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幻影道 第三巻   作者: SAKI
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「いつもの日常」

いつも通りの風景、慣れた教室、慣れてきた人達に沿って僕も歩いて行く。勉学の方を勤しむのが学生のモットーだが時には息を入れないとね。休憩時間には決まった人と話している。女の子達からは掛けられば答えるが基本は話さないな。とっても気になる女の子や消えてしまった友人の事を考えたりしているとあっという間に過ぎていく。


「ユカリってさ、一見か弱そうに見えるよな」


そんな時、ユウガはユカリちゃんの机に手を乗せる。


「一見って・・・まるで私が隠してるみたいじゃん」


不服そうにむっとするユカリちゃん、確かに見えなくはないが彼女は騎士団の中でも異様だからな……


「だってさ、この前ナンパみてぇなことされてたよな?そしたらユカリ一人で男三人返り討ちにしてたじゃねぇか?」


その話にユカリちゃんは何故か頭にハテナマークを浮かべる。まさかご本人が知らないのか?


「人違いじゃない?私そんな力ないよ?」


「いや、あれはユカリだったぜ?ミニスカートが翻ってパンツがモロ見えてたから絶景だったぜ?」


その瞬間ユカリちゃんは筆箱でバコンと殴る。


「し、下着がどうこうじゃなくて!!私記憶無いよ?」


「はぁ!?あれはどうみてもユカリだろ!?だって―――― 」


反論しようとしたその時、ユウガは何かを思い出したように手を顎に乗せた。


「いや…………あの時のユカリ…………滅茶苦茶殺意丸出しだったような…………あんなユカリ初めて見たし…………んん?」


どうやらユウガ曰くあの時のユカリちゃんはまるで人が変わったような姿 だったらしい。瞳は赤く血の色、顔は険しく鋭い眼力に手荒な攻撃。男が撃沈する程の狂乱怒涛の一撃に男達はふんぞり返って逃げ出したらしい。


ユウガの説明に全くピンときていないユカリちゃんは小首を傾げた。


「な、なんか凄いね。私にそんな力があるならユーゴ君要らなくなっちゃうね?」


「お前・・・俺のこと何だと思ってやがんだ?」


「変態囮友達?」


ユカリちゃんは冗談混じりで笑うと二人の取っ組み合いが始まった。相変わらず仲が良いようでなりよりだ。二人の微笑ましい会話をする中、ユカリちゃんついて考える。見に覚えのない出来事と攻撃的な行動。どれもユカリちゃん本人がした行為とは思えないがユカリちゃんも謎が多いからいつの日かそれが解明される事があるのだろうか?


ユカリについて考えているといつの間にかユウガはユカリのスカートをたくしあげて捲ろうとしていた。カイトは仕方なくユカリを助けることにして取り敢えず一発腹を殴ることにした。


「女の子は大事にね」


苦笑いするカイトに悶絶するユウガは放って置いてユカリに感謝された。


その笑顔が可愛らしくて堪らなかった。

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