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涙音~つながった2人の想い~

作者: しゅがー


『おはよう!ゆうきっ』

「おはよー」

うちは“鈴木里緒奈”横浜市立の中学2年生。

1つ年上で中3の、“叶谷結城”と付き合ってる。

すっごくかっこよくて、告白したらおっけーもらっちゃった♪

でも中3だから受験勉強で忙しくてなかなかデートにはいけません・・・涙

だからこうして毎日朝、学校に行く前に会ってから一緒に登校♪

隣にいるだけで気持ちが落ち着いて幸せになれるんです///

ここからうちの1日が始まりますっ。

『ゆうきぃ・・・』

「ん?」

『今日も塾~?』

「そうだよ。ごめんな。」

『大丈夫っっ!だって明日は金曜日だもーん♪』

「悪いな。我慢させちゃって。明日はないから」

『うんっ☆楽しみ~』

そぅ。毎週金曜日と日曜日だけは結城の塾がお休みっ!!

土曜日は学校ないし、結城の塾も午後からだから、夜更かししてメールできるんだぁ。

「じゃあ、また明日ね」

『うん。じゃあね結城っ!』

・・・。

『はぁ・・・。』

幸せな時間が終わってしまった。泣

「ちょっと。なんでリア充のあなたがため息とかついちゃってんの?」

『あやかぁー。』

“成田彩夏”この子とは喧嘩とかもめごととか多かったけど、

今は相談にのってくれるイツメン。大好きだよー!!

「ため息つきたいのはこっちだよっ!はぁあ。」

『またメールの返事来なかったの?』

「いや、昨日はね、来たんですよ。」

『ならいーじゃん。』

「よくない。3件くらいで終わったのー!!!!」

『メールできただけでも感謝だよー!うちは毎日できないもん』

「そんなことゆってるけど毎朝一緒に学校来てんじゃあん。」

『でもメールは・・・』

「金曜日いっぱいできるって決まってるじゃん!!!」

『ま、まぁ・・・///』

「いつくるかも何件できるかも分かんないよりうちも里緒奈みたく決まってる方がいい!!」

『は、はぁ。。。すいません。。。』

「リア充はうちの敵だあぁぁぁぁ!!!」

彩夏には、他クラスにタメの彼氏、“滝澤誠也”がいて、なかなかメールを返さないらしい。

そう考えると、毎日会えて、決まった日にたっくさんメールできるうちの方が

得はしてるのかな??でもタメだと教室の階一緒だし・・・。

キーンコーンカーンコーン

あっ!予鈴だっ!!

『彩夏いそごっ!!・・・あれ。』

「里緒奈おはよー!」

『あ、奈津美!おはよっ。』

「彩夏ならね、もう階段上がってったよー?」

『え。まじかぃっ。ありがとねー!!』

なんとマイペースな・・・。あの子A型だったよね?

「いーえ。里緒奈、3組1番遠いんだからいそいだ方がいいよ!」

『え?うわっ!あと3分っやばーい。ごめん奈津美ほんとありがと。』

「里緒奈ファイトーっっ!」

こーゆーとき3年は大変だなぁ・・・。

4階だもんね・・・汗

うちら3階でよかったわ。

キーンコーンカーンコーン

げげげっ!!!

