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【毎日更新】元魔王様の2度目の人生  作者: ゆーとちん
4章
23/1123

元魔王様と初めての依頼 2

評価やブックマーク等、して頂ければして頂ければして頂ければ〜!!!!!

 せっかく手に入れた身分証が取り上げられると言われては、話しを聞かない訳にもいかない。


「意地悪で言っている訳では無いですよ。冒険者には一定期間での定期的な依頼が義務付けられています。簡単な依頼でもいいので、何かしら受けて頂く必要があります。」


 ミラが言う様にこれはギルドの方針である。

冒険者としてギルドに所属しているならば、身分の証明をする代わりにギルドに貢献しろと言う話しだ。

と言っても無理難題を言っている訳では無い。


 十日に一度最低ランクの雑用依頼を受けるだけでも達成されるし、怪我や病気等で正常な活動が出来無い者は除外される。

子供でも冒険者のままでいられる程度の難易度だ。


「そんな話し聞いてないぞ?」


「冒険者になる方は、定期的に依頼をこなすのが普通なので、全く依頼を受けに来ない方なんて滅多にいなかったんですよ。」


 実際ミラが受付嬢として勤めてから初めての事であった。

普通であれば冒険者となった新人は、翌日にでも依頼を受けるものだ。


 ランクを上げたい、収入を安定させたい、装備を新調したい、女の子にモテたいと冒険者によって理由は様々であるが、毎日もしくは数日置きには依頼を受けるのだ。


 ジルの様に登録して一週間もギルドに行かないのは、怪我や病気等のやむを得ない状況の者が普通である。


「ふむ、理由は分かった。つまりあと数日依頼を受けなければ、冒険者カードは没収されると。」


 十日以内となると期限は直ぐである。

せっかく手に入れた身分証もこの数日と同じ様に過ごしていれば無くなってしまう。


「そうなります。こちらも将来有望なジルさんにそんな事はしたくないのですが規則ですので。」


 ミラもジルに辞めてほしくは無いので、わざわざ知らせにきてくれたのだ。

宿の紹介はミラにしてもらっていたので、期限が過ぎる前に知らせてもらえたのは助かった。


「仕方が無い、今から依頼を受けるとしよう。」


 本の続きも気になるが、身分証が無くなれば街の出入りで毎回金を取られる事になってしまう。

人族の生活を続けておくならば持っておきたい。


 あと異世界通販で購入した物はそれなりに高く、無限倉庫の中のお金も既に無くなりそうなので、補充をする意味でも依頼を受けるのは丁度良かった。


「ジル様、シキも動向するです?」


 話しが聞こえていたのだろう、部屋の中からシキが尋ねてくる。


「いや、そのまま本を読んでいるといい。有益な情報があれば教えてくれ。」


「分かったのです。」


 シキは知識の精霊なので当然魔物にも詳しい。

だが詳しいだけで戦闘能力は世界規模で見ても最底辺と言ってもいい。

そもそもシキが自分で何かをする事自体が殆ど無理なのだ。


 身体が掌サイズと小さいので、人が日常的に行なっている事も大きさの違いで出来無い。

本を読むのも一ページ捲るのに身体全体を使っている様な状況である。


 なのでシキは自由に行動させてジルにとっても役立つ様な知識を蓄えさせるのが、お互いにとって一番良い事となるのだ。


「では行くとするか。」


 ミラと共に雑談をしながらギルドに向かう。

聞いた話しによると、ジルにボコボコにされた試験官達は、今後新人に不甲斐ない姿を見せない様に一から鍛え直しているらしい。


 ギルドの試験官達も有事の際はセダンの街の貴重な戦力なので、意識改革のきっかけとなったジルにギルドマスターが感謝していたそうだ。


「お、空いているな。」


 前に来た時は冒険者で溢れていたギルド内も今は数える程しかいない。


