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【毎日更新】元魔王様の2度目の人生  作者: ゆーとちん
3章
20/1125

元魔王様と小さな精霊 3

評価やブックマーク等、して頂ければして頂ければして頂ければ〜!!!!!

 10分程すると気絶していたシキが目を覚ます。

そして気絶する前の事を覚えていたのか、目を覚ましていきなり土下座をしてきた。


「シキ、何をしているんだ?」


 突然土下座をしてきたシキに向けてジルが尋ねる。

体格差も相まって周りから見れば弱い者虐めをしている様な構図になっている事だろう。


「知らなかったとは言え、数々の非礼をお許し下さいなのです。」


 シキは自分が以前契約していた元魔王がジルだったとは知らずに、召喚されてからずっと大仰な態度を取ってしまった。


 シキが精霊生を通して敬っている人物はとても少なく、魔王ジークルードもその一人であり、そんな人物に対して失礼な態度を取った自分が許せないのだ。


「そんな事は特に気にしていない。顔を上げろ。」


 ジルとしては魔王時代にそう言った事を強要した事は無かった。

なのでどんな態度を取られても全く気にならない。


「世界よりも広い魔王様の懐に感謝なのです。」


 シキは反省した表情をしつつ顔を上げる。


「一つ訂正しておくが、我はもう魔王では無い。その呼び方はやめてくれ。」


 今は部屋にシキと二人きりなので構わないが、人前で魔王と言う言葉が出るのはあまり好ましくは無いだろう。

それは本に描かれた魔王像がよく示している。


「た、確かに魔王様なのに人族のお姿をしているのです。あの後何が起こったのです?」


 あの後とは死神に殺してもらった日の事を言っているのだろう。

この世界の者達からしてみれば、あの日突然魔王が張った強固な結界が消え、魔王の存在も消えた様に感じた筈だ。


 ジルは死ぬ直前の事、死んだ後の事、転生の事等を話し聞かせてやる。

こんな話し普通であれば簡単に信じる事は出来無いが、目の前には実際に元魔王であるジルがいる。


 更に精霊界には一方通行ではあるが一応神と交わる手段が存在するので、それも相まってジルの話しは信じるに値するとシキは判断出来た。


「成る程なのです。これからは魔王様改めジル様と呼ばせてもらうのです。」


 シキは目をキラキラとさせながらジルを見て言う。

もう二度と会えないと思っていた存在に会えたのが嬉しいのだろう。

当然シキの事を良く知っているジルは、それ以外の理由も分かっている。


「様も別に必要無いが、まあすきにしてくれ。それより我も少し聞きたい事がある。これらの情報について追加情報があれば教えてくれ。」


 そう言ってジルは、自分で図書館を利用して調べた現在地、転生時間、人族と魔族の関係性等を主に尋ねた。


 シキの話しを聞くと図書館で調べた内容も魔王像以外は大体合っている様だった。

そして追加情報についてだが、現在地や転生時間に関しては特に無いらしい。


 代わりに転生の為に死んで結界が消失した当時、シキも含めた側近や配下の者達が中心都市や魔王城に雪崩れ込んで大騒ぎだったと教えてくれた。

そこには魔王に関する情報が死体も含めて一切存在せず、死ぬ前に書いた遺書が一枚だけあったと言う。


 それを見た多くの者が涙したが、魔王の最後の決断に文句を言う者はその場に誰一人いなかったらしい。

そして当時の魔王軍は仕える魔王を失った事で直ぐに解散したと言う話しだった。


 最後は人族と魔族の関係性についてだ。

一度は魔族が滅亡するまでに追い込まれたので、魔王である自分が抜けた後に同じ様な事が起こらないか少し心配していた。


 結論から言うと本とは少し内容が違い、魔王の消失が確認されてから一度だけ、魔国フュデスに向けて人族が大規模な侵略行為を仕掛けたらしい。

しかし歴史の本にはそんな情報は載っていなかった。


 理由は簡単だ、人族が大敗した為である。

魔族に大敗した歴史をわざわざ本に記して残したりはせず、そんな事は無かったと人族の歴史から葬られたのだ。


「側近の方々や配下の皆さんの活躍を是非ともジル様にも見てほしかったのです!正に一騎当千の活躍だったのです!」


 シキは当時を思い出して、戦いの様子を熱く語ってくれた。

人族の軍は国に着くどころか、向かっている途中で魔族達の襲撃に遭い、多大な犠牲で直ぐに自国に追いやられたのだとか。


 魔王が抜けても魔王に鍛えられた配下の者達の戦闘能力は非常に高く、人族の警戒対象が魔王から魔族達に変わっただけになった様だ。


「そうか、再び魔族が滅びそうになってなくて良かったよ。」


 一応元魔王なので同族の事が少し気になってはいたのだ。

しかしその心配も取り越し苦労の様で元気にやっているらしい。


「同感なのです。でもこれからどうなるかは分からないのです。」


「あいつらならそう簡単に死ぬ事は無いだろう?」


 シキが不穏な事を言うが、側近の者達は贔屓目無しでも世界的に見て上位の実力者が揃っていると思っている。

簡単に殺される様な事は無いだろう。


「それはそうなのです。しかし元魔王軍の方々でフュデスにて暮らしている方はあまりいないのです。」


 シキによると魔王が死んだ事で魔王軍は直ぐに解散し、それを見計った様に新たな魔王を名乗る者が現れたらしい。

ジルからすれば統治者が死んだので、誰が名乗り出ようが特に気にならない。


 だが元魔王軍の者達は、魔王ジークルード以外に仕える事を良しとせず、国を出たり民衆として暮らしたりと、新魔王軍に入る者は殆どいなかったのだ。

しかし人族の侵略行為の時には、国外の者達が撃退してくれたので、同族に協力的ではあるらしい。


「それは少し不安ではあるな。」


 元魔王軍の者達がいれば簡単に滅亡とはならないと断言出来るが、知らない魔王や魔族が主力と聞くと少し不安になる。


「その新しい魔王はどうなんだ?」


「ジル様や元魔王軍と比べると当然かなり見劣りはするのです。でも高い戦闘能力を持っているのも確かなのです。」


 これを聞くとどれだけ元魔王の時代の戦力が突出して高かったのか分かるだろう。

文字通り世界を相手取る事も不可能では無かったのだ。


「ならば不安要素は無い様に思えるが、シキには何か気になる事があるのか?」


 戦力が他種族よりも高いのならば、簡単に国を落とされる事も無さそうだ。


「ジル様が転生する間、今から約10年前の事なのです。人族は魔族に対抗する手段として、定期的に勇者召喚を行っていたのですが、厄介な者を呼び寄せたのです。」


「厄介な者?」


 今までにも勇者と言われる超人的な強さを持つ人族とはそれなりに関わってきた。

魔王である自分を殺せる者は現れなかったが、他の者達にとっては勇者も十分脅威となり得る存在だった。


「そうなのです。それは天使族なのです。」


 シキが迫真の表情で言葉を発するが、ジルの記憶の中には無い種族名だった。

閲覧ありがとうございました!

定期的に投稿していこうと考えているので、お暇なときにでもご覧になって頂ければ嬉しいです!!!

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