本鈴っ!!やばいぃー

キーンコーンカー・・・

『間に合った!!』

「里緒奈ギリセーフっ!!」

『彩夏ぁ・・・』

「あは♪」

「おーい。鈴木。早く席つけー。」

『あ、せんせーおはよー』

彩夏のばか。まあいい子だからゆるす。

あーぁ。なんか毎日が冷め切ってるなぁ・・・。

楽しいことないかなー。。。

キーンコーンカーンコーン

「気を付けー礼ー」

「ありがとうございましたー」

1時間目。。。社会かよっ

「里緒奈ー。怒ってる??」

『彩夏ー。そんくらいじゃ怒らないよ。』

「よかったぁ。。。リア充敵だけど里緒奈は大好きー」

『ありがとー。あ、うち2組いくけど、一緒に行く?』

「ワーク終わってないからいいやっごめんね。」

『了解☆』

あ、いた。。。

「りおなー!おはよ」

『夢乃ーおはよ!教科書かしてくれない?』

「うん。いいよ」

『ありがとー助かるっ!じゃあねー』

ドンッ

『・・・った。』

「いってーなぁ」

『あ、ごめ・・・なんだ。裕也か。』

“佐藤裕也”だいぶ前に告白されちゃったけど

裕也には、いい友達でいてほしいからって断った・・・。

まぁ新しく好きな人もできたみたいだから

協力するつもり。いつも電話で相談にのってもらってる。

「ちょちょちょちょちょ。なに?裕也か。って?」

『えー?謝った意味なかったなぁって思っただけだよ』

「そんなそっちょくにゆってんなよ」

『ごめんね?傷ついた?まぁうちいそいでるからばいばい』

「おぅ。」

キーンコーンカーンコーン

「気を付けーれーい」

\おねがいしまーす。/

「はい。じゃあ今日は歴史やります。教科書89ページみてください。」

ぺらぺらぺら・・・

「1877年、西南戦争がありましたー。平清盛と・・・」

やばい。やばい。やばい。強烈な睡魔が・・・。

「ぐぅ・・・Z Z Z」

あ・・・ここは・・・学校?

あれ、うち、走ってる?誰かから逃げてるのかな・・・

後ろにいるのは・・・えっ?

結城!?なんでうち結城から逃げて・・・グィッ

・・・?誰かがうちの手を引いてる・・・?

すごく大きい・・・だれだろう・・・

・・なぁ・・・

り・・・なー

りお・・・

『・・・ん』

「里緒奈ーっ」

ばっっ

『えっ!?』

「もう4時間目終わっちゃったよ?」

『まじ・・・か』

「ちょっと・・・大丈夫?」

『あぁ。うん。大丈夫だよ』

「そっか。手洗いにいこうよ。」

『うんっ』

あれ・・・だれだったのかな・・・

うち、なんで結城から逃げてたんだろ。

でも、、、すごく心地よくて、、、あったかくって。

幸せなゆめだった。。。。

\ごちいそうさまでしたー/

「里緒奈ーどこ行くの?」

『あ、夢乃のとこ行ってくるね!』

「うーぃ。」

『夢乃・・・』

「里緒奈ーどーしたのぉ?」

『うち・・・やっぱりなんでもない♪』

「えー変なのー」

『あははーごめんね』

「いつでも話きくからねー?なんかあったらすぐテルテルっ!」

なんでだろ・・・夢のこと、、、ゆっちゃいけないような気がして・・・。

キーンコーンカーンコー・・・

『ありがとー。じゃ戻るね!』

あれは、、、うちの未来?

うちは泣いてたけど、でもすごく幸せだった。。。

うちの手を、大きい手が包んでくれて、

力も強いから安心できた。

あーもー・・・。

誰なの・・・?

『もーーーー。』

結局夢のことで頭いっぱい過ぎて5時間目も集中できなかったし。

今日のスケート、ちゃんと滑れるかな・・・。

「里緒奈ー。今日なんか変だよ?」

『本当?寝不足でちょっとだけ頭が痛いんだぁ』

「え。へーきかぁ?」

『う、うんっ!!気にするほどでもないよー』

「ならいーけど、なんかあったらすぐ報告せぃっ」

『はぁい!じゃあ練習遅れちゃうから、行くねっ!また明日ーっ』

「ばいばーい」

あっぶない。電車乗り遅れるところだったぁ

なかなかこないんだよね。

これ乗り損ねたらおしまい・・・。

『こんにちはー。お願いしますっ』

「おぅ。里緒奈。今日はトウループを完璧にするぞっ」

『はいコーチ。』

・・・ドンッ

いったぁ・・・。

「おい!大丈夫か!?なにやってんだよ!!!足が逆だぞ!なんで気付かねぇんだ!」

『すいません・・・。』

やっばい。右足首ひねった。

「立てるか?」

『はい。』

このくらいなら、まだできるっ。

ドンッ・・・ドンッ・・・ドンッ・・

なんで!?なんで飛べないの!?

アクセルもできない。

こんなんじゃ、初心者と一緒だ。

どうしようどうしようどうしよう・・・・。

「おぃ!!里緒奈!!!」

   ビクッ!

「ちょっとこっちこい。」

『はい。。。』

「なんかあったのか?」

『いぇ・・・特に何も・・・。』

「もぅ今日はいい。練習になんない。家で筋トレしとけ」

『はい。ありがとうございました。』

ガトンゴトン ガタンゴトン

なにしてんのうち。はぁ。。。

ブーブーブー

メール・・・。

『池田・・・?』

“池田亮”は同じ中学のタメ。全然学校きてない不良くん。

最近よくメールくるんだよね。

<今日もスケート?>

≪そうだよ≫

<お疲れ♪>

≪ありがとう・・・でもね、今日全くできなくて。≫

<スケート?>

≪うん。ジャンプ何もできなかった。5年もスケートやってるのに情けないよ。≫

<そうゆう日もあんじゃねぇの?>

≪こんなことあっちゃいけないの。1秒の演技、ジャンプにかかってるんだから。≫

<今までできたことができなくなったんだろ?>

≪うん。≫

<それはさ、お前が悪いわけじゃねーだろ?

