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〜 成長期 〜
少し背の伸びた僕には
その背よりも高くから見るような
違った世界が見え出した
OBとなった僕は先の事はあまり考えずに
いままでと変わらずに、
でも現役としての精神的なプレッシャーなく
平凡なバスケとの生活を過ごした
僕は引退前から遅い成長期を迎えていた
背も少し伸びてきて、体もほんの少しずつだが
強く大きくなってきた
目をみはるレベルアップは無いものの、
虚弱なお荷物キャラを脱け出し
普通のプレーヤーの仲間入りをしようとしていた
僕の練習での変化はおおいに受け入れられた
いままでにないものを吸収しだした僕を
周囲は後押しした
とくに嬉しそうに教えてくれるのは先生よりも、
同い年のチームメイトだった
飛躍的な伸びはなくとも、
成長する楽しい練習期間を送っていた
僕はやっと普通のバスケットプレーヤーに
なりかけていた