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ツイてる日
宿の空きと所持金によっては、三人それぞれがシングルルームをとることも珍しくない。
魔物のはびこる街道で野宿、となれば何日も団体行動が続く。
たまには一人で過ごす夜も必要だ。
「ぎゃ――――――!!!!」
ソルとウィザは悲鳴を聞いて自室を飛び出した。
「どうしたイスト!」
「いっ今着替えてたら窓の外に陰気な顔をした男が!」
「ここ5階だぜ」
ソルは窓の外を見た。はしごや縄のたぐいはない。
振り返ると、ウィザが通りすがりの従業員を捕まえたところだった。
「ああ、たまに出るんですよねー。まあ危害は加えてきませんから」
ソルはイストに視線を戻した。
「だってよ」
「嫌だぁ!! お願い部屋を代わって!!」
「神官が幽霊にビビってどーすんだよ」
「キミは知らない人にのぞかれて平気でいられるの!?」
「そっちかよ」