お前の体は、スケートどころじゃなくてなんか別のことに集中してたんじゃねーの?

でもお前はそれに気付いてないから、体がゆうこときかねーんだよ。

だから、それがなんなのか分かんねーと、スケートとは向き合えねーと思うよ?>

・・・。

今日うちを見てないのに・・・。

こんなにわかりきったことゆってくれてる・・・。

結城とのメールでは、いつもうちが話してたから

こんなアドバイスみたいなメールきたの

すーごい久しぶりだぁ・・・。

ぐすん。。。

やばい・・・。泣けてきた・・。

≪まじめに考えてくれてありがとね。≫

<お前、泣いてんだろ?俺がいー感じのメール送ってやったから

感動して泣いてんじゃねーかー?笑>

『あははっ』

こいつには何でもおみとーしだぁ・・・。

≪ないてないからっ!!笑≫

<迎えにいこうか?>

はっ!?な、なんでよ!?

≪なんで!?≫

<調子悪かったんだろ?時間も時間だしよ。

もう遅いし、あぶねーじゃん。>

そんな・・・彼女でもないのに・・・。

≪大丈夫ですっ。池田に悪いし・・・。≫

<本当に平気?>

≪うん!まじでありがとう。。。≫

<好きなやつの心配くらい普通すんだろ>

ドキッ

好きなやつ・・・??

告白・・・じゃないよね?

う、うかれるなうちっ!!

ドキッってなにさ!うちには結城がいるんだから。

それにきっと打ち間違えたんだよ。。。

きっとそう・・・。

『ただいまー』

「おかえりーご飯できてるよー」

『はぁーい』

さっきから池田が気になってしょうがないよ・・・。

どうしよう。気付きたくないのに、気付いちゃった・・・。

うち、、、池田が好きだ・・・。

『ごちそうさま。お風呂入ってくるね』

・・・ポチャン

ふぅ・・・

好きって気持ちはまだ結城の方が大きいんだけど、

好きって感情は、池田のほうが分かりやすい・・・。

うちどうしたらいいんだろう・・・。

『はぁ・・・』

ぶくぶくぶく・・・。

のぼせてきたからあがろーっと。

『ふぁぁあ。ねむい。。。はやくねよー。』

ボスッ

ふー。

ベッドってこんなにやわらかかったっけ?

『おやすみなさい』

あ・・・

また結城がいる・・・

え?なんで手を振ってるの?

(きゃっ)誘拐!?

うち誘拐されてるの!?

結城っ!たすけて結城っ!!!

手ふってないで追いかけてよ・・・。

うちを、うちを助けて・・・よ

ガツッ!!

・・・へ?

だれ・・・?

またうちを助けてくれた。。。

大きくて、あったかいこの人・・・

あなたはいったいだれ・・・?

[俺がお前を守ってやるから、安心しろっ!]

不思議・・・。本当に安心できる。

ねぇ、誰なの・・・??

『あなた・・・は・・誰・・?』

「里緒奈起きなさいっ!あんた大丈夫?WW」

『はっ!!また。同じ人・・・。』

「寝言いってないで早く支度しないと先輩またせるよっ」

『あ、忘れてた。早く支度しなきゃ・・・。』

・・・ん?

忘れてた?今まで何があっても忘れたことなかったのに。

うち結城との約束を忘れてたの・・・?

最悪だ。

『行ってきます。』

やばい。5分遅れた。

『ごめんね・・・寝坊しちゃった。』

「うん。大丈夫だよ」

『そっか。』

「うん。」

やだな・・・この間。

『昨日ね、調子悪くて、ジャンプできなくなっちゃった。あはは。』

「あはは。そっか。」

『うん・・・』

ながされちゃった。。。

『じゃあね。また夜メールするっ』

「ばいばい」

そっけないなぁ

でもこれがうちにとっての幸せだったんだよね・・・。

うち・・・よくばりになっちゃったのかな?

