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少女の救出

「さてと、遺体を埋め終わったし家に帰るかアイス」

 俺はシャベルを地面に刺しながらアイスに声をかける。


 しかし、ビックリしたぜ。アイスに遺体を埋めるのを手伝ってもらったら、本当に埋めたんだよ物理的に氷の中に、しっかりと土に埋めてくれと言うべきだったな。


「きゅう? (どうしたの?)」


「いや、なんでもないぞアイス」


 アイスは、少し天然かもしれないな。


 まあ、いいか、それにしてもなぜこんなに人とが死んでいるのだろうか?このあたりにはあまり強い魔物はいないはずなのだが。念のため調べるか。


「サーチ」


 そう、俺が唱えると。

 回りの草木が静かに揺れる、この魔法は軽いそよ風を起こすことによって異常を感知する魔法だ。


「やはり特に強い魔物はいないな」


 となると盗賊か、はたまた、犯罪者かどちらにせよ、50人あまりの人を抵抗も許さずに殺せるぐらいだ、そこそこの強さだろう。


 うん?この反応は、人か?魔力のある場所からして崩れている家のしただな、よかったどうやら生存者はいたようだ。


 俺は先程反応があった家の前に移動する。


「これはひどい、崩れているのはわかっていたがここまでとは」


 火でも放たれたのか、木の柱が所々炭化しており、その影響で倒壊したであろう屋根が横倒しにになっている。これでは普通なら生きてるやつがいるだなんておもはないだろう。


「たす…………け……」


 とても小さいながらも呻き声が聞こえる。

 声からして、女の子だろうか?


「どうするか、助けたくともあまり下手に動かしてしまうと女の子の身が危ないし、よし、アイス!」


 アイスを呼ぶとすぐに氷魔法で地面を凍らせながら滑ってきた。


「よしアイス、この倒壊した建物のなかに人がいる、助けるためにお前の絶対零度ニブルへイムを発動してくれ」


「きゅいきゅい? (中にいる人まで凍っちゃうよ、大丈夫?)」


「大丈夫だ、俺が結界魔法で救助対象を囲む。やってくれアイス」


「きゅい! (わかった!)」


 俺は目標を補足するために新たに魔法を使う。


「サーチ」

 サーチ、その名のとうり対象を検知する魔法である。

 これのほかに、俺の開発したサーチ&デストロイという魔法があるが今は置いておこう。


「よし、把握ししたいいぞアイス、やれ」


「きゅい! (わかった!)」


 アイスがニブルへイムを発動すると同時に、アイスを中心として白い冷気が立ち上り瞬くまに空間を白く染め上げていく。その空間は、草や木などのすべての生き物の生命活動が停止する空間。


「寒い、ショック」

 家がすべて白く凍結したところで振動を起こす魔法を打ち込む。


 そうすると、目の前の家は静かに氷の破片となって崩れ舞っていく。

 先程まで家があったその場所には一人の少女が倒れていた。


 慌ててよって体の状態を確認してみるが、どうやら軽い切り傷や軽い打撲などがあるだけのようだ。衣服は所々破れ、色々と大事な部分が見え隠れしているが命に別状はないのでよしとしよう。


「た……けて」

 と、虚ろな瞳で呟いていたので、俺は彼女を抱き抱えながら安心させるように優しい声で語りかける。


「大丈夫、君は助かったんだ、だから安心するといい」

 そう言うと、先程までは虚ろな瞳だった少女が徐々に俺の顔に焦点を会わせ始める。


「私、助かったの?」


「ああ、そうだ」


「よか……った」


 そう言うと、少女は眠ってしまった。

 無理もあるまい、あんな状態だったのだ疲れただろう。今は、ゆっくりと眠るといい。


 しかし、両手が塞がってしまうな。


「仕方ないか、よしアイス帰るぞ」


「きゅい (うん)」


 そして、少女を一人を抱えながら、俺たちは来た道を行くときよりはゆっくりと帰るのだった。


ありがとうございます。

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