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幻影道 第三巻   作者: SAKI
17/26

「楽しいバーベキュー・・なはずが」

 バーベキューは思っていた以上に盛り上がり食べ物が残ることなく無くなってしまった。皆でワイワイ盛り上がり気分は有頂天な筈だった。


 切っ掛けはユイとの話のケリが付いた所で突如ユイがアリアンロッドさんから呼び出しを食らってしまい途中で抜け出してしまったからだ。そのせいで皆はその後の行動にギクシャクしてしまい食べ終わると静かに解散となった。


 いつもは目障りなくらいにベタベタするユイだったが居なくなってみると皆を纏める人物がいないではないか。


「急にどうしたのかね?」


 火の始末やら何やらで片付けをする最中カイトは疑問を呟いた。


「さぁね?急にいなくなるから困惑したじゃない…」


「ユカリちゃん寂しい表情だったね」


「・・・・・そうね」


 居なくなってから途端にユカリちゃんは大人しくなった気がした。普段はユイと一緒にいるせいで一人だとまだ私達の雰囲気に馴れていないのだろうか?考え過ぎかもしれないけどユカリちゃんはユイの事が大好きだから単純に落ち込んでるのかもしれない。


「ったく、折角の美味しい物が台無しよ」


 これは仕方ないかもしれないがそれでも一声ぐらいは掛けて欲しかった。戻って来たら一発ぶん殴ってやりましょう。そんなことを考えながらも皆で協力して片付けを終わらせた、その後は各々散らばって帰宅することにした。


 静まった雰囲気で喫茶店を後にしようとしたその時、声が響く。


「皆!また家族全員集まってご飯食べたり遊びに行こうね!」


 振り向くとそこには大きな声を出しているユカリちゃんの声だった。彼女が一番落ち込んでいるのに健気な女の子だ。


 その言葉に動かされたのか皆はまるで活気が戻ったように手を振る。


「モチ!!またね!!」


「ご馳走さん〜またな!」


「皆さんとお食事が出来て嬉しかったですお疲れ様でした」


 なんだ、ユイが居なくても雰囲気戻るじゃない。ユカリちゃんも少しずつユイに似て雰囲気作りが上手くなってるのかもしれない。そう思って私は最後にユカリちゃんに挨拶する。


「楽しかったわ、また明日!」


 カイトも同時に手を振り今度こそ家へと帰ることにした。疑問は沢山あるけど結果オーライということで帰りにまたドーナツを買いに行くことにした。


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