MV 曲名「オーケストラ」 歌 Bish ネタバレあり
ネタバレあるよ。
まあ、ミュージックビデオなんだけどさ。
ドラマパートがあるから観てからのほうがいいかも。
俺の感想知らないで観たほうがその世界観にハマレると思うよ。きっと。
大手動画投稿サイトで曲名とアーティスト名で検索すれば、公式の質の高い映像がすぐ出てくると思うから興味があったら先に観てね。
なお、俺はこのアーティストのファンとかではないです。
このアーティストのいくつかの楽曲を気に入り、公式に無料で聞けるもののみを聞いたことがある程度です。
本当にお好きな方からは怒られちゃうような感想も書いてあるかも知れません。
申し訳ありませんがあらかじめご了承ください。
はい、ミュージックビデオを物語として味わったので語りながら自分が物語を作るときに参考にできそうなところを考えてみようと思いまっす。
ほんじゃ早速本題に入るね。
曲名
オーケストラ
歌手
BIsh
Bishとは・・・・・・楽器を持たないパンクバンドと称される日本の6人組の女性アイドルグループ
無料公開日
2016年9月9日
長さ
5分42秒
歌詞の内容
大人になった「僕」の一人称の回想。
お互い他人に見せない部分を見せ合って、二人だけでわかりあえていたと感じていた「君」と「僕」。現在はもう君のことが分からなくなってしまった。そして、そんな現在の二人をつないでくれるものは見上げる空しか存在しない・・・・・・
というような内容。
感想
歌詞だから、具体的すぎずに最大公約数的に、かつては女性に夢見ていた男子だった男達に、「あの頃」の記憶を呼び覚まさせる内容だと感じたよ。
いや、こんなんされたらさ・・・・・・
「うぇーん。俺もこんな中学時代が良かった! 俺がこんなに屈折した中年になったのはお母さんの所為だからねっ!」
って、年甲斐もなく叫びたくなっちゃうっての。
1,円環構成
ミュージックビデオはBIshの歌と振り付けのシーンと女子中学生らしき少女二人のドラマのシーンが交互に現れるんだけどね、今回扱うのはドラマ仕立てのほうだけにしておくよ。
最初のシーン
正面からの風に髪を遊ばせるままにする学生服を着た少女。へその下あたりで両手を重ねている。日差しは彼女の正面をやわらかく飾り、ところどころきらめかせている。表情はわからない。
彼女がどこにたっているのかはわからない。彼女と蜃気楼のように浮かぶぼんやりとした遠景だけがそこにある。その蜃気楼には、鬱蒼と生い茂る緑の森との合間に人々が少女と無関係に日々を過ごすと思える家々やビルなどがぼんやりと不確かに浮かび上がっている。
終わりの二つのシーン
冒頭の少女が今度は学校の屋上と思われる場所で冒頭と同じ質と思われる日差しを受けながら、金網のまえでたたずんでいる。表情はわからない。
そしてシーン変わって、「僕」であろう少女が校舎を振り返り見上げていた。そして、顔を戻して歩き出す。前進する彼女の目線は斜め下に向けられていた。
三幕構成
設定スタート
冒頭の「君」とおぼしき少女
↓
無人の屋上
↓
渡り廊下で前を歩く「君」
↓
カメラが動いて「君」の背中を見つめる「僕」とおぼしき少女の後ろ姿
↓
「僕」に気づいて振り向く「君」
↓
「僕」が見る「君」
↓
君が見る僕(ごめん「」省略するわ)
↓ ここで、音楽が激しくなりだす。ここまでは静かなギターと女性ボーカルのみ
気まずそうに揺れる君
↓
君から目を離せない僕。口を一文字に結んでしまっている。
↓ ここで、歌詞は君の嘘について僕がどうしたから歌われる
葛藤あるいは対決スタート
授業風景
授業に熱心な君と窓の外を見ていた僕だけど気が付くと君を見ている
↓
僕の視線に気づいて振り向く君
↓
ほほえんでみせる僕
↓
理科室
恋人つなぎの手と手。そばにはあふれるそうなほどイチゴが入れられた小瓶。
(いちごは若い二人の小さな胸に甘酸っぱい想いがあふれてるってことの視覚化かな?)
