表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
よくあるこぼれ話  作者: 鈴乃


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

14/32

メガネはいらない

 ある日ある時ある街でのこと。

 ソルたちは大通りで人波に揉まれていた。

 街に着いた時間が悪かったのか、通りはどこも人でごった返している。

「えーと、このあたりに宿があるはずだけど」

「あれじゃねえか?」

 ウィザが道の向こうを指差した。数十メートル彼方の軒先(のきさき)に米粒ほどの看板がぶら下がっている。

「あんなに遠くの字が見えるのかい!?」

「ふふん」

 ウィザが誇らしげに背筋を伸ばした。


 かくしてソルたちは無事に宿に着いた。

 三人部屋へのチェックアウトを済ませ、めいめいにくつろぐ。

「だからさ、この簡易術式(かんいじゅつしき)でも結界呪文は発動するはずなんだけど」

「何か抜けてねえか? この辺りが妙に手薄っつうか、しっくり来ねえ」

 ソルは荷物の整理を終えて顔を上げた。

 ウィザが片手で頭を押さえ、イストのメモと睨みあっている。

 書かれているのは呪文を構成するための計算式……らしい。

 魔力を持たないソルからすれば何を言っているのか分からないが、二人の会話が通じていることはわかる。

 どれほど剣の振り方を説明しても、イストが首をかしげるのと近い感覚なのだろう。

 ウィザが深く息を吐いて立ち上がった。

「待ってろ、何か口に入れるもん頼んでくる」

 ドアが閉まる。

 と、イストが深刻な顔でソルを見ていた。

「あのさ、ソル」

「うん?」

「…………ウィザがものすごい顔でメモを見てたんだけど、彼、もしかして遠視」

「ガチで考えてんだよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