キーンコーンカーンコーン

・・・今日もなんもなく終わっちゃったなぁ・・・。

「里緒奈ー!」

『あ、夢乃!』

「一緒に帰れる?」

『いいよっちょうど話したいことあったんだよね』

「んー?」

『実はね・・・うち、池田のこと好きみたい。』

「ええええー!!!!」

『昨日メールとかしてて、さりげなく優しくて・・・。』

「じゃあ、先輩は?」

『うん。曖昧な気持ちで付き合うことできないから別れる。』

「考えてみなよ!ずっと幸せ幸せって、ゆってたじゃんっっ!!」

『うちね、かっこいいと好き。とは、違うものだと思うんだ・・・。』

「うん。」

『池田からの優しさを知っちゃって、気持ちが揺らいじゃって。

結城は本当にうちのこと好きなのかなとか、思っちゃうの。』

「ためしたら?」

『ためす?』

「うん。先輩が、ちゃんと里緒奈のこと、好きかどうか。」

『どうやって・・・・?』

「かんたんだよっ!!うちのどこが好きってきけばいいよ!」

『それだけでわかるの?』

「ちゃんと好きな人は顔も好きだけど、って性格面でいいとこをつなげてくれるのっ!」

『なるほどね・・・。』

「でも、里緒奈をちゃんと好きじゃない人は、可愛いからってゆうと思う」

『う、うん。やってみるね!!』

「がんばって!!」

『夢乃、ありがとうっ!!』

「うん。」

今日は久しぶりにメールできる☆

嬉しいよっ!だって好きだもん・・・。結城のこと。

『ただいまーっ』

たったったったっ

ケータイケータイ・・・。

あったあった!

『えーっと・・・』

≪結城っ☆めーるしよー?≫

よしっ♪

へへ。久しぶりのメールだぁ・・・

<ごめん。ちょっと疲れたんだ。今日は寝てもいい?>

えっ。そんな・・・。久しぶりだったのに。

グッ。

≪1つ聞いていい?結城はうちのどこが好き?≫

<そんなの、全部だよ。里緒奈は可愛いし>

‘可愛いし’・・・?

全部ってなに。具体的にいえないから大ざっぱにまとめたの・・・?

『うわぁぁん』

気付いたら涙が止まらなかった。

1ℓは余裕で越えてるくらい涙を流した気がする。

うちはずっと結城だけを見てきた。

でも結城は、うちのこと、なんにも知らないままなんだね。

悲しいよ。さびしいよ。こんなにショックうけるなら聞きたくなかった。

でも、聞かなきゃこんなにはっきりした結果は出なかったよね。

夢乃。ありがと。。。

≪結城、ごめん別れよう・・・?≫

引き留めてくれるかな?

なんで?くらいはゆってくれるのかな。

結城は優しいもんね。

きっとゆってくれる。

そしたらなんてゆおう・・・・

『・・・そんなぁ』

<分かった>

こんなたった1言で終われちゃうくらいもろい関係だったの?

うちらは、もっと固い絆で結ばれてるって信じてたのに。

もぅ。だめだよ。

うち、一気にさめちゃった。

結城・・・ごめん。いままでありがと。

そのあとも1時間くらい泣き続けた。

鏡をみたら自分の顔じゃなくて

知らない人が映ってた。

目は真っ赤で、腫れぼったくてつぶれてる。

それだけ好きだったんだなぁ。うちは・・・。

その日からうちの楽しみはなくなってた。

池田も、メールの返事をくれないからめーるができない。

なにもないまま、4ヶ月が過ぎてった。

その3ヶ月の間に、池田とメールをしていき、

うちの想いは大きくなっていくばっかりで、

進展はなにもなかった。

「里緒奈ー。もうすぐバレンタインだよぉ?」

『彩夏。彩夏はなにあげるの?』

「へっへっへ。うちはね、トリュフだよぉ♪」

『ふぅ~ん・・・。』

「ちょっと!ふーんじゃないよ!里緒奈は?池田に何あげるの?」

『どーしよぉーーー』

「ケーキ!」

『えぇ?なんでよぉ』

「なんか今食べたい気分」

『彩夏ー。ふざけないで。』

「ケーキにしなってば!」

『ケーキ・・・ねぇ。』

「うんうん。1番手作り感あってちょーいーじゃん!」

『じゃあケーキにしようかな。』

「いいとおもう!」

『本当?』

「もちろんっっ!じゃあバレンタインに、一緒に来てもらおっか」

『うんっ!』

バレンタインっ♪

テスト近いけど気合入れて頑張っちゃうっ!!

・・・2週間後・・・

今日・・・・

いよいよ今日だよぉ・・・

バレンタインだぁっっ!

渡して、帰ってから、気持ちを伝えるんだっ!!

