなく強引なキャラ付けと事件の状況と謎解きの説明に追われている感じがしてしまった。


それじゃ三幕構成ね。

設定

主人公のナレーションで状況説明、自称名探偵の変わり者の先輩のお世話をするはめになってしまったことと学内の事件を解決するために学食で依頼をうけていること。あと、その学食に名探偵女子が現れ、ほぼ一目惚れする

依頼を受けて学食に居座りながら、厨房で働く女性を見張っていると別の事件に出くわす。

その事件を解決しようと乗り込んでいくと、名探偵女子があっさり解決する

そこで知り合った三人は名探偵女子の計らいで野外フェスサークルの夏合宿に参加することになる

合宿中のBBQで登場人物についてそれぞれの噂話として説明される

フェスで殺人事件とは関係ないテロ集団によるゾンビ化パンデミック

その最中、先輩は主人公の目の前でゾンビに連れ去られる


葛藤・対決

山荘では殺人事件が起きる。

謎としてはゾンビが殺したようにも見えるし、でも、人間じゃなきゃやらないような脅迫文もあったりして混乱する名探偵たちって感じ


決着・解決 

ゾンビをただ利用しただけじゃなくって、ゾンビを利用して相手をゾンビ化させることで、相手を二度殺したかったという犯人の執念と犯人が誰かということに気が付いてしまう主人公

ゾンビがなだれ込んできてみんな危険だけど自衛隊が助けに来てくれて助かる

ゾンビになってしまった先輩と主人公の対峙。そして名探偵女子による先輩の退治


で、結構ぷっつり終わる感じ。


セーブ ザ キャットの法則の部分

主人公は携帯を失して困っている18歳くらいの女の子を助けようとする。



あと、謎解き上の仕掛け

まじ、思いっきりネタバレするよ






いいかな?


携帯おとして困っていた女の子が殺人事件の犯人なんだけど、携帯を落としたのは彼女の策略で山荘に誘われるためにわざと野外フェスサークルのメンバーの荷物の側に落としてなくした振りをしていた。


で、そのことを先輩は見抜いていて、パンデミックの最中に主人公にこれから起きるであろう事件の犯人が分かったということを言っていた。


見抜いた根拠は主人公が携帯を探すのを手伝おうとして電話番号を聞こうとしたら露骨にイヤな顔をして断ったのに、野外フェスサークルのメンバーに携帯を見つけてもらって、それを口実に山荘に誘われているのに渋々ながらもついて行ったから、ということ。


で、俺は観ていてそんなことちっとも思いつかなかった。単純に主人公が女にもてないタイプという演出と野外フェスサークルのメンバーには女性をもてあそぼうとする奴らがいるという演出だとしか思えなかった。


まとめ

演出次第で観客の気持ちを動かすことができる。って、今更だけどね。俺は見事にひっかかったよ。


それじゃ、またね。




読んでくれてありがとうございます。


次回は映画カツベンについて書きたいなと思ってるのですが時間がかかってしまいそうです。


小説はすっかりご無沙汰です。


では、また。

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