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幻影道 第三巻   作者: SAKI
10/26

「喫茶店大掃除・終わり!」

「カイトちゃん~そっちはど~う?」


休止して外組で遊び最後の仕事へと取り掛かる、外装はユイちゃんが脚立で屋根まで登り、看板はプレアちゃんが取り外し剥げている部分があればユイちゃんに塗り直しを手伝って貰い汚れはユカリちゃん、力仕事は僕に任せもらったお陰で外装は大分綺麗になった。後は喫茶店付近の掃除か、開店オープン前は一面コンクリートにでもしようかと悩んでいたが雰囲気と自然を残したいらしくて扉に辿り着くまでを石畳にしたらしい。


後は花畑にしたり催し物を開催できるスペースや皆でご飯を食べられる場所に充てている。意外と確保した土地が広くて空きスペースが多い。その代わり町外れで人が寄り付かないから宣伝やら道案内が大変だ。最近は軌道に乗って売上向上もしてきてるからユイちゃんもご満悦となっている。


「うん、壊れていたり欠けている場所も無いし大丈夫そうだね」


一通り歩いてチェックし終えて報告すると安堵した様子で皆を呼び出す。


「お疲れ様♪お昼前だから皆お腹減ってるでしょ?今日のお昼はお店の外でバーベキューを開催するね~♪」


まさかの発言に二人は歓喜する。内装組にも伝えて準備をする為に一度全員を外に集めた。


☆★☆★


「何で女全員びしょ濡れなの?」


後々プレアちゃんもユカリちゃんの復讐によってびしょ濡れにされまた怒られたらしい。その光景を見れなかったのは残念だが仕事優先と黙々やっていた。サナエちゃんに事の説明すると呆れて言葉が出てこなかった。


「ったく此方は在庫整理やら店内の私物が壊れていないかとかでずっと忙しかったのに随分ワイワイ騒いでたみたいね」


嫉妬なのか羨ましいのかむっとする。彼女達は休む暇がなくて苦労した事を知り労いに飲み物を手渡す。


「それに……水着だからちょっと色っぽい……カイト、アンタ変なことしてないでしょうね?」


それを何故僕に向けられるのが意味が分からない。確かに女の子+水着+透けてるなんて天国のような光景だが実際僕は殆ど遊ぶ姿を見ていないせいで実感があまりない。正直に伝えても怪訝な目で見られるのはあまり気分が良くない。


「ユウガだったら仕事そっちのけで撮影してそうだね」


「ふん、どうせデカチチの胸とかエロシーンしか撮影しないでしょ」


「あはは、そうだね」


ばっさり言うくらいさばさばとした言葉で吐き捨てるとユイちゃんから指示が出させる。今度は買い出し組と調理組を分割するらしい。


「調理組は料理経験あるやつじゃないと駄目なの?」


サナエちゃんは質問するとユイちゃんは首を振った。


「一人は最低でも欲しいけどバーベキューの醍醐味は協力して安全で楽しく行うのがモットーだから強制はしないよ♪」


「ユイはどっちでもいいの?」


「うん♪子どもちゃん達優先するから大人は最後よ」


子供に対しての愛が尋常ではないことが発覚して皆は相談するもサナエちゃんはきっぱり決めたような表情でユイちゃんに告げた。


「それなら私は買い出し組で良い?買い物には自信があるわ」


「そーなの?別に金銭的に余裕があるから好きなものでも何でもいいのに」


「駄目よ、節約と節度を保ち余裕があっても無駄にならないように贅沢するのよ。何があってもいいように上手く調節するわ」


サナエちゃんの言葉は賛同する人こそいなかったが僕等にとってはそれが日常だったから仕方ない。


「う~ん、話は分かるけどそれはサナエちゃんの考えでしょ?お姉さんは違うと思うな~♪」


「ふん、アンタとは意見が合わないようね」


「そうね、でもその方がお金を浪費しなくても済むかもね♪」


二人の性格は真逆だ、故に対立が生じる。それを弁えてユイちゃんはバランスを保つように言葉を交わす。喧嘩になるのかと思ったがユイちゃんがサナエちゃんを肯定したことにより最悪な事態は免れた、ちょっとだけ不満そうなナエちゃんも状況を考えて事は静かに収まった。

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