メールだけど・・・。

好きって気持ちを・・・。

『彩夏ー!!!』

「里緒奈!がんばるんだよっっ!!!」

『もちろんっ!!!』

「よぉし。じゃあうちは誠也よぶから、2人でがんばってよっ!!」

『はいっ!!』

・・・ 

『い、池田っ』

「んー?」

『これ、作ったの。』

「お前が?」

『うん・・・。ケーキだよ。あっいらなかったら、捨てて?』

「捨てるわけねぇだろ。」

『ん?』

「いや、ありがとな。」

『うんっっ!』

「里緒奈ーっ?もう平気?」

『大丈夫だよっ』

「じゃあ、いこっか!」

『だね!』

「よかったじゃんっ!ちゃんとわたせて♪」

『よかったよ~』

「本番はこれからだね!」

『うんっ!がんばるね!』

「結果報告待ってる!じゃあね!」

『ばいばーい!』

よぅし・・・。

帰ったら池田にメールで伝えるんだっ。

『ただいまー』

「おかえり」

あれ?メール来てる・・・。

・・・いっ池田!!

なんだろう・・・。

<ケーキ、まじ旨かったよ。ありがとう>

もう食べてくれたんだ・・・///

≪食べてくれてありがとっ≫

なんか・・・2人でお礼言い合ってるし・・・

『あはっ変な感じっ』

<ケーキは俺だけにくれたの?>

≪そうだよ≫

<まじで?ちょー嬉しい!!>

可愛い、、、

この流れでいけるかな?

≪あのね、そのチョコ、、、ギリでも、友チョコでもないの。≫

<・・・え?>

わかってるのかな?分かってないような・・・

この先なんて言ったらいいのかわかんないよ・・・

えぇいっ!もう率直にゆっちゃえぇ!!

≪好きなの。池田のこと・・・。だいぶ前から・・・。≫

結城に告ったときよりずっと緊張するよ・・・

<ありがとう。でも俺、どーしても酒とたばこだけはやめらんねぇんだよ>

お酒と・・・たばこ・・・。

池田と付き合えるならっ

≪うん。うちは大丈夫だよ≫

<なら付き合おう?大切な今日を忘れんなよっ!>

≪ありがとうっ!≫

や、やったぁー!

5ヶ月くらい思い続けた甲斐があったぁ・・・。

どーしようすごく嬉しい。

2月14日23時32分。この日がうちの記念日です。

『彩夏ー!!!!!!!!!』

「里緒奈っおはよう!どうだったの?」

『OKだったぁ♪』

「おめでとぉおお!!!」

『へへ///ありがとね!』

幸せになれるって信じてた・・・

でも、一気に崩された。

『ただいまー』

メールだぁ♪

『・・っ!!そ・・んな・・・』

<ごめん。お前が俺のことどー思ってんのかわかんねぇから別れよ。>

そんなっ好きだよっ!大好きだよぉ!?

なんで・・・分かってくれないの・・・?

≪うちは好きだよ?≫

<ごめん。よくわかんねえの。>

≪どぅしてよ・・好きなのに・・・っ≫

<好きな人できた。>

好き・・・な人・・・。

そっか。そだよね。うちごときが幸せになるなんて。

許されることじゃないんだ。

神様、そゆことでしょ・・・?

≪わかった。1つ聞いていい?≫

<ん?>

≪1回でも、うちのこと好きになってくれた?≫

こんなの自分できくのもどうかと思うけど

結城のときと同じことが繰り返されるのは嫌だ。

可愛いとかならあきらめよう。でも・・・

ちゃんと好きだったって伝わったら

もう少し、頑張ってみてもいいのかなぁ・・・?

<好きだったよ。ずっと。

ちいせぇくせに、でっけー俺より体張って、なんでも頑張ってたり

めんどくさいとか、一言もいわねぇで、頼まれたことこなしてたり、

達成感あふれてる笑顔も、きらきらしてた。

そんなお前に惚れてた。>

『うっ・・・く。うぅぅ・・・・』

やっぱり、池田はいい人なんだっ

見た目だけで判断とかしないし、ちゃんと個性をみっけてくれる。

『えへへ。すごい人に恋・・・しちゃったなぁ』

≪ありがとう。本当に。≫

<これからはまた、いーダチでいてくんねぇ?>

≪無理だよ。好きなのに近くにいたら。いつまでたっても忘れられないでしょ?≫

うちね、応援できないから、池田の近くにはいれないんだ。

ライバルとの恋の応援なんて、絶対にできない。

<そっか。じゃあな・・・。>

≪ばいばい≫

ちゃんと、ばいばいした・・・

嫌だけど・・・。

いくら縋り付いたって無駄だ。

振り返らせないとっ!

