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異世界の魔装士(ウィズリート)  作者: 秋川葉
第一章 ミッシングマイシスター
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Chapter.10 「再会(後編)」

 森を抜けると視界が開け、ティアレイクと呼ばれる湖が見えてきた。

 豊かな自然に囲まれたその湖はかなり大きく、東京ドームに換算すると――、あ~、東京ドームに行ったことのない俺にはわからないが、とにかく大きい。向こう岸がやっと見えるくらいだ。形は南北に延びる楕円といった感じだろう。

 今、俺たちはその南側、柵が張り巡らされている場所まで来ていた。


「で、なんでお兄ちゃんがここにいるのよ?」


 そこでなんと、大荷物を抱えたコーエンさんと遭遇したのだ。


「なんでって、配達だよ。そっちは?

 プロフェッサーのところに行ったんじゃねぇの?」


 先程聞いた話によると、この辺りは魔装士協会の私有地になってはいるが、実質はプロフェッサーの工房があるだけらしい。必然的にコーエンさんの配達先もそこになるはずなのだが。


「ええ、だから今から行くのよ。行く途中なの。てか、お兄ちゃん。その様子だと配達先が誰の工房かわかってないの?」

「誰のって……、ああ、なに、プロフェッサーの工房ってここにあんのか?

 いや、だってオレ、ここ初めて来るしよ。魔装士協会からの飛び込みの注文で、個人の名前は聞いてねぇし」


 どうにもコーエンさんはプロフェッサーがここにいると知らないで来たらしい。


「まぁいいや。行き先が一緒なら、おいコジロー、半分持て」


 そう言ってコーエンさんは肩に抱えていた重そうな袋を小次郎に渡した。


「ちょ、待ちたまえ。なぜ大きい方を僕に――」

「いやぁ、そうか。プロフェッサーっていや魔導技師の権威らしいしな。怪我での休養中も工房に籠って魔装の研究たぁ恐れ入るね」


 小次郎の愚痴を華麗に無視し、コーエンさんはもう一つ持っていた小さめの袋を抱え直してそう言った。コーエンさんに注文が入るということは荷の中身は魔晶石なのだろう。その用途も簡単に想像がつく。


「そっちの袋が赤魔晶石、こっちが青魔晶石だ。質は不問であるだけ持ってこいって注文でよ。一気に在庫が捌ける上に破格の値だ。後で美味いもんでも食いに行こうぜ」


 大口の取引が来て、コーエンさんは上機嫌のようだった。


「お兄ちゃん、実はね、昨日話したサクラのソックリさんがプロフェッサーと一緒にいるらしいのよ」

「お、そうなんか?

 んじゃもうそれサクラ本人ってことじゃねぇか?」


 リンネがごく簡単に状況を話すと、コーエンさんもごく軽く答えた。やはりそう考える方が自然なのだ。


「ちょっとっ」

「あ……、そうか。いや、確かめるまでわかんねぇよ、な、アリマ」


 二人が俺の顔を見て気まずそうにしている。


「だだだ大丈夫そう確かめるまでわからないていうか咲良じゃないと思うんで」


 早口で捲し立てる俺に二人はますます気まずそうに頷き、その後ろを重い荷物に潰されそうになりながら小次郎が歩いていた。


 大丈夫。咲良じゃない。

 俺は自分に言い聞かせるように、もう一度心の中でそう呟いた。




 畔に建てられたプロフェッサーの工房は、さすが魔導技師の権威と呼ばれる人物の物だけあってそれは立派な建物だった。お屋敷と呼んだ方がしっくりくるような、三階建てで、どことなく西洋風な趣になっている。


「いいなぁ……」


 リンネが感嘆の声を洩らす。


 景色もいい。空気もいい。波の音も聞こえる。工房も豪華で、外に建てられた炉もしっかりした造りだ。

 リンネの工房も緑に囲まれ、ログハウス調の造りも洒落ていると十分に思うが、やはり規模が違う。こんなところで仕事がしてみたいという羨望の吐息を思わず洩らすのもわからないでもない。


「いいか、アリマ」


 コーエンさんが工房の扉の前に立ち、俺にそう問い掛けてきた。

 心の準備はいいか。そういうことだろう。

 俺の心臓は痛いくらいに高鳴り続けている。こればかりはどうやっても抑えられそうにない。件の女性が咲良なのかそうでないのか。そのどちらにしてもプロフェッサー氏には話を伺う必要がある。ここで尻込みしていても話が前に進まない。