「朝のラッシュ時間は少し前に過ぎましたからね。代わりに残っている依頼も不人気の物ばかりだと思いますけど。」


 依頼は早い者勝ちであり、朝から依頼書を巡って冒険者で溢れかえるので、少し時間をズラせば快適に利用出来る。


 その代わりに残っている依頼は報酬が少なかったり面倒な依頼だったりと冒険者に不人気な物が自然と残る形になる。


「中でも報酬が多いお勧めの依頼はあるか?」


 どうせ依頼を受けるのならば、稼ぎの良い依頼を受けたいと思う者は多いだろう。

異世界通販はどれだけお金があっても足りなそうだとシキと話していたので幾らでも稼ぎたいのだ。


「うーん、そうですねー。これなんて如何ですか?」


 依頼ボードに残っている依頼書を見て、ミラが一つを剥がして渡してくる。

依頼書にはゴブリンの討伐依頼と書かれている。


「ゴブリンの討伐か。」


「冒険者始めたてで戦う魔物と言えば、ゴブリンが手頃ですからね。討伐数分報酬も出ますし、ジルさんの実力ならゴブリン程度簡単に倒せると思います。」


 倒せば倒す程に報酬が増えるので、稼ぎたいジルには丁度良い依頼と言える。


「何故誰も受けていないんだ?」


 不人気な依頼しか残っていないと言われたが、この依頼は悪くなさそうに思えた。


「ゴブリンですからね。女性の冒険者で積極的に受けようとする方はいません。男性も労力の割りに旨みが少ないと言う人が多いですね。」


 ゴブリンは他種族の雌と交配する事によって数を増やす魔物である。

それは人族も例外では無く、その特性や醜い見た目から女性にとっては嫌悪の対象なのだ。


 そしてゴブリンから取れる素材は小さな魔石のみだ。

肉は不味く皮は防具に出来る程の強度も無い。

倒しても得られる物が無さ過ぎて、男性にも人気が無いのである。


「成る程、だが我の受けられる依頼の中ではマシな方だと言う事か。」


 ジルは現在Eランクなので、Eランク以下の依頼しか受ける事が出来無い。

一番稼げそうなのはミラが渡してきた通りゴブリンの討伐依頼になるだろう。


「そうなりますね、どうされます?」


「これで頼む。」


 ジルが了承するとミラは嬉しそうに依頼書の手続きに向かった。

不人気な依頼と言っても、ギルド側もいつまでも放置しておく訳にはいかない。


 時間が経つに連れて報酬を上げたり、討伐数を減らしたりと冒険者に有利な条件に変えて受けてもらわなければならないのだ。


 不人気な依頼もどうにか処理しなければいけないギルドとしては、そうなる前にこの依頼を処理出来て嬉しいのである。


「手続き完了です。それと初依頼には危険が付き物と言う事で、ギルド側から同行者を付ける決まりがあるので、それは了承して下さいね。」


「初耳なんだが。」


 ジルは明らかに嫌そうな表情で答える。

さらりと告げられた事だが、当然聞くのは今が初めてである。


 魔王から転生した事により秘密が多い身なので、見ず知らずの者を近くに長時間置きたくは無いのが正直な気持ちだ。


「直前に伝えないと嫌がって勝手に一人で向かう方もいまして。ジルさんなら心配いらないと思うのですが、新人冒険者の死亡率を減らす対策なので、すみませんが今回だけ許して下さい。」


 ミラとしてもジルには必要無いと思っているのだろう、手を合わせて申し訳無さそうに謝ってくる。

それでも初依頼は冒険者が最も命を落とす確率が高いので、ギルド側としては譲歩出来無い規則なのだ。


「はぁ、分かった分かった。了承しよう。」


 溜め息を吐きつつ諦めて了承しておく。

日帰りを予定しているので、足手纏いだけは来ないでほしいと願うジルであった。

閲覧ありがとうございました!

定期的に投稿していこうと考えているので、お暇なときにでもご覧になって頂ければ嬉しいです!!!

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