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聖女は逃げ出した  作者: 氷桜 零
第1章
18/33

仕事のお手伝い


今日も今日とて、わたしはアルの膝の上。

最近アルの膝の上に座っていると、よく眠たくなる。

当のアルは「本当に、クロネコだなぁ」って笑いながら、わたしの顎下をこしょこしょする。

わたしも実はネコだったんじゃないかって、思う時がある。

そのうちおもちゃを目の前で振られたら、飛びついてしまいそうで怖い。


わたしは人間。

わたしは人間だから。


アルは器用に、片手でわたしを撫でながら、書類仕事をこなす。

アルの顎は、もちろんわたしの頭の上。

程よい重さだ。


「相変わらず、仲良いですねぇ。」


笑いながら部屋に入ってきたのは、ロシュアだった。

その返答はもちろん、


「うん。」


「当然。」


だよね。


「追加の仕事か?」


「まぁ、そうなんですが。これを見てください。」


ロシュアが差し出した書類は、わたしにとっては見覚えのある言葉が並んでいた。


「何だこれ?神を讃えてる文言か?」


「やっぱり、そう見えますよね。最近取ってきた情報の一部なんですが、やっぱりこれは関係なさそうですか。」


「……これ、暗号だよ。」


アルと一緒に覗き込んで見たら、やっぱり知っている言葉だった。


「「え?これが?」」


「うん。教会とか、信者が使う暗号。一見、聖書とか讃えてる文言に見えるけど、それぞれ意味があるの。」


「ほう。教会と信者ねぇ……」


「確かにこの情報を持っていた貴族は、熱心な信徒と言う話でしたね。」


「『神』は、取引相手のこと。『神の花の蜜』は、依存性の高い麻薬のこと。『神の降臨』は、夜の1時から2時。『白き庭』は、墓地。だから、この文書は、麻薬の取引時間と現場を表してるの。」


「では、これは?」


ロシュアが次の書類も見せてくれた。


「要約すると、『9月15日、海の教会で、子どもの取引が行われる。子どもは5歳〜12歳。オークションに参加できるのは、あなたのような特別な信者のみ。』って感じになる。」


「9月15日となると、ちょうど1ヶ月後ですね。海の教会といえば、ベローナ町の教会です。そこで子どもの人身売買がある、と。どうします?ギルマス。」


「そんなの決まってるだろ。行くさ。」


「わたしも!」


置いていかれないように、手を挙げて主張する。

留守番は嫌だ。


アルの服をぎゅっと握って、じーっとアルを見つめていると、観念したように笑って許可してくれた。

ロシュアも、仕方ないと頭を振っている。


わーい。

アルと一緒!

わたしも、アルの仕事の手伝いができるもん。


その後、アルとロシュアでメンバーを決めて、出張の話を詰めていった。






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― 新着の感想 ―
うん 距離感バグってる〜 アルってもしやタイプがロ●ですか? ねえ●リなんですか? ってなっちゃうって。
いやだからさぁ……聖女の前でなんつー暗号を、というか内容ー! 教会はもうアカンねー(呆れ
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