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幻影道 第三巻   作者: SAKI
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「なんでこうなった?」

放課後、突然呼ばれたカイトは呼び出した本人に聞く、すると彼女はお昼前の出来事を話した。


「アンタ……ユカリちゃんの腕と間違ってスカート捲るってどういうワケ?」


事件発生は十二時半、僕達はいつも通りにお昼は皆で集まって晴れは屋上、雨はユカリのクラスで食べているのだがその日は僕はユカリちゃんと一緒に行こうと手を伸ばしてしまい、距離感を間違ってしまった僕は慌てて手を引っ込めようとしたその時だ、ユカリちゃんのスカートの裾を掴んでしまい捲ってしまった。


滅茶苦茶怒られて口も聞いてもらえなかった。本気で謝るもむすっとしていて小声で言われたんだ。


「むっつりスケベ」


ってこれ以上にない苦痛の一言に落胆してどんよりとした気分で心の底で泣いていた。しかもそのことをサナエちゃんにすぐにばらされて今に至る。暴力か罵倒かどちらかかと思ったがそんな雰囲気じゃなかった。


僕は壁に追いやり逃げ場がなくなる。殺されるのかなと念仏を唱える時かと思った矢先信じられない光景を目の当たりにする。


サナエちゃんのスカートを掴ませられた。


どういう状況が理解できないがトンてもないことをやらかそうとしている気がする!!


「ほ、ほら!!私ので我慢しなさいよ!私はアンタの為に仕方なくよ!?エロが欲しいなら私で我慢させてやるってことよ!?」


超上から目線で興味がないのだけど……興奮すらしないのは男として終わってるのだろうか?


「いや、サナエちゃんは・・・・」


「何よ?私じゃ不満なの?」


不満というか不本意なんですが……と言うか初めてだよ女の人に壁ドンされるなんて。


「はぁ……私に興味ないの?」


また威圧的な態度をされるかと思ったが何だかサナエちゃんが不満そうだ。


「い、いや……サナエちゃん自身を知ってるからさ変なことすると暴力で解決されそうだからさ。普通に見たら可愛いと思うよ?」


今度はそっぽ向かれた、意味が分からない。つまりはどうして欲しいのだろうか?


「ユカリちゃんは良くて私のは嫌なワケね」


「ゆ、ユカリちゃんは純粋に可愛いからね。だから……その……スカートが靡くだけで可愛いんだよ。ミニスカートとても似合ってるしモテそうなんだけどな~」


「男の偏見だけど胸が小さいからじゃない?」


「ド偏見!!」


確かにプレアちゃん以外皆大きいけど、薄着の時チラッと見えたけど結構大きいような気がする、男の基準がどのくらいかは分からないけど。


「それにユカリちゃんは問題児よ?噂は風に乗ってやってくると言うし知ってる人も多いわよ?」


それだけでユカリちゃんを差別するのだとしたら僕はこの手だって汚してやるさ、幻影守衛騎士団(ファントムガーディアンズ)の皆もきっとそうするだろう。


結局僕達はいつも通りに会話をしているといつの間にかサナエちゃんから開放されていた、彼女もむすっとした表情であるもののそこまで怒ってなさそうだ。

早く帰ろうかと思った――― その時悲劇が起きてしまった。


屋上から下る階段前のドアに手を掛けてサナエちゃんの手を掴んだと思ったが違った。


「あっ…………えっと…………」


「・・・・アンタね…………」


柔らかくて大きい、サナエちゃんの胸を掴んでしまっていた。初めて触った気がする。って言ってる場合じゃない!!沸々と湯気を放つサナエちゃんに僕は一目散に逃げ出すことにした。


「こんのぉぉぉぉぉ!!!!変態がぁぁ!!!」


悪鬼羅刹、サナエちゃんは般若のように追いかけてくるのを必死になって全速力で逃げることにした。


その後は聞かないでくれ……

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