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異世界転生!性別逆転!バカ神と創世生活  作者: ハル丸
第1章商業都市セブル
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シェルとリルのお仕事探し


―第九話シェルとリルのお仕事探し―


シェルがセブルにてシュトラウス三兄弟に追いかけられている頃、リルは呑気に観光をしていた。


「んん〜美味し〜い!!」


正門を抜けてすぐ、いなくなっていたリルは酒場のスイーツを食べていた。


「このスイーツ何ていうやつだったけ?」


口いっぱいに頬張りながら女性の店員さんに聞くリル


「これはリープルといって西の大陸から来た冒険者様がこの街に伝えたものです」


丁寧に答える女性の店員さん


「特にこの生地と中に入ってる果実!生地はモチモチしてて果実はみずみずしくて最高だよ〜!」


「ありがとうございます!お客様が食べている物の他にもこのような物がありますよ?」


店員さんはリルにメニューを差し出す。リルはそれを見るや否や…


「全部くださ〜い!!」


躊躇いなくそう言った。


全てのスイーツ制覇し他にもステーキやハンバーグ、酒場のメニューにある料理全てを食い尽くした。


「ふぅ〜もうお腹いっぱいだよぉ〜」


リルはポンッポンッとお腹を叩く、そのリルを見ていた店員さんは少し引きぎみにお会計をした。


「よく全部食べ切りましたね…代金は12800ユルになります」


「…はいは〜い!って、あっ!」


「どうしましたかお客様?」


もじもじするリル、そして店員さんに聞こえない声で


「…どうしようお金持ってなかった」


そうリルはお金を持っていないにもかかわらず、酒場に入って飯を食べていたのだ。ただのバカである。


「…え、え〜とツケにしてくれないかな?後で連れの子が払いに来るからさ、ダメかな?」


上目遣いでお願いするリル


「ツケですか…ちょっと待っていてください、店長に聞いてみますので」


女性の店員さんはそう言うと、店長と思われるちょび髭の店員さんのところへ行った。


五分ほどすると女性の店員さんは戻ってきて


「お金が出来次第お連れの方とまたお越しください、代金の支払いはその時で構いません」


「ホントッ!?よかった〜!」


そう言うとバッと席から立ち上がり


「今度絶対払いに来るからね待っててね!」


リルは入り口で振り返りそう言った。

女性の店員さんはリルに笑顔を向けて


「またのご来店お待ちしています」


必ず払いに来ると約束したリルは酒場を出た。



「このバカ神!!金持ってないのに普通酒場入らないだろ!?」


そして今、俺の前にリルは正座をしていた、牧場に帰って来るや否や酒場で代金を払えずツケを作ったという話を聞いたからだ。


「…本当に私はバカだったよ」


どうやら反省はしているらしい、いつもの陽気さがなくなっていた。


「は、反省しているならいいが、俺たちは居候にすぎない、レイン達にお金を払ってもらうわけにはいかないんだぞ」


俺達はただここに住ませてもらっているだけで、牧場の仕事はただの手伝いにすぎない。


「何か職を探すにしても、この世界にどんな職業があるのかわからないしな…」


俺が街で見た職業といえば、衛兵と酒場の店員くらいだけだった。


「あっ!そうだ!リッカとハリスに聞いてみよう!あいつらなら何かいい職を紹介してくれるだろうし」


「街で働くんですかシェル?」


背後からレインの声が聞こえた、振り向くとレインが部屋の扉から顔を覗かせていた。


「あぁちょっとリルが酒場でツケを作っちまって…」


レインに事情を説明した、おそらくレインならその代金を私が払うと言い出すだろう…だが


「いいじゃないですか、街の皆さんともっと交流できますし、牧場で仕事をするより楽しいでしょうから」


レインは意外とのり気だった。


