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“Variant”   作者: 犬野ミケ
Spring 序章
2/22

崩壊と共に来た新興は災厄を引き連れて

 沃歴二百年程、人類は完全に大地の覇権を明け渡した。手のつけられなくなった世界を、手に負えなくなった世界を。

 文明を失い、栄華を手放す。人類に残された道は唯一それしかなかった。

 事実、人類は確実に衰退していった。

 今や、残されているのはほんの僅か。全盛期と比べれば、芥子粒程と言っても決して過言ではない。町村が大陸に点在する程度となっていた。だが、その命も希望も、確実に潰されていくだろう。


 新しい、ありとあらゆる生物の頂点に立つ王に。人類が覇権を明け渡した、怪物に。


 彼らは鋭い牙を持ち、硬い爪を持ち、何者をも弾き返す鱗を持っていた。更に獰猛で凶悪、人類にとっては未知の理解しがたい能力さえ持ち得ていた。大きい者から小さい者まで様々、付随する能力も千差万別だった。故に対抗策が定まらない。

 数千年間、人類が培ってきた文化、力、その全てが圧倒され、否定するが如く粉微塵に破壊され尽くした。あっと言う間に、呑み込まれた。

 恐ろしい、まるで神話や御伽噺の類に出てくるような怪物を、人々は畏怖を込めてこう呼んだ。


“Variant”


 それに由来し、今ではその怪物は『バリアント』と呼ばれる。由来となった語、その意味は――――――


――――――異形

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