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聖女は逃げ出した  作者: 氷桜 零
第1章
30/33

わたしの居場所


今日もアルのお仕事はお休み!

3日後からは仕事を始めるみたいなので、アルのあと少しの休暇を楽しませてもらおう。


今日はたまたま食堂で一緒になった、ミスティ、ロシュア、ノインとわたしたちでお昼ご飯を食べているところ。


ここ数日は皆んな忙しそうにしていたのに、疲れているどころかなんだかすごく生き生きしている様子。


楽しい仕事でも、あったのかな?

……仕事に楽しいも、楽しくないもないか。


じゃあ、個人的な予定とか?

んー??

なんだろう?


「ユフィーレ、何か欲しいものはないか?」


「欲しいもの?でも、アルにも皆んなにも、いっぱいもらってるよ。」


「何でもいいわよ〜」


「誕生日プレゼントだからなっ……あ……」


「「「おいっ」」」


「誕生日……」


誕生日。

絵本で読んだことがある。

生まれてきてくれたことを、生きていることをお祝いする日。


いいのかな?

わたしは、お父さんとお母さんを殺したようなものなのに。

わたしが生まれたから、殺されてしまったのに。


わたしは……


「わたしは……生まれてきて、よかった……?」


「「「「当然!!」」」」


「生まれてきてくれたから、こうして会えたんだ。よかったに決まっているだろ?」


「そうそう。ユフィーレが来てから、毎日楽しいもの!」


「ユフィーレが来て、ギルマスが真面目に仕事している。」


「……おいっ。」


「ユフィーレは可愛いから、何でもいいんだよ!」


アル……ミスティ……ロシュア……ノイン……


「うん……うん……ありがとう……」


涙が溢れる。

こんなに、「生きていてよかった」って思ったのは、生まれて初めて。


だって、ずっと自分を責めてた。

ずっと、自分がいなければって思ってた。


きっと心のどこかで、ずっと居座る気持ちだと思う。

けど、生きていてもいいって言ってくれる人たちがいるから、わたしは何度だって前を向くことができる。


やっとわかった。

安心できる場所。

帰ってくる場所。


ここが、わたしの居場所なんだって。


「欲しいもの……ある。」


「何だ?」


「ずっと一緒にいてくれる家族。家族が欲しい。家族になりたい。」


「それじゃあ……」


アルが何か言いかけたけど、わたしは気がつかなかった。


「アル!わたしをお嫁さんにしてください!!」


「父………………んんん???……お嫁さん?」


「うん!お嫁さんになったら、ずっと一緒にいられるよね!」


「確かにそうだけど、そうじゃなくて……」


「ダメ、なの?」


アルの服を精一杯つかんで、アルを見上げる。

さっきの涙がちょっと残って、目がウルウルしてる。


「うっ…………(どうしよう、断れない!断ったら、泣くやつだ!)」


「あはははっ!それいいね!してやりなよ、結婚!」


「まぁ、ご自由に。」


「毎日が楽しそうっすね!」


「(後で、覚えとけよ……)その話は、大きくなってからな。」


「うん、わかった!」


ねぇ、アル。


ずっとずっと……だ〜い好き!!






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― 新着の感想 ―
まだ早いわwwwwwwww<結婚
「私をお嫁さんにしてください!!」 俺  フゴッッッッッッッッッッッッ!! (゜Д ゜)  決して「アルの立場になりたい」とか思ってませんからね!思ってませんからね!!!
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