「はい」


 俺は大きく深呼吸を挟んでから、そう首を縦に振った。

 それを確認してからコーエンさんが雑に扉をノックすると、扉はたいした間も置かずに開かれる。

 が、そこから現れたのは黒服の、執事と思われる初老の男。

 その老執事はコーエンさんが持つ荷物を見て、すぐさま届け物だと察したようだった。


「これはこれは、ご苦労様でした。荷は魔晶石でしょうか?」

「あ、ああ、そうだ。協会名義の発注、届け先はここで間違いないか?」

「はい。間違いございません」

「んじゃ確認してくれ。赤が三一九個、青が九八個。注文にあったように質はバラバラだが、とにかく用意できるだけ持ってきた」


 コーエンさんは小次郎に手伝わせながら袋を開ける。

 中には小さな木箱がいくつも入っており、その一つを取り出して箱を開けると、魔晶石が綺麗に並べられていた。


「それでは確認させて頂きますので、その間どうぞ中でお待ちになってください」


 老執事はその小柄な体で荷を二つ共抱え上げ、俺たちを中へと招き入れた。



 扉を入ってすぐはエントランスになっている。建物の外観からおよそ察しはついていたが内装も雅やかで、かといって決して成金めいた嫌らしさはなく落ち着いた雰囲気がある。

 正面には二階へ続く階段が、その脇と左右にはまた扉があった。


「どうぞ、こちらへ」


 老執事が通してくれたのはその右手の扉。どうやら応接間のような部屋だった。大理石でできたような長机が中心に置かれ、装飾された椅子が並べられており、壁には風景画が飾られ、部屋の隅には大きな花瓶に彩り豊かな花が活けられている。

 場違いな気分を味わいつつ、俺たちは促されるままに並んでその椅子に腰を下ろす。


「あ、あ、あの!」


 雰囲気に飲まれたのと逸る気持ちを抑えきれなかったのもあって、俺はどうやらお茶の準備をしてくれているらしい老執事に向かって早速声を掛けてしまった。


「こ、こちらに『ある女性』が滞在しているという話を耳にしたんですけど……」


 咲良が、とは言えなかった。認めたくない気持ちが働いたんだと思う。


「ええ、旦那様の業務を補佐してくださっている女性の方がお一人滞在しております」


 まるで慌てた様子の俺を落ち着かせるように、老執事はゆっくりとした口調でそう話した。それが小次郎とリンネが出会ったという女性なのだろう。


 ここに咲良がいるかもしれない。咲良がいたらどうしよう。


 そんな相反する二つの感情がひしめき合い、続けるはずの質問が言葉にならなかった。


「悪いけどよ、呼んできてもらっていいかい?」


 そんな不甲斐ない俺の代わりにコーエンさんが訊いてくれた。

 老執事は用意したお茶をそれぞれの前に出しながらも、やや警戒するような雰囲気で答える。


「失礼ですが、どういったご関係でしょうか?」


 最もな質問だ。注文した物を届けに来た業者かと思いきや、急にそんな話をされれば警戒されるのも当然だろう。


「その女さ、行方不明になっているコイツの妹によく似ているらしいんだよ。できれば一度会って確かめさせてくれると助かる」


 コーエンさんは『俺の妹が』とは断定しなかった。きっと気を使ってくれたの。


 それを聞いた老執事は一瞬悩むような表情を見せて、

「それはないと思いますが……」

 と呟いた。

 それはその女性が俺の妹――咲良であるはずがないと言っているようにも聞こえる。


 しかし、こちらがその言葉の意味を問う前に、

「私個人では計り兼ねます故、旦那様に伺って参ります。少々このままお寛ぎ下さいませ」

 と、老執事は深々と一礼して部屋を出ていってしまった。


 一時の静寂が訪れる。


 俺は老執事の呟きが気になりつつも、頭を働かすことが出来ずにいた。目の前に置かれたティーカップから立つ湯気を見つめながら、ただその時を待つしかなかった。


「キミ」


 そんな中、隣に座っていた小次郎が控えめな声を掛けてきた。

 俺が視線を向けるのを待ってから、小次郎は続きを話す。


「ここにいるのが別人なら人違いということで話は終わりさ。だが、もし万が一にも咲良さんであった場合、キミには何か『手立て』があるのかい?」


 小次郎が言いたいことはわかる。

 もしここに咲良本人がいる場合、俺が抱いた咲良に対しての不安や現状が事実であると証明されることとなるだろう。

 その時、咲良を何とかできるだけの考えがあるのか、と問いたいのだ。


 過去、咲良は如何なる状況でも俺の言葉にだけは耳を傾けてくれていた。

 今回もそうであればいい。

 俺が顔を見せた瞬間に「あ、お兄」などととぼけた顔を見せてくれればいい。


 それくらいだ。

 正直言って、それくらいしか手立てと呼べるものは持ち合わせていない。


 だが、俺は自分で一度こう思ってしまっていた。

 手遅れかもしれない、と。

 そう思ってしまうほどに危険な状態まで陥っていると。

 もし咲良が俺のことをわからなかったら、その時、俺にできることは残されているのだろうか。


 結局、小次郎の問いには答えられなかった。

 無言が答えとなってしまった。




 ――コンコン

 ノックの音が聞こえ、静かに扉が開かれる。

 先程の老執事が扉を引き、続いて部屋に入ってきたのは顔に布を巻いた白髪の男。

 そして、その男の後ろにいた女性は、本当にドッペルゲンガーかと思えるほどに『咲良』だった。


 入ってくるなり白髪の男は顔に巻いた布から唯一覗かせる鋭い瞳で俺たち四人を次々と、まるで見定めるようにして睨みつけてきた。その間も俺は男の後ろに佇むその女性から目が離せなかった。