「私もシェルの職場探しを手伝いましょう!人手は多いに越したことはないってシェルも前言ってましたよね?」


そんな事言ったか?とレインに首を傾げる


「まぁ手伝ってくれるなら助かる、リルもちゃんとレインにお礼を言えよ」


リルの頭を軽く叩いてレインに礼をさせた。


「よし!じゃあ明日さっそく仕事探しに行くか!」


後日、俺とリルそしてレインはリッカ達のいるアメトラル衛兵本部を訪れた。

ハリスはパトロールに行っているらしく不在だった。

リッカ達はどうやら兄妹で交代しながらパトロールをしているらしい。

そしてリッカに事情を説明すると


「なるほど、事情は分かったもちろん私達も協力するよ」


「まず君の職業なんだけど、聞いてもいいかな?」


職業?職についてないからないはずなんだか…


「もしかして分からないのかい?ほらこれだよ」


リッカは自分額に指をつけ


「我が名はリッカ、我が持つ力を見せよ」


目の前に現れたのは、前にリルが俺に見せてくれた力が記してある板のようなものだった。


――――――――――――――――――――――

リッカ・アメトラル 性別:女 職業:衛兵


魔力値:250


体力値:4900


筋力値:5100[+1200]


使用可能術


強化術[+筋力強化][+反射神経強化]


対人格闘術


派生


筋力大幅強化 急所見極め


――――――――――――――――――――――


写し出されたリッカの持つ力の覧に驚いた。

リッカの筋力値俺の倍以上あるな、さすが衛兵長格別ってわけか。


「あぁ!それか!一度リルに見せてもらったよ、てかそれ自分で見れるんだな」


「これに書いてある君の職業は覚えてるかい?私の場合衛兵と書いている覧だけど…」


それなら覚えていた、俺の創世と関係がありそうな職業。


「確か俺は創世者だったかな、どんな職業かイマイチ分からないが」


「創世者?私も初めて聞く職業だけど、どんな事ができる職業なの?」


創世者ってのはリッカも知らない職業なのか?どんな力が使えるのかも知らないようだし。


「主に何もない空間に物を作りだしたり、壊れた物の時間を戻して再生したりできるが…」


「それは、凄い職業だね!そんな凄い力を持っているならそれを生かした仕事が良いけど、鍛冶屋とかとはまた違うんだよね?」


「まぁな、鍛冶屋とは違って俺は時間を掛けずに物が作りだせるから少し違う気がするな」


創世者がどんな仕事に向いているのか、リッカと俺が頭を悩ませていると。




「その話!聞かせてもらったぁぁぁぁ!!」



開いていた窓からシュトラウス三兄弟が飛び込んできた。着地と同時に三人でそれぞれの決めポーズをかます。


「なっ!?またお前達かよ!今度は何だ!?また昨日みたいに俺を追いかけ回す気か!?」


すぐに逃げられるように身構えると…


「なに今日はシェル、君を口説きに来た訳ではない、言ったであろう?話は聞かせてもらったと」


何だ?今日は追われないのか?

それだけが分かっただけで少しホッとした。


「話を聞いたって、俺の創世に合う仕事でも紹介してくれるのか?」


「フッ、紹介などではない」


紹介じゃない?なら何なんだ?


「君が自分の店を持てばいい!それだけではないのか?」


意気揚々にそんな事を言うエミウル


「自分の店を持つって、今その金がないから仕事を探してるんだぞ?」


するとエミウル達はまたポーズを変えて、何かを言う準備をすると…


「シェル!君の店をこのシュトラウス三兄弟がタダで与えよう!」


一瞬の静寂、そしてその中に響いたのは


「はぁぁ!?」


俺達の驚きの声だった…





今回の話はシェルがシュトラウス三兄弟に追われている頃のリルの場面から始まりました!

次話からはシュトラウス三兄弟が与えてくれた店でシェルは創世を使って働いていきます!そこで現れる新たな人物がシェルにハプニングをもたらします!次話をお楽しみに!

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