表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/31

第6話 元魔王、地下鉄に乗る

植物園に一人残された俺は取り合えず出演料の確認をした。


中に入っていたのは45000円。

えっ?確か5万円のはずでは……。領収書にも5万円と書いてあったよな……


渡された封筒を良く見るとお金の他に何やらメモが入っていた。それには明細書と書かれていて、源泉徴収で5千円が引かれていた。


源泉徴収ってなんだ??


更によく見ると、確定申告に必要なので大事に保管して下さいとも書いてあった。


確定申告ってなに??


人間界は難しい……


少し騙された感を感じながらも植物園を出た。


あっ、戻り方……


再び植物園に戻り名古屋駅への行き方を聞いたら親切に教えてくれたので、言われたとおりに地下鉄なる物の駅を目指した。


地下鉄も電車だと聞いたが、何処を見てもそれらしきものが見えない。この3日電車だけはたくさん見たからどんな物かはわかっている。線路と呼ばれるものすら無いのに本当に電車が走っているのかな??


多くの人が地下に入って行く場所を見つけ、先行く人に付いて俺も降りて行く。

そのまま付いていったらゲートで止められた。そう言えば前の人はゲートの横に何かを当てていたな……

何を当てたんだろうか? 仕方がない、聞くか……


一見、お巡りさんかと思うような服を着た人を見つけたのでその人に聞いた。


「切符を買われるか、プリカードを購入いただいてあらかじめお金を入れて頂くですね。初めてなら切符をお求めください」


わざわざ券売機で切符の買い方から教えてくれた。名古屋駅なら1番線から乗って貰って、乗り換えなしで行けると最後まで親切な人だった。


ゲートに戻り、切符を入れたら開いた。そのまま通り過ぎようとしたらピーピーピーピーと煩いくらい音が鳴った。後ろから来ていた人に「取り忘れてますよ」と声を掛けられた。よく見ると入れたはずの切符が出て来ていた。慌ててそれを取ったはいいがこれ……どうすんだ??


他の人の行動を見ていたら出てきた切符を取るとそのまま行ってしまう。何人も同じ行動だったので俺もそれに習った。


1番ホームに行くにはさらに下に降りるようだ。すると線路が見えて来た。こんな地中にこのような物がと感心していると名古屋方面の電車が来ると案内放送がされたので急いでホームに行くと黄色いラインの電車がやって来た。


初めて乗る地下鉄は延々と続くトンネルを電車が走って行く。車内はゴーゴーゴーゴー煩く、耳栓が欲しくなってきた。同乗している人間どもは誰もこの音が気にならないのか平然としている。改めて人間の凄さを見せられた気がした。


早くトンネルを抜けて欲しいと願うも名古屋駅に着くまでトンネルを出る事は無かった。


初めて乗った地下鉄。駅から出る時もゲートが有り、この時も切符が要る事も初めて知った。だからみんな出てきた切符を取っていたんだと改めて納得したよ。


こうして名駅前に戻って来た。時間はまだ20時。今日はホテルに泊まれるかな?? 

よし、探しに行くか。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