元魔王様とセダンの大商会 6
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いきなり何を言い出すかと思えば、モンドはジルに向かってとんでもない要求をしてきた。
「どこでその事を知ったんだ?」
一応尋ねてみるが、昨日の話しの内容から十中八九トゥーリの仕業である事は間違い無い。
それとなく大商会関係者にジルの情報を流して、モンドに興味を持たせたのだろう。
「大商会ともなれば、そんな情報は幾らでも入手出来るのだ。」
「ふむ、それでそれは本気で言っているのか?」
この男は差し出すのが当然であるかの様に言ってくるが、精霊や無限倉庫の中身を突然要求してきても、ジルが応じる訳が無い。
「察しの悪い奴だ。それで手打ちにしてやろうと言っている。」
モンドは少しイライラしながらジルに言う。
無駄話しは一切したくないと言った様子だ。
「手打ち?」
そんな対価を求められてまで手打ちにする様な事があったかと考える。
「俺様の計画を貴様は邪魔したのだ。覚えがあるだろ?」
「宿屋の一件か?借金は全額返済したと思うが?」
あれは請求してきた分を女将達の代わりにジルが全額支払ったので、文句を言われる筋合いは無い。
「俺様が気に入った女どもは、金よりも優先して連れてくる事になっていたのだ。それを突然現れて邪魔しおって。」
モンドはジルの言い分なんか関係無いと言わんばかりに文句を言う。
欲しい女はどんな手段を使ってでも手に入れるつもりだったのだが、ジルに金を払われたせいで失敗してしまった。
所謂八つ当たりである。
「それで腹いせか。」
「俺様の商会はセダンで手広くやっているからな。随分と苦労しただろ?」
セダンの街一番のビーク商会の系列や関係のある全ての店で取り引きが出来無くされてしまった。
普通の者であれば、暮らしていくのも困難なレベルである。
しかしジルには異世界通販や無限倉庫があるので、大してダメージを受けていない。
モンドもまさか無制限に収納出来るスキルを持っているとは思っていなかっただろう。
「それを先程言った物を差し出せば、取り消して普通に生活させてやると言っているのだ。」
「我が他の街に行く事は考慮していないのか?」
そんなに支払うくらいならば、セダンの街に拘る必要も無い。
ビーク商会の力が及ばない街まで行って、そこで生活すればいいだけなのだ。
「貴重な金づるを簡単に逃す訳があるまい。手練れは幾らでも用意出来る。一介の冒険者如きが逃げられる筈は無い。」
モンドは是が非でもジルを逃すつもりは無い様だ。
新人冒険者が大金を身に付けている様な状態にでもみえているのだろう。
ジルの実力を知っていれば、武力で争うと言う発想にはならない筈である。
「ふむ、そちらの言い分は理解した。」
「なら早速出してもらおう。」
ジルの態度を見て、ニヤニヤとした笑みを浮かべるモンド。
手に入れば莫大な金を生み出す事は容易に想像出来る。
「勘違いするな。理解しただけで共感するとは言っていない。」
「…なんだと?」
しかしジルの言葉を聞いて態度が一変して不機嫌になる。
不愉快そうな表情をしてジルを見ている。
「貴様、自分が何を言っているのか分かっているのだろうな?」
モンドにとっての最終通告である。
大商会の長を敵に回す意味がどんな事になるか、言葉にそんな感情が載っている様だ。
「お前こそジル様に向かって失礼なのです!直ぐに土下座して謝罪するのです!」
黙って聞いていたシキがもう限界だとばかりにモンドに抗議する。
尊敬する主人に対しての無礼な発言の数々、戦闘力の無いシキだからこそ抗議だけで済んだ。
魔王時代の配下達がこの場にいれば、その横柄な態度に我慢出来ずにモンドは一瞬で殺されていただろう。
付き従えているのがシキであって命拾いしたモンドであった。
「…ちっ、ムカつくが精霊は貴重だ。おい、精霊は丁重に捕まえろ、男は半殺しにして隷属の首輪を嵌めろ!」
モンドが指示を出すと部屋の中にいたメイド達が動き出す。
全員隷属の首輪を付けられている奴隷なので、主人であるモンドの指示に逆らえないのだ。
「敵対すると言う事でいいんだな?」
「そう聞こえなかったか?穏便に済ませてやろうと思ったが、奴隷にしてから収納した物は頂くとしよう。」
ジルに隷属の首輪を嵌める事が出来れば、強制的にスキルを発動させる事も出来る。
モンドは手っ取り早くジルを奴隷にする事にした。
「ジル様、この人達は操られているのです!」
「戦闘奴隷と言うやつか。」
メイド達が剣や短剣を構えてジル達を取り囲む。
奴隷の中でも戦う事に特化した者達を戦闘奴隷と言う。
モンドは戦闘奴隷達にメイドの真似事をさせている様だ。
「ぐふふふ、抱き心地の良い戦闘奴隷を探すのには苦労したもんだ。だが常に侍らせながら身を守れるから、苦労した甲斐はあったがな。」
モンドがメイド達を見回しながら言う。
確かにどの娘も若くて容姿の良い者ばかりである。
「逃げて。」
「これ以上傷付けたくない。」
「自分の意思じゃ止められないの。」
ジルを取り囲むメイド達が口々に言う。
自分の意思では止められないが、モンドの指示には従いたくないのだろう。
「ちっ、教育が足りない様だな。後で存分に調教してやろう。」
そんなメイド達の態度を見てモンドが気味の悪い笑みを浮かべながら言う。
後の事を想像して楽しんでいるのだろう。
「ジル様…。」
メイド達を見てシキが悲しそうな顔をしている。
モンドの様な男の言いなりになっている彼女達が可哀想で仕方無いのだろう。
「安心しろ、我に任せておけ。」
「はいなのです!」
シキの言いたい事は分かっている。
積極的に悪事に加担している訳では無いのでジルも助けるつもりである。
「避けて!」
メイドの一人がジルに向けてそう言いながら剣を振り下ろす。
だが剣はジルに触れる事は無く、空中で甲高い音を響かせつつ何かに阻まれ弾かれた。
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