14.レベルアップの成果
それから俺は丸一週間、≪沼地の古神殿≫でリバイバルスライムをサンドバッグにし続けた。
そうして常に「格上」と戦い続けた結果、どんどんレベルアップできた。
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ハルト・スプリングスティーン
Lv :18
クラス:分析者
◇保有SP:4
◇保有スキル
技能分析Lv 2
状態分析Lv 2
ライフバリアLv 1
剣士の誇りLv 3
シャープラッシュLv 1
マジックアローLv 1
狩人の捌きLv 1
ダブルスラントLv 3
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今のレベルは18。
普通の人間なら数年かけてたどり着くレベルに、適性の儀から二週間で到達したのだ。
まさに「最速のレベルアップ」だ。
ただ、ボーナスタイムもこれで終了。≪沼地の古神殿≫にいるリバイバルスライムよりレベルが高くなったので、もうレベル差によるボーナスは期待できない。
「まぁ修行はこれで十分かな……」
最速レベルアップで得たスキルポイントを割り振って、≪剣士の誇り≫と≪ダブルスラント≫をレべル3まで上げることができた。これだけの攻撃力があれば、Dランク冒険者では最強クラス。C、Bランク冒険者とも対等以上に戦えるはずだ。
ならば、ここで足踏みをする必要はない。
「よし――Cランクへの昇級試験を受けよう」
†
「まさか冒険者になって一か月の人が昇級試験を受けに来るとは」
ギルドに行き昇級試験を受けに来た旨を伝えると、受付のお姉さんは苦笑いを浮かべた。
「もしかして受けられないとか?」
俺が訊くと、お姉さんは申し訳なさそうに頷いた。
予想外のことで俺は冷や汗を浮かべる。受験に制限があるなどという話は聞いたことがなかった。
1年以内にAランクライセンスを取るためには、ここで昇級できないと厳しい。
「申し訳ありませんが、基本的にレベル10以下の人間は、たとえDランクライセンスを持っていても受けられない決まりになっていまして……」
前言撤回。
なんだ、心配して損した。
「ああ、それなら大丈夫です。今もうレベル18なんで」
俺が言うと、お姉さんは「えっ!?」と声を上げる。
「レベル18って言いました!?」
信じられないという様子だったので、俺は自分のステータス画面を開いてお姉さんに見せる。
「た、確かに……。これなら試験を受けられますけど……でも、二週間でレベル18なんて聞いたことないですよ。だって10年やってるアンガス教官でようやくレベル19なのに……」
「まぁ、ちょっとコツがあって」
「コツとか、そんなレベルじゃないですよ……」
「えっと、とにかく試験は受けられますよね?」
「ええ、もちろんです。すぐに用意しますね」
「助かります」