久しぶりにリアルでも投稿しよっかな。

『す、すごいっ』

結城とのことばっかりかいてある・・・。

このときは、本当に小さなことでさえも、

うちにとっては大きな幸せだった。

池田の優しさを知っちゃった今では、

そんな小さなことじゃ、幸せを感じなくなっちゃった。

欲張りな人間になっちゃったなぁ・・・。

うちも・・・。やばい・・。また涙でてきた・・・。

《もう、顔ぐちゃぐちゃ。こんなに泣いたのは初めてかもしれない。》

ブーブーブー ブーブーブー

ん?電話・・・・。

[はい?]

【あ、俺!俺!】

[あはっ俺俺詐欺みたいだよぉ]

【まじで?えーとね裕也ですっ!】

[あははっ分かってまーすねぇ、振られちゃった。]

【亮?】

[うん。ごめっ・・・泣きそうだぁ。]

【泣けよ。泣いていいぞ。好きなだけ泣いて、しゃべってけ。】

[ゆ、裕也~。うち、ずっとずっと好きだったのにぃー!

うわーん・・・わーんなんでだめっなっのぉー]

【大丈夫。大丈夫。】

30分近く泣いちゃった。ごめんね裕也。

めんどくさかったでしょ。

ごめんね。。。

【落ち着いた?】

[うん・・・。裕也、ごめんね。]

【大丈夫だよ。俺、こんくらいしかしてやれねぇし。】

[すっきりしたよ]

【好きなんだろ?まだ。】

[うん。でもね、告白はやめとこうかなっ]

【なんで?】

[え。だって・・・。

振られるの分かってて告白するなんておかしいでしょ?]

【そんなことねぇだろ。】

[そんなことあるよっ!だって、もうこんなに辛いのやだ・・。]

【ぷはっお前と俺、考え方間逆だっ】

[へ・・・?]

【俺は、振られる覚悟で告白する。

 少ない可能性を信じて。】

[少ない・・・可能性??]

【お前は、告白して振られるくらいなら、告白しねぇってわけだろ?】

[うん・・・。]

【でもさ、告白してねぇのに、振られるとか、わかんの?】

[え・・・]

そりゃあ・・分からないけど・・。

でもっ!!

[でも、1回振られてるし・・・。]

【じゃぁ何?

 1回振ったらもうそいつとはぜってぇ付きあわねぇっていえる?】

[いえない・・。]

【だろ?俺の経験からすると、

 告白したら可能性は本当に少しだけ上がんだよ。】

[どーして?]

【人によって違うかもしんねぇけどさ、

 今まで意識してなかったり、眼中になかったやつでも、

 告白されたらすこーしだけ意識しちゃうもんなんだよっ】

あ・・・。確かに、うちも、告白未遂?されるまで

池田のことなんて考えてなかった・・。

でも今じゃ・・池田のことで頭がいっぱい・・・。

【でもな、運命に等しいくらいすげー小さな確立で。】

[運命・・・。]

うちはその小さな小さな確立の中

池田に恋をした・・・。

これって、なかなかないことなのかな・・。

【そう。運命。でも、可能性が上がるなら、

 告白しないで0%より、

 0.1でも、0.01でも、上がるほうがいいだろ?】

そうだ・・。

告白しないで0で終わるより・・・。

いいんだね・・・。

[そうだね]

【だから俺はそれに賭けたんだ。】

[・・・。]

【なんてっ俺の話はどーでもいいから、がんばれよっ!!】

[ありがとっ!!裕也は本当にうちの支えだよっ]

【おぅ。いつでも頼れっ】

[そういえば、裕也なんか話あったんじゃない?]

【あ、俺?なんでもないってか忘れた】

[えぇ?あははっじゃあ思い出したら教えてね!]

【おう。じゃあな】

[うん。ばいばい]

裕也・・ありがとう。

本当に、励まされた。

自分に自信ついたら、もう一回

ちゃんとゆおう。

・・・・・・・・・・・・

『ふぁぁぁぁぁあ』

「りーおなっ!・・あ。すいません。

 人違いでしたっ!」

『彩香っ!!』

「里緒奈!?」

はは。この顔じゃ分からないのもむりないか・・

「ど、どうしたのその顔っっ!?」

『振られちゃった。すごーく泣いちゃって・・・。』

「そんなっ。里緒奈・・・」

『大丈夫っ!!諦めないからっ!』

「うんっ!!そうだよねっ」

『毎回悪いけど、協力してねっ!!』

「もちろんだよ!!」

『ありがとうっ!!』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

『自信ついたら・・とかゆってたけど

タイミングわかんないよぉ』

振られてから、もう1週間。

想いは大きくなってゆくのに、

メール1通もないまま・・・。

ブーブーブー ブーブーブー

『いっ池田っ!?』

なんで・・・やばい・・・また泣けてきたっ

『はっはいもしもし・・・っ』【あ、俺だよ。】

[池田・・・。どうしたの・・?]

