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よくあるこぼれ話  作者: 鈴乃


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短時間★高収入のお仕事

 ある日、ある朝、ある町でのこと。

 ソルは宿の食堂で昼食をとっていた。

 旅仲間の神官ーーイストが目の前を通りすがる。

「ソル、ウィザを知らない?」

「出てったぜ。1時間で3万R(アール)のバイト見つけたって」

「…………え?」

 宿の主人がカウンターから口を挟んだ。

「妙にガタイのいい連中と一緒だったな。あの魔導師さん、今ごろは街外れに連れて行かれてるんじゃないか?」

「ちょっ……!? キミは友達になんて仕事をさせてるんだ!?」

 イストはソルを引きずるようにして宿を飛び出した。


「――――はじけろ!!」

 呪文による爆発が大岩を砕いた。

 左右を山の斜面に挟まれた細い街道である。土がむき出しになった山肌には折れた大木が横たわっており、いくつもの岩の残骸が散らばっている。

 ウィザを囲む作業員たちが歓声を上げた。

「よし! これでひとまず旅人が通れるぞ!」

「ひどい落石だ……発破用の火薬が切れたときはもうダメかと思ったぜ」

「助かったよ、魔導師の兄ちゃん!」

 ソルはイストを振り返った。

「山崩れで道が塞がったから手伝ってくれって」

「まぎらわしいよ!!」

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