「似てる……」


 自然と口をついた。


 その女性は俯きがちに立っており、とてもおとなしそうな印象を得た。

 純白の、ドレスと呼んでもいいような服に袖を通し、長い髪は黒に三割ほど金が混じっている。

 顔と体格は驚くほどに一致しているが、今挙げたところは咲良にはない部分だ。


 ここまで滲み溢れるほどの慎ましさはなかった。

 そんなヒラヒラとした服を好んで着ることはなかった。

 髪も、艶やかな黒だった。


 だが、すでに心の中では確信していた。

 俺が実際この目で見て、妹のことを他人と間違えるはずがない。


 ――咲良だ!


 そう心の中で叫んだ時、俺の目の前に咲良が、俺の隣に座るコーエンさんの目の前に男性が静かに席へと着いた。老執事がその二人にもお茶を用意している。


 そこで初めて咲良と目があった。


 真っ直ぐに見るそのつぶらな瞳は、俺がずっと見続けた、俺をずっと見続けたあの瞳に間違いはない。


 なのに、どうして。


 凝視する俺に向かって、咲良は自分がなぜ凝視されているのかわからないといった風にきょとんと首を傾げたのだ。そして、すぐに隣に座る男性へと視線を向けてしまった。

 当然、そんなのは望んだ反応ではない。『お兄』と一言だけでも呼んでくれたらこの気持ちが晴れるのに、これでは恐れていたことが現実であると証明されてしまうではないか。


「咲良」


 俺は逃げようとする希望を捉まえるかのように声を出した。

 しかし、咲良は自分が呼ばれたとすら認識していないようで、こちらを向いてはくれなかった。


「君か。行方不明の妹君を探しているというのは」

「……ええ」

「で、彼女に似ていると」


 白髪の男性は隣に座る咲良に目をやる。

 すると、咲良は男性の目を見つめ返して微笑んだ。


 俺は咄嗟に目を逸らした。

 その笑顔は、いつも俺に向けられていたはずのものと寸分違わぬものだったから。


「だが、残念ながら別人だ」


 白髪の男は言う。


「ま、待って下さい。一つ、一つだけ確かめさせてもらえればわかるんです」


 そう。俺には咲良が咲良であると確かめることができる。


「失礼ですが、右腕の、ここの部分を見せてもらえますか?」


 指し示したのは右肘の少し上あたり。俺の咲良なら、そこには子供の頃に負った火傷の痕が残っているはずなのだ。

 昔、俺たち兄妹は近所で起きた火事に巻き込まれたことがある。その際、俺は背中に、咲良は今言った箇所に火傷を負った。そのせいか、咲良は火が少し苦手になり、台所にもすすんで立ちたがらない。

 年が経ち、だいぶ目立たなくはなったはずだが、咲良は普段その傷痕をなるべく見せないように心がけていた。


 しかし、目の前にいる咲良(?)はさして嫌がる素振りを見せることもなく、袖を軽く巻き上げる。

 その仕草を見て、俺はやっぱり別人か、などど思ったりもした。


 だが、露わとなった彼女の腕には、確かに火傷の痕が残っていた。


「俺の妹と、同じ傷痕です。やっぱりそう――」


 もう決まり。これは現実だ。だが、今は他事などいい。

 まずは再会の喜びを口にしたい。


「いや」


 そう思った俺の言葉を、白髪の男は遮った。

 そして続けられた言葉に、俺は思わず言葉を失った。


「彼女は、私の妹だ」


 耳さえも疑った。


「ええ。ボクは間違いなく兄様の妹ですよ?」


 更にもう一度。

 小次郎から聞いていたのと同じ。『兄様』。それに『ボク』だと?


 確かに、目の前にいるのは咲良だ。

 直感だけではなく、証拠も確認した。

 だというのに、これはどういうことだ。

 何が起こってそうなってしまったのか。


 全く理解できなかった。


 別人であってほしいと願った。

 それは同時に無事であってほしいとの願いだった。


 しかし、その願いは叶わず、一目見て別人ではないと確信した。

 でも、今の咲良は俺のことがわからない――。

 その事実だけでも嫌ってほど苦しいのに。


 誰が誰の兄だって?

