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世界探究~未知に挑む英雄談~  作者: 水無瀬灯り
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第一談 物語のはじめは予測不能

 

 皆さんは、不思議に思ったことはないか?

 世の中にはたくさんの神様がいたりするが、何故かどこの地域にも似たような神様がいると。アポロンも天照もモデルは太陽だ。


 魔法と呼ばれるものや忍法と呼ばれるものは似ていると思わないだろうか。




 白の国 都市 聖地ラーノル


 

 いつもは賑やかなはずの国の中心部だが、今日ばかりはそうでなかった。これから行われるのは国民の魔素を集めて行われる"異能魔法式・使徒召喚"。



『この瞬間!歴史が変わる!列強諸国の勢いも止まらず状況も厳しい……しかし!我らには神の加護がある!神を信じ希望を信じれば必ず奇跡は起きます!』



 空と大地に巨大な陣が形成された。



『今こそ、我らの絆を示すときです!

 『世界を繋ぐ鍵(リルワーキー)使徒召喚(エプェンツァ)』!』




 ??? 英雄の面談室


 白い。ただ光っているのかどうかすら不明の空間。

そこにいたのは、数十人の日本人だ。しかし、その中の全員今の状況を理解していなかった。ただ一人異様なオーラを漂わす髪の毛、肌、服までもが白い女性、わかっているのは空間にいる人々を連れてきたのは、この人、否、この女神だと言うことだけであった。



「特異点の出身者である諸君、いきなり連れて来て申し訳ない。私の名は、ニールマ、ある者からは神、またある者からは管理者と呼ばれる存在だ。そして私、私達は生きとし生きるものらの想像によって創られた存在でもある」



 その場には数十人もいながら誰も声を出さなかった。人間、突然の出来事にはすぐには対応できないようだ。目の前にいる存在に対しどう反応していいのか分からなかった。



「まず諸君らを連れてきた理由だが、主に2つだ。これから諸君にはとある惑星に行ってもらいたい。そこは規模にして木星と同等の質量を持っている惑星だ。諸君には、そこで調査をして欲しい。またある国の手助けもしてやって欲しい。これは我々からの依頼である。まず始めにーー「ってちょっとまったー!」ーーどうかしたか?」


 女性の言葉を遮り話に入る一人の青年。



「ちょっとちょっと待って待って!いやあなたの言いたいことはとりあえずああええと調査?と救助?だってわかったんだけどいや本当は全然わかってないんだけど、今のこの状況を説明して欲しい!じゃないと頭に入らないしまとまらないよ!ほらぁ!みんな真顔になっちゃってるじゃんか!」



 その青年の言葉を聞いて何人かの人は意識が覚醒していったようだ。いまだに話しについていけていない人もいるけれども……

 ごもっともな意見に女性は手短に話を続けた。

 


 女神の説明もあり数分後




「あ~ゴホン!つまりニールマ……様は、我々にその星の探究と私達を呼んだ"白の国"とやらを手助けしろと言うことですか?」



 まとめたことを話したのは目付きが鋭く眼鏡をかけたサラリーマンだった。いや、服装事態はサラリーマンだが、実際は警察だそうだ。



「そうだ。だが、これはあくまで依頼だ。無理強いはしないつもりだ」


 

 神様が依頼とは変な話ではあるが、誰もそこには触れなかった。


「あ、あの~僕は運動とか、そういうのは苦手なのでお断りしようかと思っておりまして……」



 一見内気な学生がそういった。この中のほとんどが断る予定だったであろう。しかし、次のニールマの言葉を聞いて、考えを改めるようになった。



「言ったであろう、これは依頼だと……受けてくれれば報酬は出すし、それに、我々は諸君らのために力を渡すつもりだ」



「……まずは、その報酬とはいったい?」



「報酬はいたって簡単、望みを叶える、だ」



「・・・・」



 思考が止まった。それもそうだ、いきなり依頼と言われたと思ったらいきなり望みを叶えると言い出すのだから、当然といえば当然の反応だろう。



「……えっと、それは肩もみとか温泉のチケットとかですか?」



「それが望みなら叶えるが、他にも叶えられる。限界はあるが億万長者ぐらいは容易いし、死んだものも生き返らせれる」



 そのなかに、依頼を断ろうと思う者はいなかった。いるはずもなかろう。何せ人間、さらに言えばこの女性(・・・・)に連れてこられた(・・・・・・・・)人たちだ。そして、彼らはただ



(((チャンスだ!)))



 そう思っていた。なるほど、呼ばれた人間は何か事情がある者だけのようだ。人とは容易い生き物だと思い知らされてしまうな。だが、普通考えるだろう。本当に叶えてくれるのかと言うことと、神様ならなぜ人間を使おうとするのか、と言うことに。



「諸君らのなかには先程の者同様、運動は苦手な者もいるだろう。そこで、我らからそれぞれ"魔名"を授ける。そうすれば、ある程度は大丈夫だろう。魔素の理解と構築も速くなるはずだ。」



「はいしつも~ん。"まそ"って何?」



 そういったのは、いかにも不良のような女子高生だった。少しだるそうな声だが。ただし、出るところはでて、へそ丸出し、モデルもできるだろう女子高生だった。



「詳しくは後で分かるが、酸素や窒素に原理は近い。それを理解し、式を展開・構築する事で魔法を使うことごできる」



「……うん、わかんない」



「また、救助に関しては諸君らの判断に任せる。野蛮な国だと思ったらてを貸す必要もない。調査は、ただ見て調べるだけでいい。こちらとも共用される予定だ。それ以外に質問はないか?」



「はい。依頼のクリア条件は何ですか?」



 さっきの警察の人だ。警察になるだけあり冷静だ。

 

死ぬこと(・・・・)。死んだ際こちらと繋がり諸君らの見てきたことから、依頼達成かどうか判断する。ああ、先に言っておくが願いとは別に諸君らは元の場所、時間に戻すつもりだから心配しないでほしい。他に質問は?」

 


「・・・・」



 誰も何も言わなくなったのでニールマは、



「では、依頼を断る者は挙手してくれ。」



 そう言ったが、無論誰もいなかった。みんなやる気のようだな。



「それでは、諸君らの依頼達成を期待している。」



 その瞬間人々の足元や頭上に突如、魔法式が展開され一瞬にして、白の国へと転移した。



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