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Color  作者: 菜須よつ葉 &藤谷 K介 &ひな月雨音
10/26

第十話 あぁ~わかった!!

(匠side) by 藤谷 K介


挿絵(By みてみん)

 

 ――いや予感よかん最悪さいあく状態じょうたいで当たらなくて良かったけど、結局けっきょく副班長ふくはんちょうって。

 何が大変だっていうとこ゚のはん課外授業かがいじゅぎょうまでの期間きかんは続くって事。それに期間前の準備じゅんびや何やらで結構けっこうな回数で放課後ほうかごに呼び出されて他のクラスの人たちと準備じゅんびしなくちゃいけない。レクリエーションとか何とか……よく分からないけど、課外授業ではイベントが有るらしい。その事前の係を各クラスから出ている班長と副班長がする。

 僕らのクラスは三十四人。他に三つのクラスが有って学年だと百三十人位になるのかな。その人数分を計算しながらいろいろとそろえていく。


「はぁ~……」

 僕は目の前に置かれている印刷物いんさつぶつの前で大きなため息をついた。現在、学校の職員室しょくいんしつに近い場所ばしょにある会議室かいぎしつで、[旅のしおり]と呼ばれるものを作るため、スケージュールやイベントの内容ないようかくクラスの班長などの名前が印刷いんさつされた大量の紙の前で、自分のクラスからえらばれた人たちで黙々《もくもく》と[纏まとめてはめる]という作業さぎょうを繰り返していた。


「大きなため息ねぇ……」


 となりで同じ事をしている果桜かおうが僕の顔を見ながら話しかけてきた。

「だってさ……これだよ? そりゃあため息も出るよ」

 僕は目の前の束になっている紙を見ながらまたため息をつく。

「結構楽しくない?」

「どこが?」

 僕は少しあきれつつ返事を返しながら横を見る。隣の果桜は見る限り楽しそうに同じ作業をり返していた。

 すると――


「あぁ~わかった!!」

 僕のかをを見た果桜はひらいたみたいな顔で見返し、僕の背中をバシバシとたたいてくる。

いたい痛い!! やめろ。何が分かったんだよ?」

 手を止めて果桜のその後の言葉を待った。


「えぇ~たすくがどうして今つまらないのか……だよ」


 ――ドキッ

 僕はその言葉に少しあせりにたような感情かんじょうむねの内にき起こった。そして、それをさとられないように少し大きめな声を出した。

「な、何のことだよ」

「あぁ~かくしてる隠してる。私には分かっちゃうんだよ。匠が考えてる事……」

「だから何だよ」

 少し寂しそうに下を向いた果桜は声を小さくしてその先を答える。


「ゆず……柚葉ゆずはちゃんがいないからでしょ?」

「え!?」

 考えてなかったという事はないけど、まさかここで果桜から言われるとは思っていなかったから動揺どうようする。


「ふふふ……なんて顔してるのよ。ほら話してないで手を動かしてよ。終わらないと帰れないんだから」

「え!? あ、うん……」


 その後はお互い話すこともなく、それまでやっていた事の繰り返し。目の前にある紙の量はどんどんとって行って終わりに近づいてきた。


「やっぱり匠は柚葉の事が……」

「え!? なに?」

 小さくボソッとこぼした果桜の声に反応した。


「え!? 今の聞こえた? ううん!! 何でもないよ。うん……。何でもない……」

 そういうと他のクラスの人と話を始めた果桜。

 

 僕はそのまま何も聞くことが出来ず、ただただ目の前の紙に集中した。


お読み頂いている皆様に感謝をm(__)m


今回はちょっと核心を突かれる匠くんです(笑)

こういう年代って男の方があんまり自分を出すって事が苦手なような気がします。だからそれが出せる子が憧れだったり、逆に苦手だったり……

自分は前者だったかな? 

懐かしい時代です……

by 藤谷 K介


次回は(柚葉side)です(*^^*)


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