聞きたくない気がする・・。

もし、彼女ができた。とか、もう電話番号も消してほしい。とか、

悪いことだったら、ずっと引きずり続ける。

でも、聞かなきゃすすめない。

複雑な気持ちでいっぱいになって、

気持ち悪くなってきた・・。

やばい。吐きそう・・。

【お前、泣いてる?】

[えっ・・・。うん。ごめん。]

うちの嗚咽が聞こえちゃったのかな・・・。

どうしよう。

迷惑・・・?

【マジだったんだ。】

[え・・?]

【いや、いろんなダチから、

お前がずっと泣いてるってきいて、

放っておけなくて・・・。

俺のせいだろ?】

[そ・・んな。諦めが悪い自分のせいだよ。]

【原因は、俺じゃん。】

どうしよう・・・。

すごく責任感じさせちゃってる・・。

[・・・。]

【泣くなよ。】

[ムリだよ・・・。]

【俺なんていてもいなくても一緒だろ。】

[そんなことない。池田の存在は、

うちにとってすごく大きいよ。]

【でも、お前にはすぐ、もっといい奴ができるよ】

[池田のこと、そんなすぐに忘れられない。

ねぇっいけ・・・]

【じゃあさ、今からすげー大事なことゆうから

 聞いてくんねぇ?】

うざいから諦めて・・とか?

怖い・・・聞くのが怖いよ・・。

でも・・

[うん。分かった。]

【俺さ、お前にはもう彼氏できてると思ってた。

俺のことなんてとっくに忘れて

もう違うやつと幸せになってんじゃねーかな?とか。

でも、お前がずっと泣いてるって聞いて、

すげー心配になって。

俺のせいでそんな思いさせてるって思うと、

罪悪感でいっぱいでさ。

俺、勉強もできねーし、

酒とかたばことかもやめらんねぇ。

普通の中2じゃねーじゃん?

世間でも、落ちこおぼれってやつに入ってるな。

そんな奴がさ、

純粋で、

汚れてないお前みたいなやつと付き合うなんて

許されねーよ。】

池田・・そんな風に思ってくれてたんだ。

嬉しい・・。

今までとはちがう涙がポタポタと、雫になって落ちる音がした。

【早くお前を忘れねーとって思って、

違う女と付き合った。】

・・・え。

そ・・・んな。

じゃあ・・今・・池田には・・。

【キスもした。最低だろ?俺。

 好きでもねー女に、

 簡単にできるような奴なんだよ。】

そんな・・っ

どうして・・・。

今うちからあふれて来る涙は、今までと同じ、

いや、それ以上におもたい涙。

ボトン ボトンと、落ちていった。

そんな人じゃない・・。

そんな人じゃないよ・・。

池田は、そんなひどいことする人じゃないよ。

【こうゆうことをしたら、好きになれっかなって。

思ったんだよ。

でも無理だった。

俺やっぱり、

そいつのこと、好きになれなかった。】

「ひっく・・。」

何もいえない・・・。

もう・・だめだよ・・・。

【俺、お前しかダメなんだよ。

誰もお前の代わりにはなれない。

こんな落ちこぼれだし、

いーとこねーし、

これからも

警察の世話になることはあると思うんだ。】

「うん。」

【なぁ、それでも良かったら、

戻ってきてくんねーか?】

え・・・?

うちが・・池田と・・・。

でも、やっぱり、女の子をそうゆう扱いする人だったら。

頭の中では、どーしたらいいのか分かんない。

でも・・・

[うちでよかったらっ]

もう答えはとっくに決まってたはず。

池田は確かにひどいことをした。

でも、もし、その子と今も続いていたら、

もっとひどい人だった。

別れたってことは、

その子のことも考えてあげたから。

ほらね。

池田はちゃんと人のことも考えてあげれる。

優しい人なんだよ。

【まじで・・・?いいの?】

[うち、イヤだったよ。

女の子とキスしたなんて聞いて、

すごくショックだったの。でもね

ひどいってところは、

人間誰だって持ってる部分でしょ?

池田には、それ以上に、

いーっぱいいいところがあるんだよっ]

そう。悪い部分がない人間なんて、

絶対に1人もいない。

そこで終わっちゃ悪人だけど、

それ以上に、いいところがあれば、

その人を信じるのが正しいことなんだ。

【俺で・・いいの?】

[池田だから、いいんだよっ!]