↓
ひかれあう顔と顔
↓
僕の耳元でささやく君
↓
階段
駆け上がる二人。俯瞰。
↓
音楽室
木琴のバチっぽいものでシンバルをたたいて笑う僕とそれを見ている君
↓
屋上
駆ける二人ととびきり笑顔の僕。スローモーションで。
↓
くるくると回る君。スローモーションで。
↓
屋上
寝ころぶ二人。顔をより近づけるためか僕の肩口のあたりに頭をおいている君の二人の顔のアップ。だけどちゃんと顔が見えるのは僕だけ。君の顔はぼやけている。
(僕に感情移入させるための何気ないテクニックかと思ったんだけど、どうかな?)
↓
屋上
寝ころぶ二人の鳥瞰。二人の頭を中心に時計で言うと八時二十分くらいを指している。
(さすがに、時刻に意味があるとは思ってないんだけどMVを見てない人へお知らせのためね。12時過ぎとかならシンデレラで別れの時が近づいているってことかな?)
で、歌詞はここで一番が終わる
↓
体育館
二人でスキップ
↓
理科室(暗幕の隙間からこぼれた光が二人を照らしている)
僕が君にイチゴを食べさせる。より詳しく書くと僕が差し出したイチゴ。口を近づけて僕の手すがらイチゴを口に含む君。
(OH! 純情エロチズム!)
↓
理科室
僕にいちごを食べさせる君
↓
瞳を閉じて唇を寄せる僕。それに気が付き同じく唇を寄せる君
↓
唇を重ねる二人。力が込められる恋人つなぎの二つの手。
↓
あわてて振り向く僕。ほどかれる恋人つなぎ。
↓
両手で唇を隠すように視線を逸らす君
↓
何者かに腕を引っ張られ、ふりほどこうと髪を振り乱す僕
↓
祈るように両手を合わせる君
↓
抵抗むなしく画面から消えていく僕。
↓
猫の手のように指を曲げて両手で顔を覆う君
(ごめん、グーではなくてパーでもない指の折り方の表現が猫の手しか思いつかんかった。あ、チョキじゃないよ。)
↓
水の出ていない蛇口が並んでいるシーン
(遂げられたかもしれない想いが遂げられなかったことの視覚化? サブリミナル効果みたいに、意識させずに何かをイメージさせる効果があるのかもしんないね)
↓
屋上
離れがたく手を握り会う二人
↓
屋上
手を放し、離れていく二人
↓
授業風景
振り向いた君の視線の先に僕はいない
↓
冒頭の渡り廊下
口を一文字に結んで君を見る僕
(今ままでのシーンは渡り廊下で見つめ合っている間の僕の回想だったってことだね)
↓
ここから解決というか決着じゃないかな?
少しうつむく君
↓
僕の全身姿
↓
僕の顔のアップ
結んでいた口を開き何か言う
↓
たじろぐ君。
↓
スカートを握りしめる君の手。
↓
僕の顔のアップ
↓
君の胸から上の姿。視線を逸らす君
↓
僕の顔のアップ
僕の後ろから大人が近づいてくる
↓
方向転換し後ろ髪を引かれるように君のほうを見ながら歩き出す僕は画面から消える
↓
屋上
フェンス越しに空を見上げる君
↓
授業中ほほえむ僕
↓
屋上で並んで寝ころぶ二人のアップ
↓
屋上で見上げた顔をおろす君
↓
屋上を見上げていた顔をおろす僕。歩き出す。
気が付けば二千文字超えてたわ。
文章にすると三幕構成がくどい感じかもだけどさ。
1シーン1シーンは数秒のことだし、音に乗って気持ちよく展開するよ。
それじゃ今日はここまで。
またね。
読んでくれてありがとうございます。
ミュージックビデオのほうはごらんになりましたか?
別に俺はこのアーティストを布教するつもりはないのですが、ミュージックビデオ全般が見事だと感じました。小説に限らず物語を創る参考になると思います。
もし、音楽の趣味があわないようであれば音量をゼロにして字幕で表示される歌詞と映像を見比べるだけでも参考になると思いますので未見でしたらどうぞお試しください。無料なので安心しておすすめしております(笑)
では、また次回で。