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「暮らし」など

あきらめ

作者: 維酉

あきらめが

すこし大人びてきたころに

わたしのことは、なんとなく

あきらめてください。


胸の、いくらか

透きとおるような

愛情などは、いつの日か

ぬくもりのなかに

融けてしまって

二度とはもどらない。


ことばが爪を立てるとき

記憶はおびえてしかたない。


あきらめが

すこし大人びてきたのなら

わたしのことは、すんなりと

あきらめてください。

遠いひかりの平行線が

ただのかたちになるまえに

わたしのことを、いまよりも

憎んでしまうまえに。


愛は、憎しみに似るから。

わたしは、凡庸だから。

うつつとゆめのずれの渦巻き

風花のきらめき

すべてすべて、凡庸だから。


あきらめるために

愛さないでください。

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