【・・・ありがとう。

マジで、もうぜってー離さねー】

[うん・・うん。]

これでよかった。

絶対に、うちは間違ってなんかない。

だって、また、軽い涙が、落ちてるんだもんっ

ポトン ポトン

って音を立てながら・・・


【学校終わったら会おう?】

[いいよ。]

【また連絡する。じゃあ、お休み】

[うん・・・お休み。]

・・・

もう・・5時だよ・・

まだ回りはくらいけど、、、

もう朝だ・・・

少しだけねようかな・・

・・・・・・・・・・・・・・・・

『んっ・・・んんん~』

はぁ。全然寝れなかった。

でも、今日はいつもより体が軽いっ!

支度もすぐに終わった。

『いってきますっ』

学校が終わったら会えるんだっ

「おはよう里緒奈っっ!」

『おはよ~』

「なんかいいことあった?」

『バリバリありまくり~♪』

「えー?なになに??」

『昨日ね、池田から電話来て、

いろいろ話してたんだ。

うちのこととか、あいつのこと。

でね、最終的に、

やり直すことになりましたぁーっ!!』

「おめでとー!!」

『へへっ。ありがとう///』

今日は久しぶりに授業をまじめに聞けた。

休み時間も、

ボーっとすることがなくなって、

前と同じ・・・ううん。

それ以上に元気になれたかなっ♪

キーンコーンカーンコーン

\気を付けー礼ー/

さよーならー

メールメール・・・

あっ!きてたぁ

<終わったら、里緒奈んちの前の公園きて。>

≪今から行くね。≫

よっし。

早くいこーっと!

あっ。鏡チェック・・・。

変なとこは・・大丈夫!

いこっと☆

「あ、里緒奈。」

『やっほ。何時からいたの?』

「2時とか。。。」

『そっかっ!!』

・・・。

うゎー

地味に緊張・・・

こーゆーときって

どんな話したらいいのー汗

「あのな」

『あ、うん』

「俺昨日里緒奈に、

めっちゃいろいろゆったじゃん。」

『うん。』

「正直、すげー怖かったよ。」

うちも怖かった。そんなことするんだぁって。

一瞬だけ、池田を疑っちゃった。

「でもな、こうゆうこともしちゃうんだって

知ってほしかった。

俺、知らない里緒奈がいるのは嫌なんだ。

だから、俺も、なんも隠さねー。

全部ゆおうと思った。」

『うん』

ゆってくれなかったら、

きっと、またすぐに壊れちゃってた。

「そんな俺を受け止めてくれて、

マジで嬉しかったよ。」

池田は、外見は大きくて、力も強いけど、

中身はすごく小さくて、弱いんじゃないかな。

そんな池田を、これからはうちが支えるよ。

「なぁ、運命って信じる?」

『運命・・・。』

告白の賭け・・・

その小さな小さな可能性に引っかかったうちは

池田と出会うって決まってたのかな。

「俺さ、お前を好きになって、付き合えて、

このドキドキした感じで、

里緒奈との出会いは、

偶然でも、たまたまでもなくて、

運命だったって信じてる。」

『うちもね、この気持ちは、

運命なんじゃないかって、思ってる。』

「絶対大切にする。

俺、お前のこと離さないし、

何が何でも守り抜くよ。」

ギュッ

池田の大きな手が、

うちの手を力強く握り締める。

あっ・・・。

この感じ。

忘れてた。

あのときの夢と同じだ・・・。

この力強さ、

守るよってゆう言葉。

じゃあ、

あの時からうちを守ってくれてたのは、

池田だったんだ・・。

やっと・・・

やっとだよ・・・。

2人の想いがつながった。

この時を、

ずっと待ってた・・。

運命を、こんなに強く信じたのは

初めてかもしれない。

『ね、 ねえ。』

「んー?」

『池田は、学校来ないの?』

「うーん。里緒奈が来てほしいなら。」

『なら・・・?』

「いこっかな?」

『来てほしい・・・。』

「じゃあさ、1つお願い」

『なに?』

「俺のこと、亮って呼んでよ?」

『り、亮・・・。』

「それで、ゆって?」

『亮・・・学校、来て?』

「おうっ!明日から一緒にいくかっ!!」

『うんっ♪』

亮・・・

この人と一緒に、

明日からまた新しい日が始まる。

亮と一緒に、

これからは、もっとたくさんの、

初めての気持ちを知っていくんだ。

亮と一緒に。

ずっとずっと・・・

since2.23~forever...


    ~end~




さいごまで見てくださってありがとうございました。

この中ではしゅがーのデビュー作です。

フィクションですが、

こんな話は、きっとあると思います。

少しでも

共感していただけたら嬉しいです。

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