プロローグ「終わらない復讐譚」
朝だ、二月前なら格安で住んでいたボロアパートのひび割れた窓から風が吹いてはある意味目覚ましになる程寒かった。虫はよく出るし隣人は夜になると煩いし寝つきが悪くなることも多々あった、更に異世界で知り合ったサナエちゃんと一緒だから何かと気まずい状況のままサナエちゃんがアルバイトで知り合った高校教師に学費の免除と特待生として学校に転入することになった。
それが今や当たり前のように普通の家で暮らす平凡な男として生活を送っている、表ではね。
僕とサナエちゃんが知り合ったのは三年前、僕は元々地星と呼ばれる星の住人でその星は上層下層の分け目があり上層は俗にいう勝ち組のことかな?お金持ちだらけで望むまま手には入るような富豪と極楽な楽園が広がる賭博の世界さ。
一方僕達下層生まれは極貧と奴隷だらけで人口の七割ぐらいは僕達下層組だ。僕は産まれて間もなく親が亡くなってその親戚に預けられた。友達になった女の子は大変可愛らしく優しかった。親の方は賭博の借金に首が回らなくなり夜逃げしていたが七歳になった時、親が死亡していたことが発覚して今で言う取り立て屋まがいが押し入って女の子を借金返済を催促し無理矢理連れて行かれた。その後僕も家から追い出されて金に飢えてしまった。
金が貰えるならなんだってやった、酔狂だと言われようが僕は金を稼いだためかいつの間にか人の死になにも感じられなくなった。そんなある日僕はバイト先の指定された先で彼女出会った、それがサナエ・アポカリプスだ。
彼女は風星に住む呪術で有名なアポカリプス家の末裔であり言わばお嬢様だ。親が亡くなってから魔導学院を卒業して裕福な暮らしをする為に来たらしいのだが態度はデカイし僕をゴミを見るようにあしらっていた。
最初はムカついたし暴力騒動にもなったが彼女は改心することもなく卒業する予定だったらしい。
だが数ヶ月経つと急に彼女は泣きながら魔導学院を去って行ったらしい。僕はバイトで忙しいから気にも止めなかったが噂では審査員に金をむしりとられて濡れ衣を着せられ地球へ追放されるらしい。僕は風の噂程度て数日間彼女を探して問い詰めたら、事実だった。本当はそのまま終わるつもりがなんと彼女は僕を道連れだと言って狂ったように大笑いした。何処で手にしたのか分からない端末を押すといつの間にかこの世界に来ていた。
サナエちゃんは審査員の方で作った嘘の履歴書を地球の学校【私立真桜高校】へと転入させられた。日本語もまだ理解出来ていない僕達は死ぬ気で勉強をさせられた。サナエちゃんは壊れてしまったのかもう感情が表に出なくなった。資金の事を聞くと超ボロアパートを借りるのに精一杯で殆ど空っぽだった。僕達は取り敢えず生きようと節約やバイトをして食い繋いでいた。とりかく貧しく働いているのはサナエちゃんのみ、僕はこの地球では働ける年齢じゃなかった。だから仕方なくサナエちゃんに養われる形で過ごしてきたが、今思えば全部サナエちゃんのせいなんだよな。
そんな極貧な生活を過ごしながら二年で今現状に当たる。そして知り合ったユイちゃんからの提案にサナエちゃんと僕達はシェアハウスで住み込みで一応仲間となった。壊れたサナエちゃんも気付けば少しずつあの時の上から目線お嬢様に戻ってきた・・・深い傷を残しながらも彼女は健気に生きている。
【復讐】の為に憎悪の炎を瞳に宿しながら・・・彼女の終わらない復讐劇は続いている。