 誰が誰の妹だって?


 咲良の口から放たれる、俺以外の誰かに向けた『兄』という言葉。

 それはもう、心を蝕まんとする毒薬に等しい。


 もう、わけがわからない。

 なんで……、なんでこんなことになってしまったんだ。


「キミ……」


 小次郎が声を掛けてきたが、それ以上何も言わなかった。

 俺も何と言っていいかわからなかった。


「あのさぁ、アナタがプロフェッサーさんでいいのよね?」


 そこにリンネが口を開いた。

 白髪の男は訝しげに頷く。


「じゃあさ、ヴォルノイン火山討伐隊で、サクラっていう魔装士と会っているでしょう?

 隣の、妹さんだっけ、そのサクラとよく似ていると思わないかしら?

 ……ちょっと似過ぎなくらいに、ね」


 リンネの言葉には棘があった。

 それを受け、プロフェッサーは何かを思い出すように少しの間を置き、口を開く。


「……言われてみれば、そうかもしれないな。では、彼が探している妹君とは、そのサクラのことか?」

「そうよ。その時のサクラの様子とか聞かせてくれない?

 そこで何があったのか、とか。あ~、それとサクラの行方に心当たりがあればそれも教えてほしいわ。まぁ世界中どこを探しても、ここ以外では見つからないと思うんだけどね」


 リンネは柔和な表情こそしているが、目だけは全く笑っていない。

 まるでこの状況を理解しているかのようにも思える口振りだ。


「それはどのような意味かね?」

「そのまんまの意味でしょ」


 二人はそのまま睨み合う。一秒、二秒、と。

 そして、五秒が過ぎた時、リンネがパッと視線を移した。

 テーブルの上にちょこんと置かれた咲良の右手に。


「あら、綺麗だけど変わった指輪ね」


 咲良の右手小指には確かに黒い指輪が嵌められている。あんなもの、咲良は持っていなかったはずだ。


「それ、魔装、でしょ?」


 リンネは続けて言った。魔装というならばアルマトリカに来てから手にしたものなのだろう。


「ええ。兄様がボクの為に作ってくれた、ボク自身といってもいい大切な物なんです」


 咲良はその指輪を愛おしそうに見つめた。


 リンネが続けて何か言おうとした時、

「魔導技師か」

 と、プロフェッサーはあからさまにリンネに対して嫌悪感を露わにした。


 あれだけ挑戦的な発言をし、尚且つ同業者だと知れれば、技術や研究を盗み見ようと企む輩と勘違いされたのかもしれない。

 一方でリンネは飄々としているが、気付けば隣に座るコーエンさんも様子がおかしかった。いつもなら止めに入るか、もしくはリンネを庇ってプロフェッサーに食って掛かるかするはずだ。


「そうよ。アナタと同じ。根っこまでは一緒にしてほしくないけど」


 根っこ。それが何を示すのかは俺にはわからなかったが、プロフェッサーには十分すぎるほどに伝わったようだ。


「フッ、名は?」


 嘲笑うようなプロフェッサーに対し、リンネはフワッと髪をかき上げた。


「天才美少女魔導技師、リンネ=トルディアよ。覚えてもらわなくて結構です」


 そして、自身に満ち溢れた様子でそう名乗りを上げた。その筋の権威と呼ばれる者に対しても全く物怖じしている様子は感じられない。

 それどころか、自分の方が上だと宣言したようにすら聞こえる。


 それを聞き、プロフェッサーが目を見開いた。

 怒ったというわけではなく、驚いた、といった感じだ。


「トルディア、だと?」

「あらあらっ、すでにアタシを御存じだったのかしら。身に余る光栄だわ。おほほのほ」


 その馬鹿にしたようなリンネの笑いをプロフェッサーは気にも留めず、なぜかその視線をコーエンさんに向けた。それを受けたコーエンさんは蛇に睨まれた蛙のように固まっている。


「そう、か。まさに奇縁だな」


 プロフェッサーはそう呟くと席を立った。リンネが不思議そうにそれを見つめている。


「話はもう終わりだ。代金を支払ってお引き取り願え」

「かしこまりました、旦那様」


 プロフェッサーに指示され、老執事が包みをコーエンさんに渡す。


「ちょっと!」


 リンネが声を上げたが、今度はコーエンさんがそれを制した。


「アリマ、一旦帰る。いいか?」


 そう確認してくる表情は青白く、声も細い。

 俺もリンネとプロフェッサーのやり取りに耳を傾けていた内に落ち着いてきてはいたが、頭の中は混乱が増している。とにかく今は状況を整理したい。

 幸いかどうか、咲良の居場所はこれで掴めたのだ。また訪れることもできるだろう。

 ここは黙って首肯を返すことにした。



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