第二十一話 猫の一声?
吸い込まれそうなほど綺麗な瞳をした柚子を抱き抱えながら、私は──
「…………ゆずねぇ」
そう言いながら、ジト目で匠を見た。
「何か言いたそうだな、果桜」
ふふん──
これはイジらなきゃだよねぇ──
「いやぁ、普段どんな感じで呼んでるんだろうと思ってね」
「それはやっぱり、猫撫で声ってやつだろう? ゆじゅちゃぁんって感じで」
「光っ! いいんだぞ? お前のこの間のテストの点数を発表しても」
「きったねぇ! そりゃあないでしょう!」
あれはなかなかの点数だったなぁ──
「ぷっ!」
思わず思い出し笑いをしてしまった──
そうして、柚子を中心に盛り上がっていると……。
「はぁい、みんなぁ、注目っ!」
匠のお母さんが何やらテーブルの上に置いたので、自然と全員の目がそちらに移った。
「ちょっと! 母さんっ! なんでアルバムなんか持ってきたんだよ!」
「あら、いいじゃない。みんなに見てもらいましょうよ。ねっ? 柚葉ちゃんも見たいよね?」
全員の視線が柚葉に集中し、そして……。
「ミャアァァ~」
まるで、柚葉の気持ちを代弁したかのように、柚子が鳴いた。
「やっぱり名前が似てるから、気持ちも通じてるのかな?」
【Color】の更新を楽しみにされていた皆様。
はじめまして、ひな月雨音です。
新体勢になり、これが初投稿となります。
あんちゃんと、よつ葉ちゃんが築き上げてきたお話に、新たな風を送る──
これから皆様の期待を、いい意味で裏切りつつ、何より皆様と一緒に楽しめたらと思っておりますので、3人体勢となりました【Color】を、よろしくお願いいたします。
次回 匠Side です♪
あんちゃん、ふぁいとぉ!!
by ひな月 雨音
このお話より各人のロゴを以下に変更しました(*^▽^*)
メインロゴ
匠(男の子)パート――藤谷 K介
柚葉(女の子)パート――菜須 よつ葉
果桜(女の子)パート――ひな月雨音




